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カテゴリ:万葉の花
今日、ふと道端に目をやれば 露草が花を咲かせていました。 もう、暦の上では冬を迎えたというのに 「あなた、今、咲いて大丈夫なの?」と 思わず 声をかけたくなりました。 露草の花を摘み それを白い紙の上で摺りますと 鮮やかな蒼色となります。 今年の初夏、露草を一輪だけ摘み 摺り染めをしてみましたが その蒼があまりに美しく、忘れられない色となりました。 露草は古来「月草」と呼ばれていて むしろ この呼び名の方が好きなのかもしれません。 鴨頭草に衣色どり摺らめども うつらふ色と言うが苦しさ 作者不詳 巻七 1339 月草を詠うものでは この歌が一番好きです。 友人のサイトの中 「育良」の名にて 拙い文章を掲載させていただいておりますが ・・・今日は その文章をここに。 月草(露草)で染め上げた色がどんなに美しいものか、御存知でしょうか。 透明感に溢れ いかにも瑞々しい。 その鮮やかさには目を奪われるばかりです。 この歌が単なる染め物の歌ではないということはお分かりでしょう。 これは比喩歌でもあります。 ものにたとえて自分の胸の内を伝えるというものですね。 「鴨頭草に衣色どり 摺らめども」 この歌を口ずさんでみますと 誠に美しいリズムだということがわかります。 この歌を詠い上げた女性は 相手の男性との結婚を心に決めている。 けれど「うつらふ色と言うが苦しさ」 世間の人々は口々に彼のことを悪く言う。 「あの人はあまりに不誠実だ」と。 だからやめておきなさいと。 最後の「苦しさ」という言葉。 「哀しさ」ではなく「苦しさ」となっているだけに 胸に残ります。 この気持ち、女性の皆さんでしたら もっと良くお分かりになるのではないでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.03.11 15:15:11
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