カテゴリ:ヘルパー日記
今新規でターミナルケアの訪問をしています。 癌が転移していて末期の人です。 今朝、訪問すると先週から熱が出ていて、お1人で寝ておられました。 奥様は午前中はお仕事なのです。 でもノートに書いてあることや、用意をしてくれている物からも愛情を持って看病されているのが分かります。 痛みがあるようで、しばらく足をさすっていたら眠られました。 まだ数回しか訪問をしていないけれど、手が冷たいですねと言って手をさするときや、帰るときに 「 また来ますね。」 と言って手を握るときに、この人のどこにこんな力があるのだろうって驚くほどの強さで握り返してきます。 これって 『 生きたい! 』 なのか、『 生きている! 』 なのか、私にもよく分からないけれど、なんだかメッセージのような気がして、私もグッと握り返すのです。 たぶんこれから重篤化するのは早いでしょう。 全介助になっていくのも近いでしょう。 正直重い介護です。 1人の人間の、終焉前の時間を共有するのは辛いことです。でも短時間の訪問だけど、できるだけのことはしようと思います。
そしてその後に訪問したお宅も違う意味で大変です。 1人で住んでいますが、自転車とぶつかって腰を痛めてからは出かけることもなくなって、どんどん鬱状態になっていくようで、軽い痴呆も出てきているようです。 今日も病院を変えたいが、そうすると今の先生に申し訳がない。 でも頼りないから病院を替えたい・・・を延々と繰り返す。 話す相手がいないから、自分でも頭がおかしくなった気がすると不安がる。 私なりの意見も言ったけど、押し付けはできないし、結局堂々巡りになる。 聞き続けるしかない。 最後は聞いてもらって少し気が楽になったと、外まで送ってくれた。
皆何がしかの不安やしんどさを抱えている。 私もそうだ。 利用者さんもそうだ。 今日は3件お仕事に行って、それぞれしんどい仕事だった。 でもまだ話も聞けるし、利用者さんに対して優しい気持ちもなくなっていない。 と・・・思う。 まだ私は大丈夫だと思えた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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