先日、犬が飼いたいという友人と、ペットショップを覗いてみた。
過去に我が家で暮らした動物は、インコ、亀、金魚などなど...
しかし、ずっとマンションである為、犬や猫を飼ったことがない。
だから、こういうお店は、ほぼ初めての体験(^^;)
こちらからガラス越しに並べられた、小さなケージの中で
どのワンコロも、実に元気に駆け回っている!!
う、かわいい...
ネコさん達は、もうちょっと落ち着いたそぶり。
どれも皆、かわいい小さなこどもだ。
しかし、不思議なものだ。
生きものに、値段がつけられて、同じ生きもの(人間)が
「かわいー!」とか「どれにしようかな」なんて、眺めて
選んでいるなんて。
※ここで私は、「ペット反対」などという気はない。
だから、何となく、いつもの坂月の考えたことだと思って
しとしと降る5月の雨のように、何となく聴いてほしい。
ケージの手前のガラスには、値段が書いてある。
それは種類や大きさなどによって、いろいろで
24万円とか、16万円とか...
「売却済 田中コロ 様」
なんて、すでに家族の名字にわんこの名前が書かれて
いたりする。
「お!昔○○ちゃんの家にいたワンちゃんも、こんなに高い
お金を出して、ご両親が買ってきたのか」なんて考えたが、
いきものにつける値段としては、果たして高いのか?妥当なのか?
「生命(いのち)の値段」と考えたとき、う~ん、と、考え込んでしまった。
幼いころ、大好きな犬と一緒に育って、やさしさや
命を愛する心を学ぶ、ということもある。
しかし、「ペット」を通してでなければ、命を愛することが
学べない世の中、というのも、なかなか不思議なものだ。
現代の人間だなぁ。...私を含めて。
こんなにかわいい顔をしたミニチュアダックスフンドの彼だって、
自然に存在した「犬」という種類じゃないんだよなぁ。
人間が、ペット用にかけ合わせたり。
そして、こうやって人間のペットとして、売られるんだなぁ。
何だか、ちょっと不憫になってしまった。
人間は、クローン以前に、生命の操作を
もうやっていたのかぁ...
どうせなら、こんな狭いケージの中じゃなくて、愛して
大切にしてくれる家族に、早くもらわれていってくれるといい。
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「同じいきものに値段がついて、いきものがそれをこうやって
見ているなんて不思議だね。」
信頼できる友人だったので、思わずそのまんまの感想を口にした。
彼女には、少し前に長寿を全うした、長年の家族だった愛犬との
大切な思い出がある。
母親はもうしばらくいいと言っているそうだが、一年ほど経ち、
彼女はまた、犬と暮らしたいと話している。
「大切に、かわいがってあげれば、いいんだよ。」
「そっか。」
そんな会話をした。