テーマ:華麗・大川橋蔵の時代劇(449)
安濃徳だけは許してやってくれ
大政をはじめ清水一家は、次郎長の怒りが落ち着くまで、吉良の仁吉のところへ草鞋を脱ぐことになりました。 仁吉は話を聞いて、火をつけたという噂だけで子分を勘当するような清水次郎長ではない。この一件はその三人組だけの問題ではなく、雲風を筆頭に手を組んで清水一家を叩き伏せようとしている、というのです。 そこへ神戸の長吉がやって来ます。荒神山の縄張りを安濃徳に奪われた、力を貸してほしいと言ってきたのです。長吉に「まかしておくんなさい」と言い、長吉が帰った後、仁吉はおきくを呼んで離縁状を渡します。おきくのどうしてという問いに、仁吉はおきくの兄安濃徳と敵同士になったからだというのです。長吉に謂れのない喧嘩をうち荒神山の縄張りをとったのは安濃徳だと言います。そればかりか、武井の安五郎や雲風の亀吉らと手を組んで、清水一家にもたてをついている。 おきくは、兄は兄、私は私と前に言っていたと泣きながら訴えるが、仁吉は「言ったが、事がこうなると・・頼むから、俺を男にしてくれ」とおきくに出て行くように言います。 その話を聞いてしまった才治郎は、二階へ急いで上がって行きます。出て行くおきくを大政がつけて行きます。 仁吉は二階に行き、 仁吉 「伊勢の安濃徳が長吉どんから、荒神山の縄張りを奪い取ったぜ」 鬼吉 「そうだそうですってね、仔細はさっき才治郎さんから聞きましたよ」 仁吉 「才治郎から」 鬼吉 「へい」 半五郎 「それにしても、姉さんには何の罪もねえんでしょ」 仙右衛門「手前どもが、揃ってのお願いでござんす、どうか姉さんを」 というと、仁吉は、つい先日安濃徳は使いをたてて、清水と手を切るようすすめてきた、と言います。初めから清水一家にたてつく気で荒神山を修めたに違いない。三州から逃げた雲風一家、追いかけている三人組は、安濃徳のところにいるはずだ。清水のためにも、長吉のためにも、けじめをとるにはおきくがいては踏ん切りがつかないからだといいます。 清水には後で話をするので、先方の手筈が届かないうちに荒神山を取り変えそう、ということになりました。 おきくは、大政から寺津の間之助のところにいる次郎長親分に仔細を話すように言われ通し籠で向かいます。 仁吉と大政たち清水一家は船で安濃徳のところに向います。 仙右衛門「相手は気づいていましょうかね」 仁吉 「どうだか、いずれ見張りは立てているだろう」 案の定見張りが船を見つけ、親分に知らせに走ります。 丹波屋の伝兵衛が時をかせぐうちに安濃徳たちは荒神山をかためる支度にかかります。 仁吉、清水一家も荒神山へと急ぎます。 仁吉の言うことに耳をかさず、無理を通そうとする安濃徳たちが先にドスを抜きます。(立回りになります) 入り乱れ闘いの場になった荒神山に血の雨が降ります。仙右衛門、半五郎、法印は三人組と闘っています。小五郎を斬ります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年03月25日 16時39分23秒
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