野路菊
山の斜面に野路菊が咲き乱れています。我が家の庭の隅にある野路菊もようやく咲きました。野路菊といえば、純真な少女のイメージがあります。 この花を見ると中学生の頃、何度も何度も読み返した伊藤左千夫の短編小説「野菊の墓」を思い出します。女主人公、民子のイメージと野路菊が重なって見えるからでしょうね。主人公、政夫との淡い恋心が同世代であった私の心をとりこにしました。「野菊の如き君なりき」という名で木下恵介監督により映画化もされているそうです。古いお話をしてしまいました・・・。お花は野路菊と紫蘭の実を掛け花に生けてみました。玉ならば手にも巻かむをうつせみの世の人なれば手に巻きかたし 大伴坂上大嬢、大伴宿禰家持に贈る歌(万葉集)