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ひよきちわーるど

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2017.11.01
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カテゴリ:I love family
あの頃まだ幼かった娘も 今年の夏で22歳を迎えました。

・・・おかしいな、確かこのあいだまでおしめ姿で歩きまわり
まんまの入ったお椀をぶぅん!と投げとばし、
部屋中におかゆの雨を降らせていたはずだけれど・・・
時の流れは速いものだ、としみじみ思います。


先日、娘と「人を好きになること」について話し合ってみました。
(いわゆる「恋バナ」ですね ^ ^)

彼女と様々な話をしたわけではありますが
その中で「趣味が合う・話が合うというだけで
交際を始めてはいけない」ということを伝えました。


・・・若い頃には「趣味が合う」「話があう」というだけですっかり親近感を持ち
それを「恋愛感情」と結びつけてしまう傾向があることと思いますが
「趣味の合うこと」と「恋愛感情」とは全くの別物なのだ、と
その点を特に強調して話しました。


このことは・・・私の過去の経験から学んだことでもあります。

若い頃、いくつかの恋をしましたけれども
よくよく突き詰めて考えてみれば、
当時の私が本当に求めていたのは恋愛の対象となる人ではなく
徹底して議論を交わすことのできる相手、
そして詩や短歌など文学のことについて分かり合える相手だったのだ、と。

もっと正確に言えば「恋愛の対象として見る人」と
「議論を戦わせ文学について語り合う人」とは
私の中では全くタイプが違っていたのでした。
若い頃には・・そのことに気づきもしなかったわけです。


自身にとって「恋愛対象となる人」とはどういう人かを考えれば
それは 文学に詳しくはなくても、「俺について来い!」と
ひたすら前を向いて突き進むタイプであり、

反面「文学について語り合う人」とは
穏やかに共感をもって語り合うことのできる人、でした。
もちろん、この場合恋愛感情は必要ありません。

なのに、当時若かった私は、未熟にも
「文学について語り合うことのできる人=恋愛の対象となる人」と
思い込んでいたのです。



・・・大学3年生の時にお付き合いをしていた人は
まさしく「文学について語り合う人」ではありました。

万葉集や詩のことについて幾度語り合ったことでしょう。


広い大学構内の、誰も気付かぬ場所に百合の花が咲き
私自身、その楚々とした姿にひかれ
「この百合のこと、彼に教えてあげなければ・・」と思っていますと

相手もまた同じ頃に 百合の咲いていることに気づき
「百合が咲いていることを(私に)教えてあげなければ」と思っていた、とのこと。

そういうようなことが幾度も続き
美しいもの、感動することそれらすべて、
お互いに話しあうことのできる嬉しさをかみしめていたものです。

ですのに、その人と人生をともにすることはありませんでした。




・・・数年ののちに 私は同じ大学のクラブに在籍していた夫と結婚致しましたが
夫は文学についてはほとんど興味はなく(笑)
花の名前も一向に覚えてはおらず(イヌフグリを露草と呼んでいた)

結婚後、ともに万葉の森公園を歩いていましても
「どっちがたくさんセミの抜け殻を見つけるか競争や!」と言い残し、
あっけにとられる私をそのままにピューっと森の中めがけて突進するタイプです。

十数分後「どや!こんな大きな蜘蛛の巣、見たことないやろ!」と
満面の笑みで広げて見せてはくれるのですが・・

「セミの抜け殻はどうなったんだ」と尋ねる気力も私には残っておらず(笑)
「・・・すごいね。」と答えるので精いっぱい。

「よっしゃー!もっとすごいやつ見つけたるわ!」と、
これまたピューっと森の奥に消えてゆきます。



まるで少年のまま年を重ねてきたような人ではありますが
彼と結婚して早くも24年、あらためて気づかされたことがあります。

・・・彼はつよいのです。


家族をその背に負い、「任しとけ!」とひたすら前に進む。
その圧倒的なつよさに、私は惹かれたのでした。

そして、彼のそうしたつよさに半ば引き込まれるようなかたちで(笑)
私は彼とともに人生を歩み始めました。


そしてまた( これは ​ずっと昔のひよわーるど ​にて更新した記事ですけれども )
彼の友人たちが口々に「絶対○○と結婚しろ!」「○○は間違いない!」
「○○は男が惚れるようなやつだ!」と言っていたことも
私にとりまして大きな出来事ではありました。


確かに、結婚は人生における大きな出来事なのですから
人にどうこう言われたからと言って、
その言葉に100パーセント影響を受けるということはないのでしょうけれども

それでも、「○○は男が惚れるようなやつだ!」「○○は間違いない!」と
同性にそこまで言わせる人は・・・そうはいないのではないか、と。


そう考えますと、やはり、彼の友人たちの言葉は
当時の私にとりまして大変大きかったわけです。

ましてや彼の友人たちは
彼とともに4年間、同じクラブで頑張ってきた人たち。

いわば、彼のいろいろな面を見続けてきた人たちでもあるわけです。


・・・友人たちの言葉がやはり間違いではなかったことを
私自身、この24年間の結婚生活の中で実感してまいりました。

夫婦ともに趣味嗜好が似通っていることも大切なことではあるでしょう。
しかし、この人生は、単にそれらが似通っているというだけで
難なく生き抜いてゆけるほど甘いものではないはずです。

・・・50代を迎えた今、そのことを痛感いたします。



夫は結婚24年を経た今でも 変わらず寒いギャグを飛ばし
愛する娘に「もう、ええから。」と言われ(笑)

そして ギャグにどう対応して良いものか困り果てた末に
つい聞こえぬふりをする妻、ひよきち。




・・・この広い広い世界に 家族3人、
肩を寄せ合い、ささやかに暮らしています。



パパ、そして娘に。

こんな私を家族にしてくれて、本当にありがとう。


どうか、いつまでも一緒にいられますように。





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Last updated  2017.11.01 18:18:23
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