おくりびと
映画はとても引き込まれる、いろいろ思いを巡らせる、良い作品だった。残念なのは、新宿の新しい映画館では夫婦割引が二人2,500円だったこと。500円の差に、えっと思いました。ここだけなのか、他の映画館も同じなのか。わざわざ足を運ぶのは避けることになりそう。たまたま多摩動物園の帰りだったのでここになった。映画には、チェロの曲が流れて、本人の演奏も絵になるけれど、静かにチェロを聞きたくなった。落ち着いた美しい山形の風景に流れるのはぴったりだと思う。納棺師だけでなく、集まっている人々も優しかった。優しくする人によって優しくなって行くこともあった。美しい無駄のない動作も素晴らしいが、個人個人にふさわしく整える心づかいも、見ている家族、観客に影響を与えている。どのような人も丁寧に整えて送り出す仕事、見えないところで、とても抱えきれないものが貯まってゆくのだと思う。それを、チェロの演奏で風に飛ばしていたように思えた。見る側の今後も考えさせられた。夫からいろいろと注文がついたが、逆の場合は何を伝えておいても、忘れているか、動かないだろうなぁと思う。元気でちょっと長く生きたい。