白梅
近所の白梅が ちらほらと散り始めている。桜のように一斉に風に乗り・・・ではなく本当に、時折、ちらと流れる。桜の散り際よりもどちらかといえば梅に惹かれるかも知れない。万葉集では120首ほどの歌に詠まれ萩に次いで2番目の多さである。平安遷都の折りには宮中に梅が植えられたけれどその後の火災のため (梅にかわり)左近の桜が植えられた。・・・春を告げる梅の季節も過ぎようとしている。病について思い悩むようになってからというもの季節のひとつひとつの変化がいとおしく思われる。以前のように季節の先取りというものにはほとんど心を動かされなくなった。日本人の感覚としては先取りそのものに価値を置くのかも知れないけれどそしてテレビでは早くも桜の開花を知らせているけれど今はせめて ゆっくりと時の過ぎるのを見ていたい。