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ひよきちわーるど

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2018.11.03
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カテゴリ:健康
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バッテリーは上がっておらず 車の状態も至って良好、
こうなるとレッカー移動をお願いするわけにはいかず、
このたびの保険契約はすべて無効・・あとはこちらでなんとかするしかない。

この車を運転することができないのであれば、やれることはただひとつ、
身ひとつで下山するのみ(涙)。 ​​​一体何しに来たのだ。​

運転できる可能性が少しでもあるならそれに賭けるけれど、
無事に帰宅する可能性よりも、事故を起こす可能性の方がはるかに高い。



・・・仕方ない、 よし、下山しよう。



そうと決まれば、あとは行動あるのみ。

まずは保険会社に連絡し経緯を説明、次いで契約無効を確認、

そしてスキー場管理者に事情を説明し
ひとまず夫のボード用品を引き続き預かっていただけるかどうかを確認、

レッカー移動会社にも連絡。


連絡するべきところ全てに連絡を終え、ひとまず、ほっとする。

・・・気付けば、お昼をとうに過ぎていた。
次第に空腹にもなってきたけれど、誰1人いないこの駐車場ではどうにもならない。
辛うじて自販機だけはあり、そこで温かなミルクティーを購入。

3月とは言え、まだ雪の残るこの山中。
掌に伝わる缶の温かさが有難かった。



ほっとしたのもつかの間、
あることに気が付き、私は車の座席から跳ね起きる。

これから下山するにあたり、下山後に乗る路線バスの時間が分からない。
一体、何時のバスがあるのだ。

悲しいかな、ガラパゴス携帯ゆえ満足に調べられない。
慌てて、自宅で待機している娘に連絡を取り、
路線バスの時刻表を調べてもらった。

その結果、1番近い発車時刻は今から30分後(驚)!
もし、もし、それを逃せば、あとは4時間後   (*`◇´)ノ!


ミルクティーおいしい♪ などとやっている場合ではない。
一刻も早く、下山せねば!

春まだ浅きこの時期、日の暮れも早い。
山中をたった1人で歩き通す怖さ、熊や不審者への恐怖、
そして今度はそれに薄闇も加わる。

言葉にしてしまえば、薄闇、などとさほど怖くもないけれど
実際にその場に居合わせれば・・・実は恐ろしさ激増。


とにかくとるものもとりあえず、車を出、一目散に駆け出す。

実はリュックの中には、スキー場管理人さん、そしてレッカー移動業者の方への
お礼の御菓子も入っており、かなり重い。
本来ならばお渡しするはずだったのに・・・まさかの急展開。

30分で下山できるか?と自分に問いつつ
山道を登るより下山の方がはるかに時間短縮できるはずだ、と少しは安堵、
走り続ける両脚にも力が入る。

念のため、登ってきた時と同じく左手に鈴を持って鳴らし続け、
右手には先ほどの大きな枝を握りしめ、全速力で山道を走り抜ける。


実は、こういう非常時・・・どういうわけだか
関係ないことを考える癖が自分にはあり(笑)

登ってきたときと、そして今と、一体どちらが不審者度は高いだろうか。
絶対、今だよな、 ふっ。  普通、枝と鈴持って走るか?  全力で。

行きはよいよい、帰りは怖いって、今のこの状況にぴったり。

陸上部の頃 このくらいの勢いで走っていたら
もっとタイムは伸びていたかな・・。 

もし、間に合わなければ次は4時間後。
あかん、そうなったら今日中に自宅には戻れない。
今夜はどこに宿を取るべきか・・・。


様々な考えが浮かんでは消え、そのうち両脚にも疲れが見えてきた。

何しろ睡眠時間が圧倒的に足りない状況での、この全力疾走。
今はさほど心配はいらないとは言うものの心臓に異常を抱えており
これ以上走り続けることは無理と判断、
あとは小走りほどの速さで、何とか時間内にバスのロータリーに到着することができた。



覚書12 に続きます。





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Last updated  2018.11.03 17:30:25
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