♪ 長月の風よ線路をわたりきて朝のまどべをひすいに染めよ
「やっと静かになるよ」爺さまが僕に、背中を撫でながらなだめるように言ってる。何だか知らないけど、そういうことらしい。
お隣さんの家が壊され始めて重機ってやつがうるさい音を立て始めたのが、まだ寒い2月の上旬だった。お屋敷が壊されて、空ばっかりが目立つようになっていって・・。
2020年7月 庭の手入れがされなくなって、草木が伸び放題になっていた。 あの誰もいない、いろんな木が植わってたお気に入りの庭が、すっかりなくなってしまった。何もかもが取り払われて、ただの空間になってしまった時は、ほんとうにガッカリした。
爺さまも、変貌の様子を振り返ってみたくなったようだねぇ。僕らのスナップ写真を交えて、思い出深い昔の景色を見ながら懐かしんでみようって寸法のようだ。
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隣家とその周辺のメモリアルな写真の数々。
畑と空き地だったところ。向こうにお屋敷が見える。
最後は庭の手入れもされなくなっていたので、何となく予感はしていたらしい。
ぼくらには楽園だった・・
| 今はもう無い僕たちの家の庭の様子。ずいぶん変わってしまったことを懐かしむ。
色んな鳥がやって来ていた、元に戻るには時間が掛りそうだけど、餌台を設置すればまた来てくれるんじゃないかなぁ。
| 工事の様子は、時系列に沿って順にたどっていくことに。
舗装工事が終わってようやくすべての作業が終了。ようやくもとの静けさが戻ってきた。以前、何があったかなんてすっかり・・
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定点観測風に高みの見物していた爺さま、次々に行われる作業が珍しいものばかりなので大いに楽しんだらしい。でも、重機の音や色んな機械の音がうるさかったし、丸裸にされた感じで落ち着かなかったなぁ。
越境庇の問題や、腰窓に替えること、庭に車を入れるのでその屋根の作り直しなど、まだやることが残っている。すべてが終わったわけではないみたい。
庭が狭くなったけど車が玄関横づけに近い状態にできるので、婆さまはバンバンザイだ。庭全体の構造が変わったので、爺さまはこれを機にわが家もイメチェンするつもりらしい。腰窓の下に何か植えてやりたいし、増えすぎた鉢植えを整理してスッキリした庭にしたいとか・・。徐々に変えていければいいと思ってるらしい。
猫の隠れ場所はもうないし、あっけらかんとしたこの景色には当分は慣れないで、落ち着かないままなのかも知れない。半年の間、ずいぶん我慢を強いられてきたけれど、9月ともなれば季節も変わって気分も変わっていくでしょう。今までとは違う生活が始まると思えば、まあ楽しいし・・。それまではじっと我慢して、くそ暑い夏をやり過ごすことにしましょうか。
「このブログは2020年8月22日より、飼い猫ピピの目線で書いています。タイトルの頭に ◇ が付いてますが一部例外があります。日によって文体が違ったりしますが、未熟さを面白がりつつやり過ごして頂けるとありがたいです。」
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