♪ 今生に令せられたる命なり人類(ひと)に断たれるのは堪らん
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ロシア・シベリアの気温が飛んでもないことになっている。シベリアの北部に「世界の寒極」と呼ばれる町「ベルホヤンスク」は、冬の最低気温記録が-67.8℃という極寒の地。
それが、5月20日(土)に38.0℃(華氏100.4℉)まで上昇したという。
原因は、シベリア上空で偏西風が大きく北に蛇行し、南からの暖気が断続的に流れ込んでいるためらしい。天気図上の等圧線の形は、まるで膨らんだお餅やオメガ(Ω)の字に似ているため、「オメガブロック」とも呼ばれている。
現在の気温分布
6月24日8時 拡大します。
カルフォルニア辺りが猛暑なのは分かりますが、この極北にオレンジの塊が出現しているのは異常でしかない。
シベリアなどの高緯度の地域では、地球全体の平均に比べて倍以上の速さで気温上昇が進行していて、ロシアの国土の3分の2の永久凍土が土台から解け始めているらしい。シベリア北西部でこれだけの気温の偏差が起こるのは10万年に1度の確率で、今年の冬の気温は観測開始後の140年間で最も高温だった。
おまけに森林火災も発生していて宮城と福島を合わせた土地を燃やし尽くしたという。4月から5月にかけての気温も異常に高く、5月初旬の数日間は気温が平年を20度も上回ったという。
北極圏を覆う北方林が燃え広がる速さは、ここ1万年で最速なんだそうで、2018年、2019年にも大規模な火災が起きている。
気温上昇が森林を乾燥させて燃やし、火災が拡大しやすい環境を作り出す。それによって二酸化炭素が大気中に放出されて地球をさらに温暖化させることで、大規模な火災の発生をより確実なものにするという負のスパイラル。
火災発生個所
ベルホヤンスクから東側では、6月24日の今も燃え続けている
北米カリフォルニア州では、冬の降水量が平年の半分以下しかなかったため、深刻な事態に直面する可能性があるという。今年もかなりの高確率で、オールトラリアとカリフォルニアで森林火災が発生すると予測されている。
カリフォルニア州サンタポーラ(ロスから北西50キロほど)
北極圏の陸氷の融解スピードも速まり、海に流れ出す量が増えれば海面上昇につながるし、海水温が高くなれば膨張して水面が高くなる。氷河も南極の氷も減少しているので陸地の面積が減ることにもなる。
すべてが有機的に影響を及ぼし合い、生命体のごとく活動している地球。命の源であり命を支えているいわば命そのものと言ってもいい地球を、人類史上最も過激に負荷を与え、痛めつけている。
今こそ、グローバルな視点で人類が結束して対応しなければならないのに、実態は真逆の方向に向かっているように見える。
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