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ひよきちわーるど

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2006.09.06
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カテゴリ:I love family

今朝、出勤していく夫に
「今夜は中秋の名月ですよ」と申しましたら

「ほんまか!」と微笑み
「でも、名月ゆうたら9月というイメージやけどな」といぶかしげに呟き

「ま、ええか!」と一人納得して車に乗り込んでいきました。



およそ風流とは程遠い夫のように見えますけれど(笑)
彼は思いの外ロマンティックでありまして
今夜あたりベランダにて夜空を見上げるのではないでしょうか。





ちょうど今頃の季節でしたでしょうか
月の明るい晩に 当時4歳だった娘が
「お月を見よう」と言って私を庭に連れ出すのです。

そう、彼女は今でも月のことを「お月」と呼びます(笑)。

ただ「月」と呼ぶだけでは
なんだかお月さまのことを呼び捨てにするみたいで
お月さまがかわいそうだと言うのです。

ですので我が家におきましては「星」も「お星」なのです。





ちょうどその頃、彼女のお気に入りの絵本に
ブライアン・ワイルド・スミスの本がありまして

スミス氏は「色彩の魔術師」と言われていますように
その絵本の色あいがとても美しいのです。

その本の中にお月さまの絵が描かれてありましてね、
そのお月さまの絵が彼女のお気に入りだったわけです。





・・・庭に私を連れ出した娘は
「みいちゃん、お月の国に行きたい」と言いました。

確か、スミス氏の絵本の中に
美しい月の国に行くお話が書かれてあったのでした。




・・・どうしようかと戸惑う私の目の前で
白萩の花が風に揺れています。

空を見上げますと 明るく輝くお月さま。






このようなとき、一体私はどのようにすれば
娘の気持ちを大切にできるのだろうと思いました。

そんな私の気持ちを知ってか知らずか
娘はあどけない笑顔を私に向けます。




私は意を決して
「よし、ママと一緒にお月の国に行こうね。」と
「1、2、3、でお月さまのところに飛んでいくよ!」と
娘の手をきゅっと握りしめました。

2人揃って「1、2、3!」と声を揃え
一緒にぴょん!とジャンプしました。





・・・当然のこととはいえ 2人はお月さまの国に届くこともなく
たださやさやと秋の風が吹くばかり。

そんな時、私の胸にありましたものは
「ここに「どこでもドア」があったら」という思いであったり
一茶の「名月を取ってくれろと・・・」という句であったりしたのですね。

要するにいろいろな思いが交錯しまして
自分の力の無さを悲しく思っていたわけなのです。




娘は「おかしいね~」と首をかしげ

空のお月さまに向かい
「お月さま~!今度、みいちゃんがお月さまの国に行くからね!」
「待っててね~!」と呼びかけているのです。





そんな娘のまだ幼かった声を聴き
私は胸を衝かれ 少し涙ぐんでしまいました。

なんと柔らかな
豊かな時間を過ごさせて頂いていることだろうと。

娘が私たちのもとに来てくれたからこその
この幸せな時間なのだと感謝致しました。





望月よりほんの少し欠けた今夜の月

雲の上に広がる月の光

夜道に香る金木犀の花







今日は雨模様ですけれど

久しぶりにスミス氏の絵本を出し
親子3人でその美しいお月さまの絵を眺めることに致しましょう。













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Last updated  2015.10.02 21:41:40
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