中に入ってる人想像してごらんよ 2日目
でもね、学校がある駅は大きいからいいんです。逃げ場があるから。問題なのは地元の駅。小さいわけです。ウサギがいたら、もうどうがんばってもウサギと触れ合わなきゃ、駅を抜けられない小ささなんです。基本的に田舎なので、あまり着ぐるみがいたりすることはありませんが、でも、たまーーにあるんですよ。これが。電車降りて、改札口通ろうとすると、目の前には犬!犬!犬!いや、1匹しかいませんが、せまい駅の中では、異様に存在感をアピールしてるわけです。あんた、こんな人のいない田舎で何やってんのよ!その着ぐるみ、1日のレンタルいくらなのよ!ここでそんなことやったって、レンタル代が無駄だわよ!そんなことバイト君に言ったって仕方ありません。あたしが改札口を出られないことには変わりないのです。本気で、もう一度学校に戻ろうかと・・・あたしはどうしたらいいのだろうか・・・と、改札を出ないで考えるわけです。でも、どうがんばっても、犬はさけられないのですよ。この狭さじゃ。だって、犬、改札口の前で仁王立ちだし・・・忠犬ハチ公なら、駅で待っててもかわいい。うちの犬が待ってたりしたら、涙もよだれも流してあたしは喜ぶ。ああ、大好きよ、ビリー(没ハスキー。♂。女好き)。でも、あんたはかわいくない。着ぐるみ。ああ、でも兎決断の時なのです。もう、やるしかないのです。いくしか・・・・ないわ・・・・犬が隣にいる女子高生に気をとられた隙に、ピッ(改札口に定期券を差し込んだ音)。定期を抜き取ると同時に、犬の脇を瞬時にすり抜け・・・(/||| ̄▽)/ゲッ!!!気づいたー!!逃げるしかありません。あたしの左腕に犬の手が伸びてきますが、無視!!地元の駅なので、誰が見てるか分かりませんから、一応努めて、冷静なふりをして、小走りでかけぬけます。でもきっとすごい形相。振り返っちゃいけない!捕まったら終わりよ!兎!気分はCIAに追われるスパイ。駅を出て、コンビニ(らしきお店。24時間じゃない。しかも駅前だというのに売り上げ不振で最近つぶれた)を通りすぎて、タクシー乗り場をすぎて、ようやく安堵。家につく間際になって、どっと疲れが増したわけです。続きあるけど、一旦〆。