吾が輩は野良猫である

[詩集小説] カテゴリの記事

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• 帰り道

  帰り道二ヶ月分の薬袋をぶら下げて僕は道を闊歩する二か月分の命があんまり軽いので笑を抑え切れなくてこの帰り道を闊歩する命をぶら下げ闊歩する（天国の口づけより抜粋）

  2005.08.25

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• プールサイドの人魚姫

  プールサイドの片隅で佇む君は水に溺れた人魚姫波のリズムに乗り遅れ取り残された尾びれが涙で光ってる

  2005.08.22

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• 天女の羽衣

  天女の羽衣空の彼方に天女がいて無くした羽衣探してる夜のさざなみ浴びたくて松の小枝に掛けていた空が白々明けてきて慌てて空に戻ったの忘れた羽衣気が付くと海辺の小枝は消えていた私の羽衣どこいった毎日毎日悲しくて私の命の羽衣をどうか返してくださいな

  2005.08.18

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• リストカット

  リストカット月の光が刃となって私の心をかき乱す手首に刻んだ傷跡は私の過去を物語る今宵も流れる血染めの儀式私の命は闇の中

  2005.08.07

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• 酸素ボンベ

  酸素ボンベでさぁ明日に命を繋ぐんだこらえきれないさぁさだめとあきらめてポツンとカラスの糞がさぁ救急車のウィンドウに当たったの

  2005.07.31

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• 流れ星

  流れ星夜しか見えない流れ星願いが叶うと言うけれど夜まで待てない私の命あなたの空に捧げます

  2005.07.22

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• 夜の歌舞伎町

  流れついたの歌舞伎町ここでバイトを始めたの３年前に別れた男今頃何処にいるのやらあたしの指輪質屋に入れて酒に溺れたやくざ者

  2005.07.16

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• 花火

  夜空に輝く光の花びら色とりどりに咲き誇るぱっと散ってすーっと消えて行くその潔さは美しい見とれる物にお土産の命の音を置いてって

  2005.07.15

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• 

  病室

  病室命を削るかんなの音が今日も病室に響いてる

  2005.07.13

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• 橋本真也に捧げる詩

  どうせ死ぬならせめてリングの上で小川直也に絞め殺されて欲しかった自宅でポックリ逝ったとてそこがおまえの死に場所か戻って来いよ破壊王おまえのキックでリングが揺れる崩れ去った巨体にはリングが一番似合ってる

  2005.07.12

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• 七夕の夜

  七夕の夜天の川を小舟で渡っていると星が一人で泣いていたはぐれたあの娘を追いかけて流れの中で迷ったのこの先どこまで行ったとて星の渦巻き　闇の中

  2005.07.10

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