ひよきちわーるど

抜歯を年の暮れにしましたのは誤算でありました（笑）。

しかし、舌ガンの危険性ありとお医者に言われたのでは
年の暮れも何もあったものではありませんで
とにかく抜歯のことだけを考え、
あとのことは何も考えることなど出来ませんでした。

他のたくさんの方々に伺ったところによりますと
中には抜歯の翌日からなんの心配もなく食事が出来る人もいらしたとか
その他、痛みに全くといってよいほど悩まずにすんだ方など
今の私にはとてもうらやましいお話ばかりで

同じ抜歯をするにでも、ほとんどご苦労のない方も在れば
私のようにいつまでも痛みに悩まされ　
日常生活にも支障をきたすほどの者もあるということで

とかくこの世はままならぬもの・・と
苦笑いするより他ないようです。




免疫力の問題だろうかと首をかしげたり
よほど大がかりな抜歯だったから
その後の痛みも長く続くのだろうと自らを納得させてみたり

確かに面白いことではないにせよ
ただ、言えることは
今のこの状況を静かに噛み締めている、ということでしょうか。





・・・・忘れぬうちにいくつかのことを書き留めておきたく思います。

まず、奥歯を抜きますと歯のかみ合わせが微妙に変わって参ります。
ですので私の場合、上下の前歯同士が今まで以上に擦り合わさりまして
いつしか下の前歯が信じ難いほどに尖ってしまいました。

その尖り具合も尋常ではなく
おかげで舌を酷く傷つけまして　数日間、食事も摂れなくなってしまうほどでした。



前回の抜歯、そして今回の抜歯の影響で
考えてみましたらおよそ２ヶ月間、左の歯で物を噛んでおりません。

物を噛めないということは殊の外不便でして
（もしかしましたらあまり関係は無いのかもしれませんが）
どうも集中力に欠けるようになりました。

まずもって、文章を書くにしましても集中できません。
自分は何が書きたいのか、何を書こうとしているのかが
ちっとも明確にならない。

家事だってそうです。
一つのことに集中できなくなってしまいました。
これはすこぶる不便です。




４０歳を過ぎての初めての抜歯。
やはり「初めて」という出来事の前には　
年齢はさほど関係ないのだな・・・と思ったことでした。

これからもたくさんのいろいろな「初めて」が待ちかまえていることでしょう。
そのたびに年甲斐もなく怖がってみたり不安になったり
様々な感情を呼び起こされることと思いますが

どこか心の片隅では
それらの感情を冷静に観察したりおもしろがったり
そしてまた何の感情もなく　ただ噛み締めてみたり

・・・・そんなふうに
自分らしく年を重ねて参りたいと思います。