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テーマ:コーラス(2686)
カテゴリ:〔心構え〕
前回、しばらく指導される方に向けての話題を続けると書きましたが、掲示板
にご質問をいただきましたので、今回はそのご質問に関連する話題を投稿しま す。よろしければ掲示板をご覧になってからお読みいただけたらと思います。 団員同士で練習のことを話していると、必ずといっていいほど「うまくできな い」「言われたとおりやってるんだけど・・・」という不安げな言葉が出てき ます。本人は精一杯頑張っているつもりなのに、もうひとつ自信が持てないと いう感じです。 ところがよくよく話を聞いてみると、「うまくできない」と思っていることは その人にとって必要のないことであったり、すでに十分できていることである ことがよくあります。 例えば「音程が低いからもっと高めに歌ってください」という指示が出たとし ます。言われた方はなんとか高く歌おうとします。「まだ低い」と言われたら もっと高く歌おうとします。しかし、OKを出してもらえない。こんな時「高 く歌っているのにどうしてなんだろう」と悩み、上記のような悩みが出てくる わけです。 このような悩みを持つ人の多くは、実はその指示が自分以外の人に向かって出 されていることに気づいていません。全部自分に向かって言われていると思っ てしまう「マジメ」な人なんですね。 「そこはピアノで」と何度も指示されると、指示を守ろうとする人はどんどん 小さくなってしまい、最後には「もうこれ以上小さな声で歌えない」という、 なんとも悲しいことになってしまいます。 指導者が「○○さん、音程に気をつけてください」「××君、もっと小さく」 と個人を特定して指示してくれればこのような悩みは起きてきません。しかし、 指導者は全体的な音や雰囲気を見ていることが多いですし、名指しされた方が かえって萎縮してしまう心配もありますから、個人を特定したくない(あるい は特定できない)というのが実際のところです。 指示されたことはないがしろにしてはいけません。全体として、またはパート としておかしなところなわけですから・・・。 しかし、自分は気をつけているつもりなのに同じ指摘が繰り返されるときは 「果たしてその指示は自分に向けられているものなのだろうか?」と考えてみ ることをお勧めします。どうしても気になる場合、あとで指導者に尋ねてみる のもいいと思います。 私の経験では、気をつけてほしい人ほど指示に無頓着で、きちんと歌えている 人ほど悩んでしまうという、本末転倒な状況になっていることが多いです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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