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ひよきちわーるど

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2006.03.10
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カテゴリ:美しさについて

私の「特性」をよくご存じの方がお読みになりましたら
さぞ驚かれることとは思うのだけれど
実は「古伊万里」が好き(*^‐^*)

で、江戸時代や明治の頃の古伊万里を
日常の器として使いたいというのが他ならぬ私の憧れです。

お付き合いの長い方からご覧になれば
「やめときなはれ」というところではあるのでしょうが(笑)。





上記の文章をお読みになりましても
「なんのことかちっともわからしまへん」という御方は
こちらへどうぞ (T‐T)

で、何でそういう状況に陥ったのか不思議でならないという御方は
さらにこちらへどうぞ  ・・・ううぅb(T‐T)





この「事件」をきっかけとしまして 我が家の普段使いの食器は
徐々に瀬戸物から漆器へと移り変わっております。

今、お茶碗、汁碗、小鉢に関しましては漆器で統一。

漆器って熱が逃げないでしょ?
そして軽くて扱いやすい。

我が家では根来を使っておりまして
この根来の色、大好きなんです。






この前、百貨店にて
「骨董展」がありましたもので行ってみたんですね。
そこでは古伊万里、そして英国の骨董などが並んでおりました。


古伊万里、あたたかみがあって素朴で
心惹かれます。

殊に初期伊万里。

素地がどことなく青みがかって
染め付けの色にも落ち着きがあります。





骨董の世界って余り分からないのですが
古いものだから良い、有名なものだから良いというものではなく
ただ、自分の心に響くか、好きか嫌いか、でいいのではないかと思います。



(名前が分からないのですが)
あの、鮮やかな色合いの大きな壷?

そう、赤や金色をふんだんに使っている伊万里の壷ですが
正直申しましてあまり好みではありません。
(こんな事書いたら 骨董関連の方々にお叱りを受けてしまうかも)






・・・その百貨店での骨董展に出品なさっていたお店の方に
たくさんのお話を伺うことができました。

今は何でも新しいものに目を奪われがちではあるけれど 
「新しいもの」というものは これから
良いもの、粗悪なものに分かれていく段階にあるもので
いまだ淘汰されていないのだということ。

けれど骨董は長い時を経て
質の良いものが生き残っている世界なのだということ。




家具にしましても 木製のものは
作られてから200年経った頃のものが最高の状態であるとのこと。

そう仰いながら そのお店の方は
すぐそばにある英国製の家具をさわりながら
「これなんぞまだ80年しか経っていないのですよ。」と
教えてくださいました。





中でも心惹かれましたのが英国製のキャンドル。
木製でして 胴体部分が螺旋状(?)になっているのですね。

その螺旋の状態にも3種類ほどあって
「このキャンドルが一番美しい形なんです」と教えてくださいました。

その最も美しい形とされる名前を教えて頂いたのですが
はっきりとは覚えておりませんで・・・
確か「ネガティブ?」でしたでしょうか。 
ああ、だめです。記憶がおぼろです。





そのお店の方には約1時間ほどお話を伺いまして
本当に多くのことを教えて頂きました。

古伊万里の時代区分の見分け方
珍しい文様について 等々。

中でも最も心に残りましたのが
「今の日本の部屋の中はグロテスクなんです」とのお話でした。

そ、その言葉の厳しさに一瞬たじろいだのも事実ですが
でも、本当にそうなのだろうなと思えたんです。


物があふれかえっている。
統一性に欠ける。
壊れたらすぐに新しいものに買い換える。




確かにね 電化製品などは
安全面のことも考慮して新しい物に買い換えた方がよいと思うのです。

けれど家具ですとか 食器ですとか
修理して使えるものに関しましては
良いものを長く使っていきたいと思うのです。



今は「金継ぎ職人」が少なくなってきているとのこと。

その世界に進む人が激減しているのも原因の1つなのですが
「金継ぎ」を施すことのできる良い器が少なくなってきているのも
大きな原因なのだと教えて頂きました。

昔の良い器は 割れても2つか3つまでの破片になるそうで
そういう状態ですと金継ぎを施すこともできるのですが
今の器ですと 割れたときに粉々になってしまうのだそうです。

これでは金継ぎのしようもない。






今は子育ての真っ最中で
そんなシンプルに生活するなんて不可能だわと諦める前に

次代を担う子どもを育てている最中であるからこそ
シンプルであることの美しさ、日常の中の美しさを
大切にしていかなければと思いました。



正直申しましてね 自分の理想とするシンプルライフなんて
子どもが巣立ってから・・・と思っていたのです。

でも、それでは 子どもの心に良いものを残せないと思いました。





高価なものは殊更必要ではなく
大切なのは ものを大事にすること。

何が美しいのかを感じとる心。




家の中には子どものおもちゃがたくさんあり
子育て真っ最中ならではの風景が広がっています。

けれど その中をかいくぐるにして
努力だけは続けていきたいと思います。





こういうささやかな美意識を
私の中に残してくれたのは 今は亡き祖母です。

当時10歳になるかならないかの私に
器の美しさを教えてくれ
お茶の美味しさを教えてくれました。

彼女の本棚には四季の花々の写真集があり
礼節の本があり
短歌の本がありました。



祖母が私に遺してくれたものを
今度は私が 我が娘に語り残していく番です。
















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Last updated  2015.10.29 10:38:34
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