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　えりちょの親友のHちゃんが泊りがけで遊びに来た。前からHちゃんを家に泊めて遊びたがっていたので、ちょうど私も仕事の切れ目で余裕があり、土日で来てもらうことに。Hちゃんは1年から3年まで同じクラスだったが、4年生になって別々のクラスになってしまった。けれどもえりちょとは一番気が合うらしい。ただ、家が学校を挟んで反対方向で遠く、普段はなかなか一緒に遊ぶ機会がない。だから、こんなに長く一緒に遊べるのはとても嬉しいのだ。

　学校の前の公園で待ち合わせて、えりちょが迎えに行き、我が家へHちゃんを連れてきた。Hちゃんのお母さんはお土産にケーキを持たせてくれたのだが、それをえりちょが持ったのがいけなかった。ケーキの箱を開けたとき、トッピングは吹っ飛んで、どのケーキのものやらわからないし、ケーキの土台もこけまくりで、もう大笑いだった。どういう持ち方をしたんだ？

　Hちゃんもえりちょも天然キャラで、気が合うのもわかる。実はHちゃんのことを私はひそかに不思議ちゃんと呼んでいる。えりちょに聞いたのだが、Hちゃんが輪ゴムを口に入れて噛んでいたときに、
「この歯ごたえがいいんだよね。噛んでみる？」
と、自分の噛んでいた輪ゴムを口から出して、砂埃のついた体操着で拭いてえりちょに渡そうとしたらしい。
「いや、私はいいよ。」
と、さすがのえりちょも遠慮したらしい。

　そんなHちゃんはえりちょと同じく一人っ子。お互いにマイペースなんだけど、えりちょの方がちょっとは気を遣ってるような感じも。でも似ているところもあるし、親としてもそれほど気を遣わずに済んだ。姉妹がいるとこんな感じなのかな。二人で一緒にお風呂に入っても楽しそうだし、寝るまでずっと話し声が聞こえてて。

　でもやはり普段の生活のペースとは違ってくるから、二人とも二日目の夕方には疲れてきた感じだった。Hちゃんが帰ってからえりちょも
「すごく楽しかった。でもストレスもちょっとはあるよ。」
と言っていた。一人前なことを言っている。