local
今日はコルドバ州リーグ。相手はべジャビスタ。州リーグはプロクラブ以外はここが一軍である。(primera localと呼ぶ)タジェーレの場合、みんなプロを目指しているわけでいわば10台半ばの発展途上の選手に対する良い経験の場。一方、べジャビスタのようにアマチュアクラブにとってこの州リーグは最高の舞台。背負っているものの大きさは人数は少なくともhinchada(サポーター)の声援(ほぼ罵声)の大きさを聞けば分かる。 かといってアマチュアクラブの選手がプロを目指していないのかといわれればそんな事は無く、しかもシーズン終了後には1軍レギュラークラスならほぼ間違いなくプロクラブからの練習参加要請を受ける。 試合自体は久々に見たい試合をやってくれた。潰しあいである。もう、それしかやっていない。4年ぶりのアルゼンチン。日本のサッカーを見慣れていると物足りなく感じるがそれでもしばらくするとその良さに心地よささえ感じてしまう。もう、激しくてボールを持って考えている余裕が無い。しかも主審は笛をなかなか吹かないし。ちょっと時間をかけるとすぐにやられてしまう。だから蹴るしかない感じ。DFは蹴ってFWは裏に出たのを追ってシュート。この形ばかり。中盤は潰すかひたすら球を拾う。 といってもこれが90分続くのはちょっときつかった。まだまだ日本サッカーモードにいる自分を感じる。 この中で良いプレーをするのは難しい。というのは1人ボールを繋ぎたいからといって丁寧にプレーすると周りとのギャップが生じるし絶対にその人自信も試合のリズムに乗れない。だからはっきり言ってタジェーレの選手(この日の試合に出た選手は85,86年生まれ)は日本の高校生、しかも県大会ベスト8くらいに入るような高校の選手より基本技術は劣っている。14歳のカテゴリーから上を全部見てるけどこれは間違いない。タジェーレのPrimera localの監督モノ・オブルヘンも「何で日本人はそんなに技術があるんだ。いったい日本ではどんな練習しているんだ?」と聞かれた。リーベル、ボカはどうか知らないけどこんな感じ。 しかし日本の選手がこの中では最初は上手くプレーできないだろう。前述した激しいプレッシャー(速いじゃないよ)の中でボールを扱うというのはとてもじゃなく難しい。綺麗につなぐ気なんて持っていない。潰し合いが出来るかどうか。この中で日本人の持っている高い技術を発揮できたらどうなるだろうか。肉体的特長であるスピード、持久力の高さを出せたらどうしようか。出せたら活躍できるよ。出来たら上に行けるよ。アマチュアクラブだって行けるんだから。 だから大前提として潰し合いが出来るかどうかにかかっている。これが出来て結果(点を取ったり個性を出す)を出す。一昨日の新聞のインタビューにボカの超新星MFガーゴ(19歳)はこう答えた。「プロデビューしてしばらくたつけどプロはプレッシャーがそれほどきつくない事に驚いた。下部組織のほうが激しくてきつい。だから楽にプレーできている。まだ課題は多いけどね」 こんな答えが出るんだから間違いない。で上に行った時に潰し合いしかしてなくて技術が無い。でも周りはそれらを勝ち抜いて上がってきた者たち。サッカーやってた人なら分かると思うけど、自分より上手い奴と練習しないと上手くならない。もちろん、ただやるだけじゃなく向上しようと貪欲になるのは当たり前だけど。そうして経験豊富で上手くて強い奴と一緒にやる事によって潰し合いしか知らなかった選手も一人前になっている。 何が言いたいかというとこの環境は最高だよ。(こんなに長く書いて一言で終わりかって!?)