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カテゴリ:運転手のお仕事
※お客様の事例を紹介する理由は、個々のお客様を批判するのが目的ではありません。そのお客様への接客を通して、タクシー運転手は、他のお客様への対応を考えます。時々、お客様が、タクシー運転手の対応に疑問を持たれることがあると思います。「何故この運転手はこんな対応をするんだろう?」そう思われた時には、今日のような事例を思い出してみてください。 先日のお客様 客「カラオケあじさいに行ってくれ」 運「カラオケあじさいですか?ちょっと聞いたことがないんですが・・・」 (happyはカラオケつつじなら知っています。) 客「あんた、どこからきたん?」 運「地元ですけど・・・」 客「地元におって、カラオケあじさいも知らんのか?」 運「申し訳ございません。場所を教えてください。」 客「タクシーの運転手が客に道を聞くな!無線で聞け!」 運「わかりました。カラオケあじさいですね。」 客「もういい、はよ~行かんと、店が閉まるから、オレが言う通りに行け。」 運「わかりました。」 客「まっすぐ行って、突き当たりを右」 運「わかりました。」 (しばらく走ると、) 客「右だ右!お前どこに行くんだ!」 運「ここは突き当たりではございませんが・・・」 (そこは四差路でした。) 客「やかましい、右だ!」 運「わかりました。右ですね」 客「さっさと行け!店が閉まるやないか・・」 (右折し、しばらく走る。) 客「ん・・・?ここはどこや?」 運「桜町の方向へ向いていますが・・・」 客「え~~~~~~~~!反対や反対! お前どこのタクシーや、ハズレの運転手やな~~」 運「申し訳ございません。」 客「くそ~~~~、遠回りしやがって。ゼニは半額や半額!!店が閉まったらどうしてくれるんや!!」 運「お客様の仰る通り、右折したんですが・・・無線で確認しましょうか?」 客「いいからさっさと行け。」 運「このまま、真っすぐでよろしいですか?」 客「さっさと行け。つべこべ言うな。店が閉まる・・」 運「わかりました。」 客「ええと・・・この辺にあるはずなんやが・・・ええ~~と・・・そこの赤い電気のとこやないかな?」 運「あの赤い光は、消防団の消防器庫です。」 客「お前アホか!こんなとこに消防署なんかあるわけないやろ、お前最低やな。」 運「この先はどのように参りましょうか?」 客「とにかく行け。はよ行かんと店が閉まる・・」 運「どのように参りましょうか?まっすぐですか?右ですか?左ですか?」 客「いいから行け。店が閉まるやないか!」 運「店の場所がわからないと、クルマの進めようがないんですが・・・」 客「いいから行け」 運「無線で確認しましょうか?」 客「いいから行けと言ったら行け」 運「わかりました。では左に行きますね。」 客「おかしいなあ・・・この辺にあるはずなんやが・・・あ、そこ左。」 運「左ですね。」 客「さっさと行けや。あ~~~やっと着いたわ・・・」 運「お客様、こちらの看板はカラオケつつじとなっておりますが、よろしいのですか?」 客「ここ、ここ。開いててよかったわ。」 運「お客様、カラオケあじさいと仰いませんでしたか?」 客「ヤカマシ~なあ~~。なんぼや?」 運「ありがとうございます。800円になります。」 客「おお、」(と言って1000円札を出される) 運「200円のお釣です」 (と言ってる間に、お客様はお店の方向へ歩いて行かれる) 運「お客様、お釣が200円ございますが・・・」 (「ゼニは半額や」と言われてましたから、敢えて確認します。) 客「ヤカマシイ、さっさと行け!」 運「ありがとうございます。」 というお客様でした。 ※私は、このお客様のことを批判しているのではありません。この類のお客様は、結構おられますから、このブログでも、過去に何ケースかご紹介しています。happy的には、正直、「カチン!」とくるわけですが、こちらは接客のプロですから、感情には出さず対応します。 結局、何が言いたいかというと、 もしあなたが、 タクシーに乗られて、 「カラオケひまわりまでお願いします。」 と言ったとしましょう。 しかし、先のケースのように、 お客様が仰る地名や、 お店の名前が、 間違いなく正確である保証は どこにもないのです。 ですから運転手は、 「確認」 という作業をしなくてはなりません。 それは、 町名で確認したり、 近くの目印になる建物で確認したり、 道順で確認したり、 場所が特定できなければ、 住所・所在地で確認したりします。 また、道順にしても、 お客様が仰る道順が 絶対に正しい保証はありません。 ですから、 「こちらでしたら駅の方向ですね」 とか、 「○○町の方ですね」 とか、 「確認」しなければなりません。 とにかく、 お客様が持っていらっしゃる情報と、 運転手が持っている情報を、 完全に一致させねばなりません。 この「確認」作業こそ、 タクシー運転手のお仕事なのです。 似たようなケースですが、 こういうケースのお客様は、 運転手は困るのです。 客「三角公園まで」 運「どちらの三角公園ですか?」 (通称、三角公園と呼ばれる公園は、市内にはhappyが知っているだけで、4ヵ所はあります。) 客「・・・・・・・・・・・」 運「桜町の三角公園ですか?」 (桜町の三角公園が、ここから一番近い) 客「・・・・・・・・・・・・・・・」 運「西町の三角公園ですか?」 (西町の三角公園も、時々行かれる方がおられるのです。) 客「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 運「桜町の三角公園でよろしいですか?」 客「・・・さっさと行け!」 運「では桜町の三角公園へ向かいますね」 運転手が「困る」というのが、 おわかりいただけますでしょうか? 「確認作業」が完了しないと、 運転手は クルマを動かすことができないのです。 タクシーに乗られましたら、 運転手の「確認作業」に、 ご協力ください。 さもなくば、 あなたは、 いつまでたっても、 目的地に到着できない 可能性があります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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