|
テーマ:暮らしを楽しむ(388398)
カテゴリ:暮らしのあれこれ
日中まだまだ暖かい日の続く今年の秋だが、朝夕はひんやりするようになってきたので、ぼちぼち暖房の準備をはじめた。 我が家のメイン暖房はこの薪ストーブである。 実はこの家自体、殿がこの薪ストーブを入れるために設計したようなものなのだ。 十数年前、殿が建築の勉強のための視察を兼ねてアメリカへ出張した時に、このストーブを作っている工房を訪れ、一目ぼれして買った。 メジャーな会社ではないので、たぶん日本に一台ではないかと思う。 船便で長いことかかって日本に着き、手続きの不備のため名古屋港の税関で足止めを食らい、その手続きを代行してくれる業者を探したり、パスポートを送ったりと、大変な手間を経てやってきたストーブだ。 薪を燃やすのにはちょっとしたコツがあって、慣れて自在に調節できるようになるには、年単位での時間がかかる。 薪の種類や大きさ、湿度などによっても、微妙な調整が必要なのだ。 それに、掃除や灰かきなどのメンテナンスもかなり手間がかかる。 その上、ファンヒーターやエアコンのように、すぐには暖かくならない。 部屋全体が温まるまでは一時間くらいかかることもある。 けれども、薪を燃やしてその前に座り、ぱちぱちと燃える炎を見ているだけで、不思議ととても落ち着き、誰もがそこを離れられなくなる。 真冬には五徳を入れてお餅やするめやお団子などのおやつを焼いたり、お芋を放り込んでおいたりという楽しみもある。 そしてうまく大きな薪を燃やせるようになると、朝までとろとろと炎をもたせ、起きる時間にほっこりと家中を暖かくすることも可能なのだ。 そうなってくると、ガラス磨きや灰かきも楽しい作業のように思えてくるから不思議だ。 (灰は庭にまいたり、ジャガイモの植え付けに使う。) 煤を落とし、ガラスを磨き、灰を2~3センチの厚さに丁寧に敷いておく。 そしてもう少し寒くなったら、殿が火入れ式をする。 子供達は冬の始まりのその日を、とても楽しみに待っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006年11月01日 15時46分51秒
[暮らしのあれこれ] カテゴリの最新記事
|