テーマ:福祉医療関係(1061)
カテゴリ:ヘルパー日記
親の事も気にかかるが、仕事先のおじいちゃんも気にかかる。 退院後の状態がかなり悪い。 食欲がないから全く食べていない。 薬も飲まない。 嚥下がしにくいから飲めないのだ。 この状態だと、もう介護じゃなく医療の分野だ。 往診してもらって、点滴をしてもらったほうが良いと思い、家族さんに進言するが、あまり乗り気じゃない。 実はかなりのわがままじいさまで、家族さんはもう、○んでほしいと思っているのだ。 私にもはっきりとそう話す。 長い年月、奥さんはこの人に振り回され続けている。 同居の家族も部屋に寄りつきもしない。 おじいさんの世話は奥さんが1人でしている。 家族の洗濯、掃除も全部奥さんがこなしている。 もう80歳を超えている。 もう楽になりたいと思う奥さんの気持ちもよく分かる。 でも介護で入っているのにそんな状態を見過ごすわけにはいかない。 ケアマネに報告をして、訪看さんが入ることになった。 奥さんはこのまま衰弱していけば・・・と思っているようだが、その前に寝たきりになる可能性がある。 今は症状がない認知が出てくることもある。 眠るように死んでいくことのほうがマレなのだ。
そして今日も訪問をして爪を切って全身清拭をする。 帰宅時間になってから、散歩に行きたいと言いだす。 いつも80過ぎの奥さんが車椅子で連れていっているのだ。 玄関先にスロープを置いているが、かなりの角度で、私でも足を踏ん張らないと車椅子とおじいさんの体重に負けそうなのだ。 80過ぎの奥さんができるのが不思議なほどだ。 ケアマネからは点数が足りなくなるから、延長はしないようにと言われている。 でもそんな状態で 「 じゃあ時間ですから帰ります。」 とは言えない。 ベッドから車椅子に移乗し、何ヶ所かの段差をこえ、スロープを下ろし、道がなだらかなところまで押していった。 むろん時間延長は書けない。 そのまま別れて帰ったが、やはり気にかかる。 今日は他の家族さんが留守なのだ。 車椅子で出かける時は家族さんも手伝っている。 でも今日は奥さん1人だ。 結局家に帰って洗濯を干してから、また様子を見にいった。 まだ帰宅していないようだ。 ウロウロと行きそうな所をみている間に入れ違いで帰宅したようだ。 洗濯物がなかったから帰宅の模様。 アホみたいに1時間も待っていた私。。。 まっでも無事に帰れたようでなによりだ。 嫌なことだが、この仕事していたら、最期が近いのが分かるのだ。 なにかの縁で関ることになった人だから、できるだけのことはしたいと思っている。 1人で抱えてまいっている奥さんにも 「 時間の制限はありますが、できるだけのお手伝いはしますから、考えこまないようにしてくださいね。」 と伝えた。
制度が変わって、家族と同居の利用者さんへのサービスが著しく制限されるようになった。 あれもだめ。 これもだめ。 家族がいるのだから、家族がすればいい。 だが現実問題、家族の協力が得られない人は多いのだ。 家族だから面倒を見てあたり前は、現場を知らないバカな制度を作ったエライさんの理想なのだ。 結局年老いた奥さん一人に介護がかかっているのが現実なのだ。 理想論で介護なんてできない。 現場はもっと切羽詰って、もっと生臭いものなのだ。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|