残念、日本の液晶会社が無くなった。
JDI(東芝、日立、ソニー3社の液晶部門を経産省が音頭を取り、統合した会社)が中国と台湾の傘下に入った。 又、数年前には、シャープが台湾の会社の子会社に成ったから、これで日本の液晶会社は無くなった。何処まで日本の電気産業は敗退して行くのか? 特に液晶は日本のお家芸だったのだ。 私は40年も前に、韓国から帰国し、わが社の国内営業に入った。我が社は兄が遣っていた輸出が殆どで、国内販売は余り力を入れて居なかったのです。 その時に、初めて液晶と言うモノを知った。当時は液晶産業の走りだったのです。液晶は魚の油から出来ると聞いたが、温度に寄って、色が変わったのだった。 それを利用して、温度で色が変わる子供手袋を作って、売り出した。また初めてテレビでもコマーシャルを打って、何とかその商品は成功をし、沢山の得意先の開拓は出来たが、次の商品開発が出来ず、ポシャってしまった。 まあ、沢山の得意先を確保できたから、成功とは言えるが、本当なら、次の商品開発が出来ないと、完全な成功とは言えない。だけど、この成功で売り上げも国内販売が大きく延びた。 そんな経験もあり、液晶開発の最初の頃に,液晶を利用したのです。その後は、あれよあれよと言う間に、液晶がドンドン発達し、温度でなく電気でも動く様になり、テレビ画面にもなり、今はスマホに成った。 だから、液晶産業だけは絶対に世界一を持続して欲しいと思っていたが、とうとう日本独自の液晶会社が消えてしまった。まあパナソニックが一部の液晶を遣ってはいるが、微々たるモノだ。 こいうなった理由を考えると、先ず中進国の経済発展が凄い事。殆ど全ての電気製品は彼等に負ける様になった。次の問題は、通産省に寄る各社の問題部門の統合だと感じる。親方日の丸となると、危機意識が少なく成り、ここ10年位の間に同じ様な失敗例が数件発生している。次に1社に纏めたとは言え、各社の寄せ集めだから、意見が纏まらず、決定が遅くなり、打つ手打つ手が遅いのだ。ノミを捕まえるのに、ノミが飛んだ跡ばかり押さえて居る。その他にも、諸々の理由はあるだろが、大きくは上の3ツだろう。だから、各社それぞれが生き残りを掛けて、頑張った方が良かったのかも知れない。