♪ うぐいすのとおくに啼ける図書館に「さわらび」という会を訪う
今朝5時半ごろ
今年は新しいことを幾つか。その二つ目の、地元の短歌研究会への入会。月1回の例会の日だった昨日、見学という形で参加してきた。10人いるメンバーのうち6人しか出席しておらず、会は停滞気味のようで今一つ緊張感がない。
持ち寄った歌2~3首を短冊に書き記名して提出し。そえれを1枚の紙にコピーして全員に配る。本人が読み上げた後、それぞれが自由に意見を言い合っていく。以前、アメリカ在住の日本人女性の短歌会に入っていたことがあってやり方は同じだが、その時はメールでのやり取りだった。今のようなリモートで画面を見ながらのやり方はまだ無かった。相手の顔も性格もなにも分からず、全くの手探り状態だった。
しかし、今回はお互いの顔を見ながらの意見交換。新鮮な心持ちで、2時間ほどを楽しく過ごさせてもらった。会は30年ほどの歴史があるとかで、馬場あき子氏主宰の結社「かりん」に、リーダーの他にも数人が入会しているらしい。
もう皆さん高齢となり会員の数も減ってしまって、私が久しぶりの新規メンバーになるのだという。歌もこの日のために急いで作り、あまり推敲もせずに提出した感じのものが多かった。いかにも停滞気味のマンネリ状態を思わす、平凡なものが多かった。
私は毎日詠んでいるので提出する歌には困らず、その中から出せばいい。どれを選ぶかが鍵にはなるが今回は2首、こんな歌を提出した。
♪ 春が来たごとき陽射しのふんふんとわれを狂わす大寒まだき
♪ 冷え締まり空を映せる佐布里池梅のつぼみがふんふんと啼く
1首目の「ふんふん」の使い方がよく分からないという意見があった。辞書にも載っていないし、イメージ的にも不似合いな気がする。どういうニュアンスで使ったのか、他にこの言葉を使った歌があるのだろうかとか。
2首目の「ふんふん」は、前のとは違った意味合いで使っているが、「つぼみがふんふんと啼く」という表現に、高齢の主婦たちは付いて来れない感じ。
リーダーはさすがに違って的確に読み取ってくれ、「春の陽射し」によって「ふんふん」がイメージを持って生きている。「梅のつぼみ」があることで「ふんふんと啼く」のが効いていてとてもいいと。
最終的にはこういう風に。
♪ 春の来しごとき陽射しありふんふんとわれをくるわす大寒まだ来
♪ 冷え締まり空を映せる佐布里池梅のつぼみのふんふんと啼く
メンバーそれぞれがお菓子を持ち寄ったりして、そこはやっぱり女性の会だ。男が一人入ったことでどう変化していくのか。毎日、歌をブログにアップし、日々の中に歌詠がある私とはまったく違う女性たち。少しでも刺激になってくれれば嬉しい。
今まで年1回の講演会(岩田正さん11年連続、その後は馬場あき子さん)をお願いしてきたが、ここ3年はコロナ自粛のために開催できず、積み立て金が余っているとか。なので、金持ちなんですよ~って。
短歌を始めたきっかけとか、読書はあまりしてないとか、日本語のすばらしさやとにかく書くのが好きだとか、最後に自己紹介的な話をすることになって・・。“メンバーが増えるような方向へ向かっていくといいなぁ” と、わずかな希望を思いながら帰って来た。
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