♪ 一週間の滅失ドラマ終わりゆき人の営為のドラマが始まる
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朝から5-6人が集まっているらしく、何やら話声がする。整地の終了間近い現場の状況確認にきたらしい。猫は耳が良いからいつもと違う人の声がすると、何だか不安で落ち着かなくなるんです。家の中に居ても安心できないのは、外も内も区別がないからかもしれない。
外の声が気になって・・
ベッドにいてもどこにいてもダメなんだ。家の中より外の方が却って安心だって気がするぐらいで、外ならどこへでも走って逃げられるけど、家の中じゃどうしようもないでしょう?
アランは押し入れに入り込んでしまったけど、僕は外へエスケープだ。北側の一軒先の空き家(買い手がついたけどまだ入居していない)の庭に隠れる場所があるからね。
昨日までの工事の音にはずいぶん慣れて、アランだって平気になっている。僕も重機の重く低く響く音にも慣れたし、時どきする大きな振動にビックリしたりもしたけど、毎日の事だから慣れるしかないじゃない。
ご主人様のそばにこうして居れば重機の音も我慢できるってもの。1週間の間、ずっと我慢して来た。10時の休憩と昼休み、3時の休憩時間だけは静かになって、その時だけは爺婆さまと同じようにホッとしていたっけなぁ。でもまあ、ジタバタしても始まんない。状況を受け入れて、自分の方が順応するしかい生きる道は無いんだろうから。
情勢に応じて、柔軟に価値観を変え、世間に流されずに自分を持つことが大事だって、養老孟司先生も言ってるし。
どうやら、工事は最初に業者が言っていたように明日ですべて終わるみたいだ。今日は小雨の降る中、山になっている石とブロックやらコンクリを片づけている。ダンプカーにガガっと積んで運んで行ってる。それぞれ得意分野があるのだろうか、昨日とは違うオペレーターが来ている。
残してあった井戸二つも、上から壊して土を入れ、最後に砂を入れて潰してしまった。元々空き地になっていたところにも井戸があったはずだけど・・。解体作業そのものが終わって、後は平らに均していくだけのようだ。
あした1日我慢すれば、やっと静かな日が戻って来るんだね。1週間は長かったような短かったような、終わってしまえば急速に過去の事となっていくんだ。新しい世界を迎え入れて、こっちも新しい生活を始めなくっちゃ。
来週はもう3月だ。天気も良さそうなので、何にもなくなった広い空き地を駆けまわってみようかな。
でもなあ、隠れ場所もないし、こんな丸見えの何にもないとこじゃあ落ち着かないなぁ。この空き家の狭い庭の方がよっぽど落ち付くんだよなぁ。
「このブログは2020年8月22日より、飼い猫ピピの目線で書いています。タイトルの頭に ◇ が付いてますが一部例外があります。日によって文体が違ったりしますが、そのうち一つの形に収斂していくと思いますのでそれまでは、未熟さを面白がりつつやり過ごして頂けるとありがたいです。」
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