「オルセー展」&「ダヴィンチ展」。
青春18切符で上京し、上野で開催されている「オルセー展」と「ダビンチ展」を観てきました。上野公園は桜が満開でたいへんな賑わいでした。オルセー展もダビンチ展もどちらも混んでいました。パリのオルセー美術館はできることなら一度は行ってみたいと思っている美術館です。期間終了間際になって訪れることができてよかった~!!自然光の下で描かれる明るい印象派の作品が素敵でした。洪水の後の爽やかな空の青、風景が光に溶ける点描画、ゴッホの青×黄配色(←すきなのです)ゴーギャンの黄色、モローやルドンの幻想的なコバルトブルー。温室のむせ返るような緑。たたずむ女性の肌のみずみすしさ。光と色に溢れていました。色のない世界・・・白黒コントラストで描かれた「月光」の絵もすてきでした。月の鋭い光に照らされた風景は輪郭がシャープで無駄がないような気がします。強く観ている側に迫ってきます。 * その足で続けて「ダヴィンチ展」に足を運びました。こちらも素晴らしかった!荷物チェックのある物々しい警備を抜けていったいどんなすごい絵が展示されてるんだ?と構えて入場したのですが奥に鎮座増します「受胎告知」を一目見ただけでその絵画の素晴らしさが判りました。色、線、構図・・・眼をひきつけられました。室内の照度もよかった。照明もよかった。(考えて光をあてているんだろうなあ・・・)目の高さで絵が見られるように傾斜をつけ工夫を凝らした絵の見せ方も良かった。色も線も綺麗で細部まで繊細でほんとうに素晴らしい。「マリア、やっぱりラピスラズリ(ウルトラマリンブルー)のマント着てる・・・この時代の緑色はさっきのオルセーの時代に比べてまだ暗い・・・大天使のポーズが世界フィギュアでの織田くんのポーズに似てる・・・ルックスはジョニーウィアーに似ててかっこいい・・・真紅が綺麗、皺の具合がリアル・・・翼もリアル・・・この絵は大天使側(左半分)の方が気合い入ってて好きだな」などといろんなことをぼんやりと思いながら飽きることなくず~っと見とれていました。ダビンチの生涯の仕事を紹介したコーナーも面白かった!たとえば・・・・分岐した枝の直径の合計はその元の幹の直径に等しい(分岐の法則)・ふたつの水滴の波紋はたがいに調和しあってひとつの大きな波紋を作るこのように、自然界におけるあたりまえのこと(だけど皆気づかない)を理論に基づいてずばずばと解明していったダビンチ。彼の興味は人間の臓器や肉体の働き、運動の永久性など尽きることを知りません。なんとまあボーダレスな頭脳!!そしてその聡明な頭脳と幅広く自由な視点からこの世界を支配する「法則性」に気づき、その法則性に裏打ちされた完璧に調和の取れた芸術作品を生み出していきます。学者であり哲学者であり芸術家であり・・なみなみならぬ好奇心。それを分析し証明することができる頭脳。さらにその英知を芸術作品に昇華。まさにレオは天才!!服の色による肌映りの色の影響や「遠くの景色は青みがかって見える」発見などカラリストとしても優秀だ!(^_^;)また「受胎告知」の大天使の翼のリアルさに象徴されるように実はレオは空を飛ぶことを夢見て翼の研究や飛行船の研究もしていたようです。「飛ぶ」というイメージが好きな飛翔系フェチhakapyonとしてはレオ様が「飛翔系」だったことに驚くと同時に嬉しくなりました。宇宙の法則の美しさを理論に基づいた「芸術」に昇華したある種の「神の子」レオナルド・ダビンチ。神の子レオが神の子(キリスト)の誕生を描いた「受胎告知」は彼が二十歳前後の作品だそうです。(二十歳であの仕事レベル・・・やはりこのヒトタダものではない)ここにも本人の意志を超えた天の意思、「因縁」という宇宙の法則を感じました。