「漢俳」って聞いた事ありますか?
「カレント」と言う雑誌を見ていて、「漢俳」と言う字が出た。こんな字は日本人の殆どが知らないのではなかろうか? これは日本の俳句、つまり575の詩が、数十年前から、中国に伝搬し、漢俳となったそうだ。この漢俳、つまり漢字を575で並べる文化なのだが、段々と国民に浸透し、特にこの2000年以後に大きく発展しているそうだ。ビックリして、パソコンで開くと、出た。漢字ばかりの句だが、どう発音するのかは、私には分からない。要は漢字を5,7,5に並べる俳句だ。 そして片や日本では、1300年も1400年も前に、遣唐使等を派遣した事から、漢字が日本に入り、それまで有った大和言葉の中に入って、使われる様になった。漢字を、中国の音で読む場合と、大和言葉で読む訓に成って行ったのだ。そしてその漢字から、カタカナとひらがなが生まれた。つまり漢字は文化の輸入だった。 だけど漢俳は、文化の輸出で、これは面白い。既に数十万人が漢俳を作って楽しんでいるそうだ。数年前にも中国の要人温家宝首相が来日して、この漢俳を政府の高官に送ったそうだが、何の事か分からず、返句を出さなかったようだ。そんな文化が中国で発展しているとは、日本の殆どの人が知らないからだろう。片や隣の韓国では、愛国心からハングルに特化し、漢字を排斥する運動が激しく、漢字が風前の灯火で、消滅しそうである。数年前に私の知り合いが、スポーツ交流で韓国に行ったが、昔私と一緒に働いた仲間だったから、韓国語が堪能だ。交流を終わった時、別れ際に若い選手の名前を聞くと、漢字でなく、自分の名前をハングルで書いたそうだ。今の若者は自分の名まで、漢字では書かず、全てハングルで表記しているのに驚いたと私に言って来た。こうなると漢字文化の国は、中国と日本と台湾だけとなりそうだ。しかもこの3か国の漢字だが、台湾は昔のままで、日本も中国もお互いに相談せずに簡略化しており、お互いが読めない漢字になる場合が結構多い。何か共同で話し合いをして、共通の漢字に簡略すると良いと思う。