空間

全1813件 (1813件中 351-400件目)

< 1 ... 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 ... 37 >

• 

  ねてた

  また寒くなってきたなあ。まあ、冬だもの。あー。寝てしまいました。というわけで久しぶりに朝更新。と言っても、書くことも無いですし時間も無かったりするのですが。取りあえず一言だけ。ゲームしたいからって脅迫するのは凄いな。時間欲しいなあ。

  Dec 6, 2010

  コメント(0)

• 

  つかれ

  グレイセスが面白すぎる。幼年編から成長した主人公たちが良いね。どうも最近、首と肩と背中と腰にコリを感じる。あと、臀部と膝と足も疲れてる。頭も疲れてるのか、マッサージしてもらうとたぶん気持ち良いくらいに疲れてる。ゲームにはまってるから精神的には問題ないけども、どうも体が疲れてるなあ。温泉とかそういうのは、精神的な癒しにはなるけども、肉体的にはむしろ疲れるだけな気がするから、長期休暇で一度リセットしたいね。体の疲れを。それか、ボーナス入ったら整体でもするかな。線画。

  Dec 5, 2010

  コメント(0)

• 

  びみょう

  明日仕事したら徹ゲーだ。伝説の勇者の伝説　のアニメは目立たないまま終わってしまいそうだなあ。せめてもう少し脚本とクオリティが高かったら・・・。と、何度も思いながら、密かに見ている。というか、あの内容を２４話で普通にやってしまおうとするのが無理な話だと思う。全巻を一冊の本と見立てて、構成を分解し、再構築するべきだったのでは無いかと。まあ、そういうのも色々と大人の事情があるんだろうけども、どうして敢えて難しい方法で詰め込もうとするのだろうか。ああ、せめて戦闘シーンくらい、もっとぬるぬる動いてくれたら・・・。まあ、普通に動いてるから良いのだけども。この戦闘の見せ方もちょっと微妙なんだよなあ・・・。寝起き。

  Dec 3, 2010

  コメント(0)

• 

  かった

  なんか雨降ってるからか知らないけども、洗濯物が乾かない。テイルズオブグレイセス買ってきた。突然現れる謎のヒロイン・・・というのはテイルズ的には有りがちな感じですが、今回もまたそうですね。最高だ。まだまだ序盤なので、キャラクター達が１０代前半の話なのですが、これからパッケージ通りの年齢になるのかな？　ともあれ、戦闘は評判通り素晴らしい。凄くよく動いてくれるので戦闘だけで楽しい。ああ・・・・・・仕事行きたくねえな。寝起き。でもあと９０分は寝る。

  Dec 2, 2010

  コメント(0)

• 

  もんはん

  もう１２月か・・・。早いな。モンハンの最新作がものすごいらしいですね。何処かでは２０００人の行列ができたとか・・・。そんなの聞くの、ほんとに久しぶりだ。私の住んでる場所の近くにある電気屋でも売り切れてました。まあ、私自身はモンハンにあまり興味無いのですが・・・。アレ系のゲームはどうも苦手で。ポケモンもそうですけども。というか、シリーズ物を途中からやるのは無理だな。こういうお祭り騒ぎに参加出来ないのは実に残念だ。色つき。

  Dec 1, 2010

  コメント(0)

• 

  ぐれいせす

  寒すぎて電車の中も寒かった。もう１つ上のジャケット出すか。気がつくとテイルズオブグレイセスの発売日が目前に。今回のテイルズは・・・いや、まあ別機種からの移植だけども、どうやら戦闘システムが大好評らしい。ストーリーはテイルズ信者の私には問題無い事でしょうし。凄い楽しみですな。そう言えば、ヴェスペリアをプレイしてからもう一年経つのか・・・早いな。グレイセス前にもう一度プレイしようかな・・・と思っていたけども、結局しなかったなあ。まあ、名作なんでいつ遊んでも楽しい事でしょうよ。ユーリの格好良さは異常。不安定。

  Nov 29, 2010

  コメント(0)

• 

  つかいみち

  寒いなあ。そろそろ本格的に暖房するか。来月のボーナスに何を買うか。最近、そんな事を悩んだり悩まなかったりしてるのですが、改めて欲しい物も無いなあと思ったり思わなかったり。素直に貯金しとくのが良いのかなあ。まあ、別に欲しい物を探す必要も無いと言えば・・・無い。でも焼肉くらいはいきたい。そうしようかな。良くある様なポーズを取らせてみた。まあ、何時もの事ですが。

  Nov 28, 2010

  コメント(0)

• 

  すげぇ

  ナイナイの岡村さんが復帰だとか。ネットでもほとんどが暖かい声で、どうやら結構愛されている様子。まあ、私も好きですけどね。正直言うと、ほんとに直ったのか少し不安。よつばとの１０巻発売！！。相変わらずのクオリティで素晴らしい。こんなに日常の描写だけなのに、まったくだれないどころか、むしろキャラの深みがどんどん増して行っている。みうらも久しぶりに登場したし、大満足の巻だったぜ・・・。そして、これまら相変わらず神がかったコマ割構成。コマ内の見せ方もすげぇな。カールスラント軍人は裸で寝るんだけどね。

  Nov 27, 2010

  コメント(0)

• 

  めいわくめーる

  ああ。翌日が休みだから、だらだら絵を描いてたらこんな時間になってしまった。濃いカフェオレを飲みながらが至高。なんか面白い迷惑メールが入ってた。なんだったっけか。消しちゃったから詳細は分からないけども、行方不明の孫の情報を１億で寄越せとか、そんな感じの。なにそれ怖い。ていうか意味が分からない。迷惑メールが来たのはほんと久しぶりだけども、最近の迷惑メールはそういう設定が付いているのか。単純にアホらし過ぎて、こんなのに引っ掛かる奴は歴史に残るほどのアフォなんだろうなあ。お姉ちゃんまじお姉ちゃん。

  Nov 25, 2010

  コメント(0)

• 

  しつじ

  寒い。いや、寒いだろ。なにやら執事トレインなるサービスが執事喫茶にて行われるようで。流石日本。歪みねぇな。壮年のダンディな執事をお供につけて私も参加したいものですけども、どうやら執事は若い人間しかやっていないらしい。まあ、女向けのサービスだから当然か・・・。というか、執事にしてもメイドにしてもそうだけど、ネットで得た知識からすると、そのサービスがかなりあざとい。いくらサービス業だからといってあざといパフォーマンスは執事やメイドのキャラクター性を損なうと思うのだが、どうだろうか。ムギ。

  Nov 24, 2010

  コメント(0)

• 

  すとれす

  あー。眠い。なんか隣の国が騒がしいですね。ていうか、間近で戦争とかマジ勘弁。まあ、そうならない様に気をつけてるとかなんとか。日本はどうするのかな。あんまり関係ないのに下手うって無駄な損失を被りそう。あー。仕事が忙しくなるとアレだね。創作したくなるね。現実逃避か。仕事したくねー。ふん。なんでこんなにストレス溜まってんだろうかね。一通さん。

  Nov 23, 2010

  コメント(0)

• 

  もんぜつ

  Ｘ－ファイル見てたら、スカリーの検死率が半端無い事に気がついた。モルダー、少しは遠慮しろ。昨日は同僚と飲みに行って、そのまま寝ていた。半年振りくらいだったから、飲みのペースが分からない。そんで妙にオサレな酒を頼んだらスコッチだった。もちろんロックでは飲めなかったので、ロックで注文した後に割ってもらった。なんて迷惑な客だろうか。スコッチ・ウイスキーとやらの銘柄を調べてみたら、すごいたくさんあるんですね。日本酒もそうでしょうけど。そもそも、なんであんなに必殺技っぽい名前ばっかなんだろうか。魔よけの意味も含めてかな。んで、帰宅して酔って今にも寝そうな同僚にサルミアッキを騙して食べさせたら悶絶してた。ざまぁ。髪下ろしたら誰か分からなくなる俺の画力。

  Nov 22, 2010

  コメント(0)

• 

  かおす

  今日は、最近にしては珍しく体調が良かった。でもまだ不調だ。最近ちょっと金欠気味だな。ちょっと財布の紐を締めるか。よく考えたら数人に合計２０万くらい貸してる気がする。そもそも返してもらうつもりで貸してないけども、それだけ貸してたら違和感覚えるくらい金堪らないのも当然かもしれない。とはいえ、物を買いすぎてるのも確かにある。給料は少ないが、１人で生活するのに困るほどじゃ無いしなあ。同人で金稼げるようになるまで、どれくらいかかるだろうか。あと１０段階くらいレベルアップしたら売れる本が作れるかもしれね。久しぶりにカオス系ギャグ漫画でも描いてネットの評判見てみるかな。目標は起承転結纏まってるギャグ漫画なのにカオス過ぎて誰にも理解できない内容だね。色付き。全部に色塗るのはやはり時間かかるなあ。

  Nov 20, 2010

  コメント(0)

• 

  ぎゃくに

  まさかの自衛隊暴力装置発言。ぱねぇ。まじぱねぇす民主党。寝不足かな。最近ずっとそんな感じ。普通に寝てるんだが。寝すぎてバハムートを一人で倒す夢を見た。直径５０メートルくらいの奴。昔は夢の中でも空を飛べたりはしなかったんだけど、最近は頑張れば飛べるようになってきた。人間は飛べないという常識が夢の中にまで作用してきやがっていた。でも、最近の夢では、それを夢だと半ばくらい確信してるから逆に飛べる。でも、えぐい死体が出てくる夢だけは勘弁な。リーネ。地味に可愛いんだよね。

  Nov 18, 2010

  コメント(0)

• 

  ぐだぐだ

  久しぶりにゆっくりと過ごせた気がする。明日から仕事だと思うと凄いテンション下がる。ありえん。とか、休みがあると凄い愚痴りたくなる。あれだね。あんまり好きじゃ無いんだろうね、今の仕事。ネギまの３２巻が発売～。なんか人気有るのか無いのか良く分からない作品ですね。個人的にはずっと盛り上がってて面白いのになあ。戦闘シーンとか破壊描写はここ最近の漫画で一番好きなのに。何がやりたいのか良く分からない、という意見も耳にしますが、本当に何がしたいか分からないのはブリーチの少し前のブリーチみたいな事を言うんだと思う。破面編のグダグダ感は歴史に残るレベル。これで破面編でやってきた事がこれからの展開に全く影響しない様な話が続くなら、ほんとにどうしたレベルだよな・・・。まあ、好きだから良いけど。落書き。

  Nov 17, 2010

  コメント(0)

• 

  ふぁーいる

  また急に気温が下がったな。明日はスーパー銭湯行くか。X-ファイルのシーズン２DVDが届いたので、シーズン１をすべて視聴。続けてみたいから止めていたのです。そして現在シーズン２の１話を視聴。クライチェックが登場するシーズン２。こいつは最後まで色々な意味で活躍してくれる良いキャラですね。ずいぶん後に、モルダーと一緒に拘禁された時はなんだか微笑ましかったが。これから一月ごとに１シーズン毎見ていこう。ふむ。しかし、これを初めて視聴したのは中学生くらいだったか？　その時はいったいどんな事を思って視ていたのだろうか。思い返してみれば、その当時、高校生になっても日本のドラマはあまり見ていなかった気がする。いや、そうでも無いか？　だが、見た印象が無いのに、これだけは見た記憶があって、最高に面白かった記憶が残っているのは、やはりそれだけ私の心を掴んでいたのだろうなあ。・・・・・・・・・・。ダークエンジェルも買おうかな。線画。ペンタブの調子が悪い。というよりもペンの調子が悪い。ペン先の調子が悪い。テールスイッチの方が普通に動作するから、ペン先が故障気味なのかな・・・？線がもうまともに引けない。

  Nov 16, 2010

  コメント(0)

• 

  ろろな

  酒飲んだらお腹空いてきた。なんかがっつり食べたい。でももうおやすみの時間だよ。コミッククリアで連載してたロロナ漫画が終了し、コミックも発売してた。繊細で高い画力、世界観の雰囲気をとても良く表現されていただけに、残念と言わざるを得ない。全体的に繊細な絵柄で統一してしまったがために、メリハリが無い感じに落ち着いてしまったのが駄目だったのかもしれない。所謂、綺麗過ぎて味が無いとか。綺麗過ぎて崩れが目立つとか。まあ、だからこそロロナの世界観、空気観を表す事が出来ているのかもしれない。まあ、そもそも２巻程度で纏める企画だったのかもしれないですけども。なんか、久しぶりにロロナやりたくなってきたな。線画。

  Nov 15, 2010

  コメント(0)

• どようび!!9

  　あどけなさが残る幼い顔立ち。お世辞にも上品とは言えない、ショートボブの癖毛(ムギのそれと比べれば良く分かる)は前髪の右側を黄色のヘアピンで止めている。無邪気の権化であり、純粋で一方通行気味の善意が得意。全身から滲み出る天然系のオーラはそれ自体が強烈な個性であり、先に挙げた外見的特長を内側から全力で後押しし、内面的特徴を本質から支えている。平沢唯というのは、そんな少女だった。そんな少女であり、憎めない存在だった。憎め無い存在だったが、もちろんそれだけでは無い。「え、えへへへ…………。皆さん、おはようございますっ」　恐縮しきった様子で笑った後、いっそ苦し紛れに唯は言った。のんびりした普段の声よりも、やや芝居がかった太い声で言った。敬礼の様な、額部分にパーの形で水平に右手をやって、左手は地面に対して垂直だった。空気を読めていなかった。「おはようございますっ…………じゃねーよまったく。一体今まで何処に居たんだよー」「心配したんだぞ」　律と澪の声には、呆れが多分に含まれていた。そう、彼女は周囲の人間を呆れさせる事に特化した少女でもあった。その原因は、常人とは異なる思考回路から導き出された行動原理に因るものだ。正に前述通り、空気が読めないと言い換えても良い。自分の気に入った分野に対しては異常な程の才能を発揮するため、天才肌なのは間違い無い。何せ、自力でウィンドミル奏法を完成させてしまう程だ。そして、それが嫌味にならずに、例え突飛な行動を取ったとしても許せてしまう。それもまた、才能か。その才能が、憎め無い存在、という部分に繋がってくるのだった。天才的に天然的な性質を保有している人間というのを体現しているのだ。律もまた、そんな唯の人間性を好いていた。だからと言って、今回の騒動が(それほど大それたものでも無かったが)許されるわけでは無いが。それは分かっているのだが。「ほ、ほんとにごめんね！　何か、凄い迷惑かけちゃったみたいだから、出て行き辛くって…………」一生懸命に謝る唯を見ていると、どうしてか許す気分になってしまう。だから、「私は、唯が無事だったんなら別に良いけど」「唯ちゃん、寒かったでしょ？　お茶飲みましょ」「ったくしょうがねーな。唯、後でデコピンな」　ムギは何時もの笑顔を。律と澪は、感じていただるさが吹き飛ばされた様な顔で笑った。天才的に天然的であるという事は、悪意の無い純粋さを保有しているという事なのだろう。どうやっても自然体なのだから、何時でも真剣なのだ。これはもう、許さざるを得ないだろう。唯に対して、単純な怒りやストレスをぶつけるというのは、これは拍子抜けという言葉が、とても良く合う。のれんに腕押しどころでは無い。そもそも、のれんを押す前に、念が霧散してしまうのだ。律はそう考えている。澪も、ムギもきっと近い考えだろう。とはいえ。「もう、唯先輩！　人の事を散々心配させておいて、ごめんなさいで許されると思ってるんですか！？」おせっかいで人の良い後輩には、それも別の形で作用するらしい。席を立ち、２本のおさげを大きく揺らして、憤慨した様に早足で唯に近づいた。「憂も凄い心配してたんですよ！　早く電話してあげてください！」梓は真面目なのだ。それこそ、唯とは正反対な程に、物事に対する姿勢が違う。だから、唯に対して衝突する事も多い。それも全て、唯が好きだからだろう。律が、澪が、ムギが、唯を好きな様に。だから、怒っている様に見えても、事実怒っていても、どんな反応をしようとも、もう許しているのは間違い無いのだった。「ごめんね、あずにゃん。もう絶対しないから」「当たり前です！」腕を組んでそっぽを向いた梓。取り付く島も無い体だった。普通の人間なら恐縮する所だ。だが、唯は空気が読めない。もっと分かり易く単純な言語で書かれた空気ならば読めたのだろうが、この場合は読めない空気だった。「あーっずにゃん！」唯は梓に抱きついた。いや、抱き締めた。大きく強く腕を回して、その右手は梓の頭頂部で激しく動き、左手は腰をしっかりと押さえる。頬と頬を合わせて、すりすりと動かしていた。「まーたやってるよ」「唯も飽きないな…………」律と澪が、半ば呆れて言う。最早見慣れた光景であるので、誰も驚かない。唯が飽きるはずも無い。「でも、無事で良かったわ」ムギが両手を合わせて言った。おだやかに微笑すら浮かべて、安堵を最大限に表現していた。「このまま見つからなかったら、どうしようかと思ったもの」「そうだな。…………まあ、私は見つからないとは思ってなかったけど」澪の言葉に、律は心中で同意した。確かに心配してはいたし、見つかって安堵していないかと言われれば嘘になる。だが、見つからないと思っていたかと言われれば、そんな事は無い。近い将来には、少なくとも数時間も経たずに、唯を見つけられると思っていた。「あ、ムギちゃん、お茶のおかわりちょうだい」「あんたはもっと空気読めよ」苦笑して、お茶のおかわりを要求したさわ子に、律のツッコミ。表面上でも見つかって安堵した風を装えよ、と。「あら、私だって唯ちゃんが見つかって良かったと思ってるわよ。ていうかねー、私は貴女達よりも先に、唯ちゃんを見つけてるんだからね」「ああそうか…………それは確かに」納得して頷く。推測だが、どんな経緯を辿ったにしろ、さわ子は唯を探していない。たまたま唯と遭遇して部室に移動したか、あるいは部室に行った所、唯と遭遇したか、だ。探している間に感じる脱力感やら、色々な負の感情を体感していない以上、さわ子の安堵感というものは薄いものだろう。仮に、律並みの安堵感を持っていたとしても、発見から時間が経っている以上、最早それも薄れていると考えて間違いは無い。「それにね、律っちゃん。それに澪ちゃん」「な、なんだよ、さわちゃん。急に真面目な顔になって」「な、なんですか？」　突然の教師モードに入って(常に教師だが)、律は若干驚いた。澪は若干引いて、律の腕の裾を握っていた。「見つからないと思って無かったって…………甘いわよ？」「甘いって…………？」「大切な人が、突然居なくなる事だって有るの。長い人生、何があるか分からないもの」　話が大げさになっていないか？　とは思ったものの。彼女はあくま真摯な様子で、その眼に説教臭い所は無かった。優しさや懸念が見えた様な気がして。その眼に、律は…………、「さわちゃん…………一昨年のクリスマスに、男に逃げられた事、未だに引きずってんの？」「違うわよ！　ていうか思い出させないでよ！」　勢い良く立ち上がって、さわ子は抗議した。デスメタルの迫力とは別の勢いで、しかし十分なそれだった。澪が半身を律の後ろに隠すくらいのそれだった。その熱を覚ましたのは、別の熱だった。端的に言えば、ムギのお茶だった。「先生、おかわりですよ」「あ、え、ええ、ありがとう、ムギちゃん」　ひと息付いて、さわ子は座りなおした。新しい紅茶に口を付けて、しかしいっそ投げやりに、「全く、たまには教師らしい事、言わせてよね」　拗ねた様に言う彼女は、とても教師らしいとは言えなかった。だが、だからこそ胸に沁みた。(もしかして、さわちゃんも寂しいのかな？)　ふと、律はそんな事を思った。今まで考えた事も無かったが、自分たちが卒業するという事は、あるいはこの教師にとって、それなりに寂しい事なのかもしれない、と。だからこそ出てきた、先ほどの言葉だったのだろうか。律の胸が、少し締め付けられる様な感覚を帯びた。朝、この部室に来た時に感じた、あの空気の冷たさを、体感以上に背筋を刺激する冷たさを、再び感じた様な気がした。たまらず、一歩下がろうとして、しかし下がれない事に気がついた。そこに在る温もりに気がついた。未だ、澪が律の後ろで、腕の裾を握り締めていた。その偶然に、どうしてか笑いがこみ上げてきて、そしてほんの少しだけ口から漏れて、鼻で笑ったようになってしまって。それを見て、さわ子は何を勘違いしたか、律が見ていると思った方を…………位置的には彼女の真後ろなので、振り返った。そこに居たのは唯と梓の２人だった。梓が観念して、されるがままになっていた。これも見慣れた光景。梓を捕らえて離さない唯の執念は見事なものだと思う。気持ちよさそうに、しかしそう感じたら負けだと思っているかのような、梓の表情。律としては、やや負けているような気がするが。そして、何処までもその幸福を噛み締めながら梓に密着する唯。離したら負けだと、離さなければ勝ちだと。そう考えては居ないだろうが、律からすれば、どう見ても唯の圧勝だった。　それを見て、律は改めて笑う。「さわちゃんの言いたい事は分かるけどさ。まあ…………大丈夫だろ」さわ子は肩をすくめて、しかし微笑みながら、「まあ、そうかもね」　まだ何か言いたそうだったが、それ以上何も言わないのであった。-----------------------------------------すぐに終わると思いながら、中々終わらなかったのは、終わり方が決まっているにも関わらず、どう見せようかと悩んでいたからなのでした。でも、明日か明後日には最終話うｐして終わる。

  Nov 14, 2010

  コメント(0)

• 

  なんとなく

  なんか眠たすぎて１８時までほぼ寝てた。なんという時間の無駄遣い。いや、面白い夢をたくさん見れたから良いか。最近の若者のイメージとして、若者自身が学力の低下を意識しているらしい。どんな判断だ。と、思う。そもそも、学校に通っている若者・・・中高生、あるいは大学生のどれほどが真面目に勉強してると言うのか。少なくとも私はしていなかった。テスト前だけ勉強して、そしてテスト後には大体忘れていた。学力なんて有ってない様なものだった。それに、そう実感している優秀な若者たちは自ら学ぶことを知っている者達だろうから、全体としての学力低下は起こりえないと思われ。それでも学力の低下が問題だと若者自身が考えているなら、それはたぶん勘違いだ。少なくとも戦後まともな教育を受けれなかった、今、社会のトップでふんぞり返ってる方々やら、そもそも社会のほとんどの人間の方が学力など無いのだから問題は無い。「行動範囲が狭まっている」や「何かにつけてマニュアルに頼る」と、社会に出ている若者が言われている事にも同意の声が多かったらしいが、行動範囲が広いと色々な経験が出来るのだろうか？　連休で車を使って北海道に行ったとして、それで自分の器が大きくなると勘違いしてしまう様な人間はそもそも心の行動範囲が狭い。それに、マニュアルに頼る事を悪いように書いていたが、それしか出来ないから悪いと言われる様なマニュアルを作るのが悪い。マニュアルとは最適化の結果だ。だが、日本の企業ではそのマニュアルに無駄と無理、そしてムラが多過ぎるから、そもそもマニュアルの体を成していないそれがほとんどなんだろう。だから必要以上にマニュアル以上の成果を求められる事になるのだろう。マニュアルで得られる成果は、そもそも平均して考えて、決して結果的に悪くなるものではいけないというのに。おお、何も書くことが無いと思って悩んでたら、大体なんとなく日記の体を成していた。良かった。本当に良かった。とりあえず線画。問題はどんな背景を付けるかだが。

  Nov 13, 2010

  コメント(0)

• 

  ねんまつ

  ブラウザバックして日記が消えた。なんという衝撃。年末に同窓会が有るらしい。高校の。メールが来たという事実が既に驚くべき事だ。そもそも、自覚は有るが、人見知りが激しいというレベルを通り越して人間嫌い・・・という訳でもなく、気分と波長で明らかにその場の対応が違う自分だから、知り合いも少ないのであった。だから、この誘いはとても有り難い。だが年末年始は１０連勤くらいだろうから行けないんだぜ。サービス業ってこれだから嫌ね。都城王土。似てない。味が無い。

  Nov 12, 2010

  コメント(0)

• 

  ゆっくり

  急に寒くなり過ぎですね。電車の中ですら凍えそうでしたぜ。ゆっくり実況を作業用BGMにしてたら、あの声が癖になって普通の実況プレイがどうも物足りなくなる。なんだろう。ゆっくりボイスは人間に類似のボイスで、人によっては気持ち悪いという声もちらほら。しかし、癖になる人はなる。この差は何処から生まれるんだろうか。とまれ、初めにあのキャラにあのボイスを当てた人はほんとに凄いと思う。まして、それで実況動画を作ろうなどと。出始めがかなり前だったような気がするが、何時だったか。大学生の時にはすでにあった様な気がする。とまれ、アレだ。あんなキャラで遊ぼうとするなんて尋常の発想じゃ無いよな。日本人きめぇな。そんな日本人が大好きだけど。律澪。

  Nov 11, 2010

  コメント(0)

• 

  えいゆう

  気温はそうでも無いけども、風が冷たい。衝突ビデオ投稿の方がついに逮捕されましたね。この流れがどんな結果を生むのか、これから楽しみです。まあ、勇気を出して流出させた英雄として皆見ているけども、英雄として称えられるのは本人としてどうなのかと。それに、国家機密とかなんとか大騒ぎしてるけども、国家機密としてはあまりにも管理が甘すぎて『そんな事する奴いねーだろ』的な考えが見えすぎる。国家機密とか指定するなら有り得ないほどに管理を厳重にする必要がある。『見直す必要が有る』と言っていたが、その対応そのものが小中学生の甘すぎる対応に良く似ていて、だからこそ滑稽に写る。政府官僚の中ではそもそも終わっていた事だったんだろうなあと思うと、なんかむなしくなるね。色付き。

  Nov 10, 2010

  コメント(0)

• 

  しらじらしい

  仕事うぜぇ。とか言い出すくらい眠い。愚痴がどうのこうのとかじゃ無い。仕事？　なにそれ。美味いの？まあ、良くある事ですけどもね。猫物語(白)読了。電車の中で読んでて、泣くのを堪えてました。勿体無い。フルメタの経験が生きたが。今回は羽川のお話で、語り部も羽川。故にギャグも少なめ。阿良々木さんなら物語のうち６５パーセントくらいはギャグで残りの３０パーセントはシリアスなギャグなのに。一周して機微の利いたシリアスになってる不思議。ともあれ、今回の羽川の話は、タイムリーな事に、めだかボックスにも通じるような感があったり無かったり。めだかボックスの球磨川と化物語の羽川が被って見えた。丸被りじゃ無いし本質は全く違うけど、めだかと球磨川と羽川ってなんとなく似てる感じがある。白々しさとか。何か描き方が分からなくなってきた。そろそろレベルうｐするかもしらん。

  Nov 8, 2010

  コメント(0)

• 

  めだか

  なんかいろいろ面倒くさい。丸一日寝ていても損した気分にならないくらいの休みが欲しい。めだかボックスを購入してみた。初めはスルーしてましたけども、ちらちら読んでて最近かなり気になってきたので。絵は綺麗だし、構想も練られている・・・ような気がする。まあ、西尾維新さん原作だから練られているのは当然な気がする。化物語の新刊も、これからのシリーズ分全ての展開が決定しているかのような感じでしたし。アニメでみたいけどかなり難しそうだな・・・テキスト量が。むしろ小説にして出してくれ。朝起きて家を出るまでに８０ページを費やした阿良々木さんくらいの無駄に洗練された無駄の無い無駄な駆け引きを見たい。らくがき。

  Nov 7, 2010

  コメント(0)

• 

  ぱらいぶ

  なんか体調がすぐれねぇ。でもなんかそろそろ脱出しそうな勢い。パラサイトイヴをダウンロード。当時からすれば最高峰のCG、今見ればかなり粗いですね。でも、これが２になると今でも十分見れる・・・というか普通に美麗と言えるほどのものになるから、スクウェアぱねぇ。個人的には１、２抱き合わせで完全リメイクしてほしい。２はプレイした人が少ないらしいので、是非知ってほしい。明日休みか・・・。徹ゲーしたいけど、それなら創作するよな。そして地味に疲れてるので寝たいのも本音だったりする。疲れてる時でもここまで描いちゃう時は描いちゃう。楽しいんだもの。

  Nov 6, 2010

  コメント(0)

• 

  いぬまゆ

  なんか最近、調子悪いなあ。寝ても眠いというの、疲れてる証拠か。犬マユゲでいこうの最新刊がいつの間にか発売してた。３年ぶりくらいかな・・・もっとか。いつの間にか発売してるから油断ならねぇ。小学生の時、誰もVJなんて買ってないから話も出来なかった私が通りますよっと。ボンボンとかコロコロとか、まあその辺りの存在を知ったのが中学生くらいだったんですが、知名度的にはそんな変わらないと思うんだがなあ。VJ読んでない人多かった気がする。小学生～中学生くらいはVJ,ガンガン、ギャグ王だけど、読んでた人少なかったのかね。まあ、発行部数稼げないとすぐ廃刊になるだろうから、たぶん私の、本当に私の周りにだけたまたま居なかっただけでしょうけど。そもそも、私には今も昔も友達ってのが少ないというのがありますしね。そして考えてみれば、自分から能動的にこれらの雑誌を手に取る様な動機が存在しないことから、そもそも私がこれを買い始めたのでは無い可能性がかなり高い。たぶん兄だ。友人から勧められたんじゃなかろうか。まあ、その辺はどうでも良いが、これは当時の私という存在が、一般の小学生よりもどれだけ狭い価値観の中で生きていたかを証明するための、最たる例ではなかろうか。何の話だ。犬マユゲの話だった。昔とほとんど変わらない絵柄とテイストが凄い安心する。１６・・・いや、１７年連載してるのか。ほんとすげぇな。そしてイヨクがVJ編集長とかになってるらしい。キャラ名で言っちゃうのは失礼かもしれないし、漫画内では散々な扱いだったが、優秀な人材だったのだなあ。らん　らんらら　らん　らん　らん

  Nov 5, 2010

  コメント(0)

• 

  てんしょん

  鼻炎だか鼻風邪だか知らないけども、仕事中すげぇしんどかった。もう上の空だった。上の空で妄想してた。なんだ、何時もの俺だった。スティールボールランの最新刊が発売。なんだこれ。すげぇ。凄過ぎる。ジョジョのテンションは常に高いが、最終話に近づくにつれての盛り上がりは異常。誰が正しくて誰が間違っているのか。あるいは誰がより正しいのか、あるいはより正しくないのか。誰が相応しいのか相応しくないのか。そして安全以上の危険をもたらすのは誰か。世界の中心は誰か。ナプキンを取るのは誰なのか。とまれ、信じたい方向に向かう時、それは人に信じさせられた願望であって意思では無い。ジョニィの選択は、どちらだ。らくがき。

  Nov 4, 2010

  コメント(0)

• 

  じこまん

  なんか２日も更新してなかった。両方とも寝てました。完全に落ちてました。そしてまだ眠いというね。放課後ティータイムのアルバムが届いた。やっと届いた。カセットテープが限定で付いてるけども、カセット再生機なんて持ってないよ。とはいえ、内容がすごい豪華でファンなら納得の一品だね。特にカセットmixが嬉しい。何処かからカセット再生機持ってきて、そっちも聞こうかな。これ聞きながら、今書いてるけいおんのSS・・・いや、中編描いてると胸が痛いから困る。歌聴いてると作業が捗らないのが普通なのに、これは普通に捗るからさらに困る。・・・・・・・・・・・。正直、ほんとに自己満足の極みでしかないあの中編は、描いてて楽しいから終わらせたく無いんだよなぁ。線画。背景頑張ろうと思ったり思わなかったり。

  Nov 3, 2010

  コメント(0)

• 

  ごはん

  今日も凄い忙しかった。そして敵は内側に居た。わかってはいたけども。炊き立てのご飯２合くらいにダシ醤油の溶き卵５個くらいかけて豪快に喰らいたい。あるいは炊き立てのご飯２合くらいに梅干と紫蘇と漬け汁をたくさんぶち込んで混ぜ合わせたやつを豪快に喰らいたい。もしくは炊き立てのご飯２合くらいに本物の各種糠漬けと出し茶漬けを豪快に喰らいたい。味噌汁も漬けてほしい。やろうと思えば出来るけども、微妙にやりづらい線を狙っていくのがポイントだと思う。食欲の秋の楽しみ方というのは。いや、まあ白米をたくさん食べたいというだけなんですけどもね。美琴の磁力で高速移動するやつ格好良い。一通さんもダークマターも削板さんも音速超えるけどね。

  Oct 31, 2010

  コメント(0)

• 

  すげー

  今日は凄い忙しかった。ほんと疲れた。さて、とある科学の超電磁砲のOVA,発売しました。時系列的にはレベルアッパー事件の直後らしいですね。率直な感想を言わせて貰えば・・・素晴らしい。この一言に尽きる。アバンから散りばめられた伏線と事件解決へのヒント。美琴の物語では無く、４人の物語と宣言されるだけの事はあるほどに、各キャラが活躍すべき所でちゃんと活躍出来ているという無駄の無い構成。テンポの良いアクションシーンも健在で安心しました。オチもまた彼女達らしいオチで、それも物語内で矛盾しているかと思われた現象を解消するというもので、一人ですげーすげーと思ってました。インデックスの脚本も頑張ってほしいなあ。なんとなく落書き。

  Oct 30, 2010

  コメント(0)

• 

  ばいお３

  今くらいの気温がちょうどいいね。このくらいの時、昼前にスーパー銭湯の露天へ行くと凄い気持ち良いんだ。PSストアを初利用。パラサイトイブのダウンロードは決定してるので、とりあえずテストとして。６００円でバイオ３を購入。実家に帰るたびに何故かプレイしてる作品です。だから一年に一度は必ずやってるっぽい。データをダウンロードしてるわけなので、読み込み時間が無いくらいの感じで画面がサクサク切り替わる。うん、ていうかやはり面白いね。個人的にバイオシリーズでは最高傑作。とりあえずネメシス全撃破を目指して頑張るか。すでに何度か殺害されてしまったが。色つき。もうちょっと頑張ろうよ・・・と自分で思ってしまった。

  Oct 29, 2010

  コメント(0)

• 

  りーべん

  日本鬼子が量産されてますね、最近。中国人の日本人に対する蔑称を訓練されたVIPPERが萌キャラにしてしまったという、何時も通りの日本人で安心なクオリティ。割と普通の事として受け止めてしまう自分は異常なのかどうなのか。さて、けいおん！に続いてストライクウィッチーズの映画化という事らしいです。内容はやはり扶桑海事変かな・・・？　個人的にはやはりリバウ撤退戦を視たいけども。２期後の話になるならカールスラント戦線と５０２中心の話になるか、それとも公式ラジオで行き先がはっきりしてるエイラ＆サーニャ組みになるか。スペックがチートなエイラ無双も視てみたいから、それでもいいかもしれない。なんにせよ、楽しみだ。線画。

  Oct 28, 2010

  コメント(0)

• 

  すとあ

  寒い。急に寒くなりすぎだぜ。なんかPSストアでパラサイトイブ１、２が配信決定ーみたいな。６００円と価格もお手ごろで良いね。個人的にタイムリーで嬉しい。まあ、３が発売されるからだろうけども、２のシステムが好きだったから２と同じ感じにして欲しかったな・・・。まあ、今のスクエニに大きな期待をしてはいけない・・・か。そしてPSストアを見てたら天外魔境ジライアが。これは心躍る。２は配信されてないみたいですけども、仮に配信されても改悪仕様のアレだったら嫌だなあ。PSPで発売してるコレクションなら完全移植みたいですけども・・・。よく考えたら、コレクションにもジライアは収録されてるんだっけか。じゃあそっち買うか。ペリーヌ。

  Oct 27, 2010

  コメント(0)

• 

  れべるいー

  DS欲しいな。でも、そろそろ３DSが出るんだっけか。どうしようか。３Dとか正直どうでも良いけど、バイオが出るらしいからそれはプレイしたい。まあ、来年の秋とか発売ならまだDS買うのもセーフかな・・・。不朽の名作｢レベルE｣がアニメ化。という事でテンションすげぇ上がった。まあ、一発限りっぽいですけども。いまさらどうしてそんな事になったのか、どういう経緯でそんな企画が立ち上がったのかは気になりますが、ともかく嬉しい。まあ、気になるのは作画と声優。王子の声のイメージがどうしても沸かない。どちらかというと女性声優にやってもらう方がしっくりくるかも・・・。漫画のテンポや間をどこまでアニメで表現できるのかというのも気になります。アニメ化しない方が良かったよ・・・みたいな事にならない様、祈ります。ぐあああああ。

  Oct 25, 2010

  コメント(0)

• どようび!!8

  ４人が部室へ入ると、そこには顧問・山中さわ子の姿があった。先ほど職員室で見かけた時と、当然ながら何も変わらない姿で。さわ子は腕を組んで、微妙な笑みを浮かべて、律達が使用している机の傍に立っていた。「あれ？　さわちゃん、何してんの？」怪訝な声で、律は訊ねた。それに対して、「え、ええ、ちょっとね…………」さわ子は、その顔に浮かべた笑みと同じように、微妙な反応。違和感を覚えた。不審に思いつつも、４人はぞろぞろと部室の中へ入り、机へと向かった。ただ、ムギだけが、「お茶、入れるわね。唯ちゃんもきっと、飲みたいと思ってるだろうから」その言葉に若干の違和感を覚えつつ、しかし有り難く受け取る。疲れた時には、ムギのお茶を飲むのが一番だ。気温は昼前になってもまだそれほど上がらないため、暖を取る意味でも有り難い。「先生、お早うございます」礼儀正しく、梓は軽音部の顧問に挨拶をした。先ほどまでの勢いは、さわ子の存在によって殺がれたらしい。当然、ぶりっ子をしているわけでは無い。ただ単に、意表を付かれただけだろう。「お早う、梓ちゃん。貴女も唯ちゃんを探しに？」「え！？　わ、私はそんなんじゃ…………いえ、違うかどうかと言われれば、そうでも無いんですが。……………………ま、まあそんな所です」実際そうなのだろうが、先ほど先輩に啖呵を切った手前、はっきりとは言いにくいのだろう。手を左右に振ったり、顔を赤くしたり、忙しなく、そして言葉に詰まりながら、梓は答えた。その反応に、しかしさわ子は心得た様に意地の悪い笑みを浮かべた。そして、「あらあら、梓ちゃんったら、そんなに唯ちゃんの事が心配だったのね？」何故か、不自然な程に大きな声で、そう言った。まるで、誰かに聞かせようとするかの様な響きを持っていた。その挙動に違和感を覚えない事も無いが、まあ、部屋に居る人間に通るように、そうしたのだろう。離れた所でお茶の準備をしているムギの眼も、こちらを向いていた。どこからか、ギシギシ、と床の軋む音が聞こえた。澪が周囲を見渡していた。「さわちゃん、それさっき私がやった」「え～、なんだ。つまんないの」さわ子は腕を組みながら、しかし子供のように頬を膨らませた。彼女のこういう面を、律は好いていた。親しみやすさ、とでも表現すれば良いだろうか。そしてそれは他の部員もそうなのだろう。彼女の子供っぽい面は軽音部でしか見せない顔なので、クラスメート…………いや、学校では軽音部以外の生徒(極１部例外有り)は知らないわけだ。そういう素の面で接してくれる教師というのは有り難いし、何より、軽音部の顧問としては、実に当たりを引いたと律は思っている。…………まあ、さわ子のそういう側面は、軽音部以外の人間にも少しずつ知られ始めているという、もっぱらの噂だが。何せ、去年の初夏に大きな事件を引き起こしてしまったからだ。その時には所謂デスメタル的な部分が強調されていたため、だらしない側面は知られてはいないのかもしれないが。自分たちが卒業して、さわ子の素の面を引き出す様な人材が居なくなれば、さわ子の押し通したい『おしとやかな先生』としてのイメージが定着するのだろうか。それは、とてももったいない事だと、律は思う。「はい、どーぞ」「お、サンキューな」ムギの給仕を受けて…………寿家の使用人が見たら、卒倒するだろうと何度も想像した…………各々、礼の言葉を述べて、紅茶に口を付けた。「ああ…………これよ、これ」「さわちゃん、その台詞おっさん臭いぞ…………」「体が温まりますね」「朝とは違う紅茶なのか？　今までとは違う風味が有るけど」「うん。ジンジャーミルクティー…………体が温まるの」　聞けば、生姜を煮出し、それにミルクを入れ、紅茶と合わせたものに蜂蜜を加えたのだという。どこに生姜を持っていた。そんな疑問が気にならないほどに(というより、気にしたら負けだと思っていた)、良い風味が出ていた。朝と同じ様に、いや、それ以上にその暖かさにほっとしつつ、溜め息を１つ。味の感想はそれぞれ違うだろうが、浮かべている表情は皆同じだ。「しっかし、何処に居るんだろうなぁ、唯は」何度目かも分からない台詞だった。今更、敢えて口に出す意味もない事だったが。しかし、だからこそ、それはこの場に居る全員の代弁だった。木製のドアを軋ませる音が、何処かから聞こえた。「……………………」その音に嫌な予感を覚えつつ、その音が意味することに薄々気がついて、もはや何もかも面倒になった感の有る律は、今にも溶け出しそうな様子で机に頬を付けていた。こんな場合、何時も同じ様に突っ伏しているはずの唯が隣に居ないのは、何とも妙な感じだった。やる気の減退が感じられるのは律だけでは無く、澪も同じ様な感じだった。とはいえ、律の様にあからさまでは無いが。ムギと梓はまだまだ元気そうで、梓などは律に抗議の視線を送っていた。どうやら、梓は気がついていないようだった。「案外、近くに居るのかもよ？」　そんな中で、さわ子だけはあくまでも楽観的だった。カタン、と何処かで音がした。「そんな事言うなら、さわちゃんも手伝ってよー。見つからなくて困るのは、さわちゃんも同じだろ？」　敢えて一般論を言ってみた。楽観的なのは良い事だと思うし、律も普段は楽観を全力で体現している側だが、それを維持するのはモチベーションの保たれる環境が必要なのだ。ここに来て、あくまでも楽観的で居られるさわ子は、流石に緊張感が足りないのでは無いかと思わざるを得ない。唯がこのまま見つからないなどという、この期に及んでいっそ有り得ない可能性すら考慮したとすれば、この場で一番困るのは、立場上自分だというのに。　まあ、律のテンションが低いのは、気疲れと、そしてとても馬鹿らしい事に気がついてしまったからだが。あるいは澪も同じなのだろう、きっと。「嫌ね、何のために私が部室に来たと思ってるのよ」「お茶飲みに来たんじゃないの？」少なくとも、事実上はそうなっている。「そんなわけ無いでしょ。貴女達の事が心配だったから来たの」「じゃあ、ムギのお茶を全く期待してなかったって、言える？」「……………………もちろんよ」「今の間はなんだよー」半眼での律の追求に、さわ子は斜め上に視線を逸らして黙った。まあ、実際、全く期待して居ないはずも無いだろうが。事態は切迫しているとは言い難い。さわ子がここでのティータイムを楽しみにしている事は、軽音部内では周知の事実。それは、律にとって悪く無い事実だった。だから、その追求はただの雑談と同じだった。本気で非難しているわけでは無い。「でもこうなると、お菓子も欲しいわね」「おい教師」目上の人間の、実に図々しい要求に対し、部員の面々は苦笑していた。しかし、律とて思わない事でも無かったし、他の皆も同じだろう。まあ、無いだろうと思ってはいたが、一応確認を取ってみる事にした。「なームギぃ。今日は何も持ってきてないの？」「うん、ごめんね律っちゃん。まさか、皆集まるなんて思ってなかったから」見ているほうが申し訳無くなる様な表情で、謝られた。元から心苦しいのに、更に心に釘を打たれた気分だった。そもそも、ムギがこの場面で謝る必要性は皆無だった。何処かで膝を落とす音が聞こえた。割と大きな音だった。さらに言うと、唯らしき声が(とても残念そうな響きを伴っていた)何処かから非常に小さな声で聞こえてきた。「……………………なあ、澪」「言うな、律」先ほどから、誰かが発言するたびに部室の何処かから聞こえてくる音に対して、いい加減に律が言及しようとするが、澪に遮られる。　やはり澪もまた、律と同じ事を考えているようだった。そして、だとしたら非常に脱力ものであり、馬鹿馬鹿しさもここに極まれり、だ。「あの、律先輩」「どうした中野」「なんか、さっきはすいませんでした」「気にするな、中野」先ほどまで、律に対して批判の視線を送っていた梓だったが、何か色々と達観したような様子で頭を下げていた。心配した自分が馬鹿だったと、その眼は語っていた。先ほどの音は大きかったから、気が急いていた梓も、流石に気がついたらしい。ムギは変わらない微笑を浮かべていた。予測だが、初めから気がついていたのだろう。「さわちゃん、なんで教えてくれなかったんだよ」「あら、言ったでしょ？　案外近くに居るんじゃないの、って」「そうだけどさ…………」さて、ではどうするべきかと思案していると、梓が鞄を持って机の上に置いた。「あの、実は唯先輩が見つかったら出そうと思っていたんですけど…………。憂からの預かり物です」言いつつ、彼女が鞄の中から出したものは２つの容器だった。両方ともプラスチックのそれは、１つは直方体、もう１つは円筒形だった。直方体のそれにはラップに包まれたおにぎりが数個。円筒形のそれは５００ＣＣ程あり、容器１杯にクッキーが詰め込まれていた。「おにぎりは、唯先輩がお腹を空かせていないか心配だったらしくて。クッキーは皆さんで食べてくださいとの事です」「憂ちゃん…………」「なんて出来た子だ…………」如才の無い、気配りの達人である唯の妹。唯の普段の言動を見ていると、悲しくなってくるのは何故だろうか。クッキーを見て、さわ子は眼を輝かせていた。ムギはクッキーを容器からお皿に移すために、準備を始めていた。そして。程なくして、１枚のドアが、軋んだ音と共に開かれた。そのドアの先は、物置と呼ばれるスペースで、歴代の軽音部が備品管理のために使用していた部屋だった。まあ、律達の代になり、そして３年の初めになるまで、ろくな掃除もされず、実質的に私物置き場になっていたのだが。ともあれ、そのドアが開かれて、開かれた先には１人の人間が立っていた。もちろん、平沢唯その人である。彼女は何かを誤魔化す様に頬をかきつつ、冷や汗をかいていた。--------------------------いつの間にかかなり期間開いてた。もうすぐに最終話をうｐしたい。

  Oct 24, 2010

  コメント(0)

• 

  なつげー

  あと１０日もすれば本格的に寒くなるんですかね。１１月に入りますし。そろそろコタツ布団を用意しとこう。定期的にですけども、パラサイトイブ２をプレイしたくなる。１も面白かったけども、２のゲーム性の方が好き。ＦＦ８が発売した後だったので、隠し武器でガンブレードが出たり、遊び要素も多かった・・・何気にＥＤ分岐も多かったし。狭い場所での人面馬のクリーチャーがあのゲーム最強の敵であることは、たぶん既プレイ者ならば多分同意してくれると思われ。なんど殺された事か。裏口のアイツですよ。あと、ディノクライシス２とか。アロサウルス戦の音楽が格好良かったなあ。ちょっと買ってこようかな・・・。超落書き。

  Oct 23, 2010

  コメント(0)

• 

  ふしぎ

  昨日、確かに更新したと思ったのに更新されてなかった罠。まあ、酒に酔ってて半寝だったからかもしれない。ほんとに半分意識が飛んでた気がするもの。不思議。けいおんのＢＤ４巻目が届いた。改めて感動させられる素晴らしい作画は、ＢＤではやはり伝わりやすいですね。ほんとにすげぇ。夏フェスの会とか、色が半端無いもの。細かい所とか細かい動作まで動いてるのを発見すると嬉しくなったり・・・。・・・最終回後にここら辺の話を視聴すると、結構くるものがあるなあ。切ない。背景付きで色塗りまで行こうと思う。やはり背景も描かないと駄目だね。

  Oct 22, 2010

  コメント(0)

• 

  しぐるい

  ゆっくりゲームしたい。一日中ゲームしたい。シグルイ最終巻が発売。原作の展開通りらしく、最狂のバッドエンドでした・・・。正に死狂い。２人の武人は互いを憎み合い、しかし、殺し合いの数刻前に、場所は離れども理解しあった。そして、源之助にとって伊良子は己の存在の全てであり、最終回の惨劇によって、己の全存在を否定してしまった。最後の源之助の顔がインパクト有り過ぎてやばい。空虚が滲み出ている画力がやばい。そんな源之助を支えていた三重は、最後の最後で階級社会の人形・・・彼女の心の魔を生み出す原因の根幹を再び目の当たりにし、心の内の詳細は分からねども、大いに絶望したのでしょう。終わり方が完璧すぎる。南條氏がご存命ならば、どう評しただろうか。ハルトマンの練習。

  Oct 20, 2010

  コメント(0)

• 

  さんどいっち

  ７時ー２２時で肉体労働はきついぜよ。久しぶりにサブウェイ行った。顔覚えられてるみたいだった。まあ、はまってた頃は週３、４くらいで行ったもの。たぶんチーズポテト男爵とかそんな名前で呼ばれてる。そんな事無い？　あ、そうですか。ともあれ、サブウェイに行くと、ポテトは必ずチーズを頼んでしまう。結構味が濃くておいしいのです。サンドイッチも美味しいですし、マックとかモスには無い魅力がありますよね。やはり。まあ、フランチャイズ募集とか見る限り、会社はもしかしてブラック・・・なのか？　怖い。飲食業界マジ怖い。けいれい！

  Oct 19, 2010

  コメント(0)

• 

  ぜろ

  かなり涼しくなってきましたね。すぐに寒くなって、ホット缶コーヒーが嬉しい季節に。最近、零のゆっくり実況プレイにはまってる。シリーズ通して見たけども、グラフィックの進化が凄い。あと、ストーリーもかなり作りこまれてて見応えがある。すべてを理解するには購入して自分でプレイするのが一番だろうから、買ってみようかな・・・。ただ、４作目はＷｉｉなんですよね。ハード買うのはちょっとなあ。幸いというかなんというか、４作目は他のシリーズとは繋がってないみたいですが。もうＰＳ３で全部リメイクしたらいいのに。それは無理か。ＰＳＰで全部リメイクしたらいいのに。疲れてると自分的にも筆が乗らない。

  Oct 18, 2010

  コメント(0)

• 

  さるみあっき

  昨日はいつの間にか寝てしまうほど疲れていて、気がついたら朝の５時だった。やはり疲れているようですね。大規模な反中デモがこの前から盛んに・・・というほどでも無いようですが、行われていますね。しかし、それ以上に中国国内では反日デモが行われている様子。だが、どうもこの反日デモに冷ややかな中国人も多い様子。政府による組織された反日デモであると。著名な中国人作家が政府を批判したり、どうも体制崩壊の兆しが見え隠れしているような気がしないでもない。まあ、中国はしばらく中国かね。韓国も同じか。愛国心とは言わないが、他国の国旗を踏みつけたり燃やすのは良くないね。サルミアッキを通販で購入。サルミアッキってのは北欧の伝統的飴菓子で、ストライクウィッチーズのエイラが好物らしいので購入してみました。ちなみに、レビューサイトはいくらでもあるので、興味があればググればおｋ。ちなみに、個人的な感想としては。・・・・・・・酷い体験をした。

  Oct 17, 2010

  コメント(0)

• 

  びーじぇぃ

  デッドライジング２、生存者を助けるのが難しい。あいつらちゃんと着いて来ない。もっとレベル上げて行くか、それとも２週目以降に回すか・・・とりあえず、一回クリアしてからかなあ。レベル低いのが不利なのは分かった事ですし。ニコニコ生放送で公式がブラックジャックのアニメを放送してる。昔特別に作られたやつです。大塚さんの、安心のＢＪクオリティ・・・・・・流石だ。格好いい。元から格好いいのに、あの声で当てられるとさらに格好よくなってしまう。なんという事だ。そして、これは本放送時に視ていたような・・・実家で視た記憶があるから、もう結構昔だな。実家で視てた思い出が昔とか、かなり切ないな。文庫本、買い漁ろうかな。久しぶりにオリジナルで背景付きを・・・。

  Oct 15, 2010

  コメント(0)

• 

  あまいもの

  もう少し涼しくならないかなあと思う今日この頃。なんか最近お腹が良く減る。秋だからだろうか。甘いものがすごい食べたい。もっさりした甘いもの。チョコレートでも良い。体重はあんまり変わらないけども、どうやら体脂肪率が少しずつ増えてきるっぽいけども、これは季節的なものだろうか。１５％くらいだからまだ大丈夫だろうけども。油断してたら一気に増えるんだろうなあ。まあ、職場が元に戻るので、また減っていくんだろうけども。とりあえず、明日はミスタードーナツ行くか。オールドファッション最高。何を描きたかったんだろうか。背景つきを描こう描こうと思っていても、自分のレベルでも納得できる構図が思い浮かばない。

  Oct 14, 2010

  コメント(0)

• 

  でっどら

  チリの鉱山に閉じ込められていた方々が、順調に解放されているようで、何よりです。さて、デッドライジング２を購入してきました。自由度が高すぎるゲームなので正直ちょっと敬遠していたのですが、ゾンビゲー好きとしては手を出してしまいたかったのです。実際プレイしてみると、今まで敬遠していたのを後悔するくらい面白い。まあ、同じくらい難しいですが。調子に乗ってると武器がなくなってアボンしてしまう。慣れるまで大変そうですが、楽しいのでなんとかなりそう。色つき。

  Oct 13, 2010

  コメント(0)

• 

  りんごあめ

  昼の２時まで寝てしまった。たぶん、開封後半年くらい常温保存してた梅酒を飲んだからだ。悪酔いしそうな感じがしたんですけども、おなかの調子はまったく悪く無いのは、さすがお酒ですね。違うか。なんか近くの商店街で盆踊りで出るような屋台がたくさん出てた。思わず林檎飴(大)を購入。久しぶりに食べましたが、意外に林檎の味がしっかり出ているものですね。当たり前か。林檎だもの。そしてコーティングされた飴。あの飴はただの飴なのだけども、しかしただの飴では無いという矛盾を抱えている。ただの飴である事は間違いが無い。だが、あの串刺し林檎にコーティングする事で、実に鮮やかな色、そして｢なにかが有りそうな｣香り・・・・・・を感じるような気がするに至るのだ。でも、意外に食べにくいのね。林檎だけ食べても良いんじゃ無いかと思ってしまったのは秘密だ。夜桜の八重さん。限定版ＯＡＤが届いたので視聴。残念ながら、９巻には出番が殆ど無かった・・・。まあ、ＯＡＤの方で活躍してましたが。しかし、思わず見入ってしまうほどにクオリティの高いＯＡＤでした。ぬるぬる動く作画はもちろん、演出も凄い。本当にグッジョブです。

  Oct 11, 2010

  コメント(0)

• 

  ちきん

  だんじり祭りの盛り上がりが凄かった。仕事中の私にはいっそ鬱陶しいくらい凄かった。仕事の帰り、ローソンのＬチキを食べてみた。これ、美味しいのだろうか。どうなんだろう。不味くは無いけど、凄いプッシュするようなもんでもないよなあと言うのが正直なところ。だって、普通のチキンよりも微妙な気がしましたもの。ささみ使ったほうがたぶん好きなんですもの。まあ、ああいうところの肉類は期待しないのが普通ですが・・・・・・それでも、初めて挑戦するのだから、食べた後も夢を見させて欲しかった。なんて勝手な要求だろうか。

  Oct 10, 2010

  コメント(2)

• どようび!!7

  蒼空に輝く星１つ。太陽は皮肉なまでに、精気に満ちていた。「唯…………くそ！　唯は一体何処に居るというんだ！！」苦悩を秘めた声で、律は魂の全てを搾り出すように呻いた。悲しみに溢れていて、哀しみに打ちひしがれていて、折れそうな程に弱々しく、その膝を地面に付いた。空を覆うは虚ろの空気。終わりを実感させるに十分な、冷たい空気だった。死んでしまいそうなほどに、尖った空気だった。律は、何時も考えていた。この世の空気を冷たくしているのは、もしかして人の心そのものでは無いかと。人の悪意そのものでは無いかと。悪意は留まる所を知らず、誰にも気がつかれる事無く、それこそ、本人すら知らない間に、この世の全てに牙を向く。傷つけられた世界は、絶対零度の血で世界を覆い、世界は人の心を傷つける。絶望に塗れて、今にも世界から落ちてしまいそうだった。世界から堕ちてしまいそうだった。今にも心が死んでしまいそうだった。ああ、だが、どうして、どうしてだろうか。「どうして世界は！　こんなに美しいのだろうか！」律は、いっそ芝居がかった身振りで(というか正にそのもので)両手を空に掲げて、神に祈る様な姿勢で世界を呪った。「止めて律っちゃん！　そんな事をしても、唯ちゃんは戻ってこないわー！」「止めるなムギ。あの空を見てみろ」「…………！」息を呑んで空を見つめるムギに、律は更に続けた。「あの空の向こうに、唯は飛んで行ったんだ。もう帰ってこない。皆そう言ってる」律は視線を地面に落として、だが、その眼はむしろ爛と輝いていた。しかし、その輝きはこう語っていた。『もうそろそろ飽きてきた』と。「だが、安心しろムギ」「え？　何を安心しろというのー！？　清々しい程にわざとらしいムギの声に(これは本人の演技力に難が有るようだ)律はあるものを指して答えた。「あの銅像に祈れば、唯は帰ってくる！」「本当なの、律っちゃんー！」(棒)桜高の象徴…………というわけでは無いが、存在するだけで妙な安定感を与えている、由来など誰が知っているのか分からない銅像の前に二人は膝を付いて、やはり祈るように両手を天にかざした。行き当たりばったりのグダグダ劇場。もうこのまま突き進むしか無い。「おお、神よ。唯を無事に送り届けたまえー！」「届けたまえー！」そんな動作を１通り繰り返して、やがて疲れの見え始めた２人を、「…………もうそろそろいいか？」澪の醒めた声が促して、律とムギは小さく返事をしてトボトボと歩き出した。だが、律は遊び足りていなかったようだ。ハッ、と芝居かかった様子で校門前広場を振り向くと、「おい、ムギ！　もしかして唯はあの噴水の中に居…………」「いい加減にしろ！」　ムギが乗ろうとした瞬間には、すでに澪の拳骨が律の頭頂部に達しており、律は膝を抱えてうずくまった。あいたたた、と呻く律の襟首を掴むと、ずるずると引きずっていった取り敢えず、校門の周辺には、唯は居なかったのだった。「ここにも居ないか…………」３年生のクラスが並ぶ廊下。そこを歩きながら、自分達の教室である１組を横目に、律は言った。腕を頭の後ろに組んで、ややだるそうに眼を細めている。「まあ、教室に何の用があるんだって話だけどなぁ」「忘れ物とかじゃないか？」「いや、それは無いだろ。唯だぞ？」「…………ああ、無いな」律の否定に対し、澪はやや考えて、しかしあっさりと肯定した。唯だから、唯に限って、忘れ物などしない…………という事では無い。唯なのだから忘れ物くらいして当然だろうが(何せ、修学旅行の前日、教室に弁当箱を置き忘れたくらいだ)、恐らく取りに来る事は無いだろう、という意味だ。ギー太を教室に忘れたのなら(まず有り得ないが)、台風の中でも取りに帰りかねないだろうが、それ以外ならば、例えば教室に宿題を忘れていても取りに帰らないだろう。ズボラなのでは無い。そもそも、忘れ物をした事自体を忘れているのだ。「まあそもそも、この時期に忘れ物なんてありえねーし」「そうね。配布物も宿題も、もう無いもの」ムギは律の言葉にただ同意しただけで、特になんら他意は無かったのだろうが、それは卒業を実感させるには十分だった。配布物も宿題も無い。学校に来る理由さえ、無いのだ。しばらく無言で、３人は歩いた。平日ならば、誰かしら居て当然の廊下。そして並んだ教室。誰も居ないという雰囲気は、胸に妙な感覚を与えた。外から聞こえてくる運動部の声が、それを一層助長した。違和感。まさにそれだ。朝、学校に来た時には、まだそれほど感じなかったのだが、ここに来て、今の時間帯になって、それはとても良く感じられた。　隔離された空間では無く、居なれた場所。そこに居るはずなのに、そこが自分の居場所では無い様な気がして、どうしようも無い違和感を覚えるのだ。いつも居なれた場所なのに、どうも蚊帳の外に居るような気がする。決定的な違和感はそこに有るのだと感じた。もし今、昔通っていた中学に行ったなら、同じ様な感覚を覚えるのだろうか？　過去においての自分の居場所が、それが過ぎ去った居場所なのだと、そういう事実を肌で感じることになるのだろうか。卒業とは、そういう事なのだろうか。恐らく、そうなのだろう。しかし、そういった事に対して、実感が湧かないというのも、また事実だった。先ほど、部室で不覚にも涙を流してしまったのも、『寂しい』という感情は確かにあった。だがそれも、卒業というイベント、それ自体に結びついているのだろうか。今、この胸に有る感覚。そして、卒業という事実。この２つは、果たして自分の中で結びついているのだろうか。律はそう感じていた。卒業するという事実に対しての実感が、薄すぎる。もしかしたらこのまま、その２つが結びつく事は無く卒業していくのかもしれない。そして、その後、何年か経って、ふと、気づくのかもしれない。高校を卒業したという事実に。その時は、どういう感覚に襲われるのだろうか。『教師というものは、色々と忙しいのよ』先ほど、職員室で教師山中さわ子が言っていた言葉を、律は思い出していた。数年前まで、桜高の生徒だったはずの彼女。彼女はどうだったのだろうか。卒業したのだという事実。当時とは違う立場としてこの学校へ戻って来た時に、どの様に実感したのだろうか。先の読めない、行き当たりばったりの３文寸劇の様に、見通しの聞かないぎこちなさを感じた。並んで歩く澪、そしてムギを横目で確認した。どうしてだろうか。そうしたくなった。--------------------------とりあえず、前回分の更新と合わせて、『転』内での起承転結を画策したけど上手くいかなかった。

  Oct 9, 2010

  コメント(0)

• 

  しんかん

  雨が凄いなあ。季節の変わり目だ。仕事から帰宅途中、ふらりと本屋へ立ち寄ったら、らき☆すた８巻とインデックス２２巻とキノの旅１４巻が発売してた。出るなあ。出るときには。今月はまだシグルイと荒川下橋、夜桜限定版が出るんだよなあ。夜桜はもう出てますけど、アマゾンが届けてくれる予定。限定版です。らき☆すたも１年ぶりの刊行。個人的にはまだまだ面白い作品ですね。漫画として纏まってて安定してる感がある。インデックスは前回が中途半端に終わっていたので、ずっと待っていました。まあ、２ヶ月ですけども。上条さんとフィアンマの戦いに美琴が加わっても瞬殺される予感しかしないので、出来れば遠くで見ててください。キノの旅も久しぶりか・・・まあ、セロンの方を一気に出してくれたほうが個人的には嬉しいですが、どうやら１０周年みたいなので、こちらの方も頑張っていただきたいなあ。久しぶりに描いたね、こなた。やっぱり難しいね。

  Oct 8, 2010

  コメント(0)

• 

  びてん

  旅行したい。久しぶりにそんな気分。海外ね。イタリアン的な何かね。人間ってのは本当に難しい生き物ですね。職場の人間の考えがまったく分かりません。まあ、今は、別の職場へと応援へ行っているので、なお更ですが(元の職場なら、ある程度は分かる)。理解するのが難しい、というわけでは無く、推測するほどの情報を得られない事がそれをさらに難かしくしていると思う。好きとか嫌いとか以前の問題で、そもそもお互いに踏み込むタイミングを逸してしまったが故に、そうなるのでしょうが。表面的な人間性ならばある程度の推測が可能ですが、本質に近づくことすら困難であるというのは、一緒に仕事をしている立場としてはどうなのだろうと思う。色々な、一見正しそうなルールに従って行動をしているようで、しかしそうで無い時も多々あり、どうでも良い事に拘り、かと思えば寛容であったり。それが人間という生き物の美点だと言うならば、敢えて主張しよう。普遍的で無い美点は無個性よりも性質が悪いと。サーニャ。

  Oct 7, 2010

  コメント(0)

• どようび!!6

  探索の旅…………と大層な事を言ってはみたものの、実際、やはりそうでも無い。所詮は高校の敷地内。それほど広くも無いからだ。心当たりを歩き回っていれば、いずれは見つかるか、有力な手がかりでも見つかるだろう。とはいえ、唯が学校へ来ているかどうかは、実はまだ確定していない。学校へくる途中に何処かへ寄り道しているという事は、唯ならば十分考えられるし…………あまり考えたくは無いが、事故にあっている事も有り得る。まあ、その可能性を潰す為にも、早く学校で唯を見つけなくては。と、いう事で、最も手近な手がかりとして有力な場所を訪れてみる事にした。職員室である。　唯が朝から学校を徘徊しているとなれば、教師が一番の目撃者と成り得るだろう。休日だが、受験で忙しいこの時期、誰も居ないだろうという事は無いだろうし。目当ての人物も、もしかしたら、律としては確率的には低いと思ってはいたが、居ることだろうし。「失礼しまーす」律が先陣を切って、澪、ムギが後に続いた。職員室に入った瞬間、空気が少し暖かくなった。暖房を付けているのだろう。実をいうと、部室にもエアコンは有るので、暖房を付けて暖を取る事は出来るのだ。だが、唯がエアコンを苦手としており、付けると体調が悪くなるため、その電源が入れられる事は滅多に無い。昨年の夏に設置して貰った文明の利器も、今ではすっかりただの箱と化している。扉を開けて、すぐ目の前には書類の置かれた棚があり、そこを抜けると、教師たちのデスクが整然と並べられている。不安は有ったが、果たして、そこに目当ての人物は居た。というか、職員室にはその人物以外他に、誰も居なかった。唯では無い。「あら、あなた達、どうしたの？　今日は土曜日よ？」若干の驚きをその表情に含ませて、目当ての人物、担任兼軽音部顧問である山中さわ子が言った。生徒からの人気はとても高い。物腰の柔らかい美人教師として、だ。しかし、桜が丘女子高等学校軽音部のＯＧであり、その魂にはデスメタルが刻み付けられており、その恐怖の人格が時折顔を覗かせるのだった。彼女にギターを渡したり、彼女が眼鏡を外した際には注意が必要だった。あと、コスプレ狂だ。まあ、良い教師だと、律は思う。色々と引っ掻き回される事も多かったが、陰ながら支えてくれた部分は多かったのだろうから。「おっはよー、さわちゃん」「おはようございます、さわ子先生」さわ子に対して向けた挨拶の、前者は律、後者は澪、ムギである。律は教師であるさわ子に対して、躊躇無く『ちゃん付け』を行う。さわ子も最早諦めているのか、特に注意する事は無い。慣れてしまったのだろう。なにせ、律達が１年の時からだ。「それはお互い様じゃん。さわちゃん居るかな～って思ったけど、本当に居るとは思わなかったよ」「あのね…………教師っていうのは、貴女達が考えてるよりもずっと忙しいのよ？　この時期は色々と有るし、休日だからって休んでは居られないの」言われて、しかし茶化すように、律は笑った。何時ものやりとりなので、特に問題は無いのだった。「それで？　貴女達は何をしにきたの？　部室の片づけかしら？」　部室の片付け、と言われて、３人は言葉に詰まった。基本的に片付いている軽音部部室であるが、それとは別に、今はそういう事をしないといけない時期なのだった。卒業だからだ。私物は当然、持ち帰らなければならない。３年生が始まってすぐ、溜まり過ぎた私物を各自持ち帰った経緯は有るのだが、それでもまだ他の部活に比べれば多い方だろう。感傷とか、そういう感情を抜きにして、その作業は単純に面倒臭かった。律はさっさと本題に入ることにした。「い、いや～、ここに来たのはそういう事じゃ無くて、唯を見かけなかったかな～と…………」「唯ちゃん？　そう言えば居ないわね」別にこれまで気がついていなかったわけでは無いだろうが、改めて、意外そうに、さわ子は言った。「実は、こんなメールが来たんです。でも、肝心の唯ちゃんが見当たらなくて…………」　３人はこれまでの経緯を説明した。まあ、説明するほど何かが有ったわけでは無いが。部室でやらかしてしまった恥ずかしいあれこれは、ムギの口から語られない限り、一生表に出る事は無いだろう。　ムギの携帯に表示されたメールを見て、さわ子は『唯ちゃんらしいわね』と笑って、「残念だけど、見かけてないわね」その言葉に、３人は肩を落とした。「でも、部室の鍵は私が開けたわけじゃ無いから、来てる事は間違い無いんじゃないかしら？　事故にあってたとしても、ああいうのって、すぐに学校へ連絡が入るものなのよ」「まあ、そうなんだけどなぁ。せめて、ギター背負ってたかどうかくらい、警備の人も覚えてないもんかね」とは言ったものの、ギー太を背負った唯が鍵を取りに行ったとして、そこまでは覚えていないだろう。記憶はあやふやになりやすいものだし、仮に『ギターを背負っていましたか？』などと聞けば、実際は背負っていなくても、頭の中でギターを背負っている人物に補完されてしまいかねない。「どうする、澪、ムギ。警備員室に行ってみるか？」もう一度ちゃんと思い出してもらえれば、正確な情報を聞き出せるかもしれない。実を言うと、律とムギは鍵を持って行った人物について、あまり詳しく聞いていなかった。理由は簡単で、『部室に行けば分かるだろう』と考えていたからだ。だから、改めて警備員に話を聞く事は、それなりに有効かもしれないのだった。だが、「いや、律。それよりも確実に分かる方法が有るだろ」「え？」　淡々と、しかし故にその確実性が約束されているかのような物言いだった。そして、澪が『確実に分かる』と豪語する方法を聞いて、律は１も２も無く賛成せざるを得なかった。というよりも、どうして自分がそれを思いつかなかったのか、不思議なくらいだ。急ぎ、律達はその場所へ向かう事にした。「時間が空いたら、私の方でも探しておくわ。もし唯ちゃんがここに来たら、部室に行く様に言っておくから」さわ子の提案を有り難く受けて、３人は職員室を後にしたのだった。　澪の提案した場所に到着して(到着、などとは、やはり大げさだが)、律は改めて納得した。「下駄箱か…………まあ確かに、来てれば普通は履き替えるよな。靴くらい」いくら唯でもそれくらいはするだろう、という風なニュアンスになってしまったが、言葉以上の意味は無い。普通はそうする。誰だってそうする。日本人ならば当然の作法だからだ。唯だってもちろん例外では無い。むしろ、あの超が付くらいの天然娘は、純朴に過ぎる。故意に悪い事をしてしまう性格では無い。出来ないのだった。嘘を付けない人間というのは、ああいう奴の事を言うのだろうな、と律は思った。「澪ちゃん、流石ね」「そ、そうか…………？」ムギの褒め言葉に、澪が若干照れているのを横目に、律は唯の下駄箱を開いた。同じクラスなのだ。探すまでも無く、場所は分かっている。下駄箱を開いたその先には。「…………有るな」「唯の…………だよな？」「間違い無いと思うわ」そこに有る事が当然の様に、茶色のローファーが置かれていた。どんな可能性を考えようが、これが唯のもので無いという事など、絶無だろう。したがって、これが唯のもので有る事は疑いようが無い。「やっぱり、学校には来てるのね」律の肩に顎を乗せて、ムギが熱心に下駄箱の中を覗き込んでいた。校外で事故、という可能性が無くなっただけに、少しホッとしているのかもしれない。「まあ、これで唯が学校に居るのは確定だな。安心して、他探すか」言って、下駄箱を閉めようとした所で、律は気がついた。唯の下駄箱内の天井、そこに有る物の存在に。「こ、これは…………！」　律は息を呑んだ。澪も、ムギも律と同様に、言葉に詰まった。大量のシールだ。一面、埋め尽くされている、という程では無いが、結構な量だった。やや薄暗い下駄箱の中で、そのシールは殊更に異様を放っていた。本来有る筈のない無いものがそこに有るという違和感。その量が尋常では無いという異常。ただのシールが、ただの下駄箱に、しかし大量に貼られているというだけで、これほどの違和感と恐怖感、あるいは狂気を連想させるものだったとは…………「小学生か！」思うはずも無く、律は思わず大声を出していた。「このシール、唯が気に入ってたやつか…………」澪の呆れた調子を含んだ言葉で、ツッコミに全霊を傾けていた律の思考に余裕が生まれ、過去の記憶が鮮やかに蘇ってきた。去年のマラソン大会終了後、そして桜高祭までの一時期、唯の中で(あくまで唯の中だけで)一大センセーションを巻き起こしていた、１つの物品があった。それが、ハートや猫、その他様々な形を模したシール…………つまり、唯の下駄箱に所狭しと貼られているそれだった。「貼りまくって、それでそのまま忘れてるのか…………？」苦笑しつつ、律はシールの１枚に手を伸ばし、剥がそうとする。しかし、剥がれない。剥がすための取っ掛かりがまるで見当たらない。むきになったわけでは無いが、次第に指に込められた力が強くなっていって、「お、おい律。止めとけって」澪に慌てて止められた。かなり強力に接着している様で、無理に剥がそうとすれば散々な事になるだろう。「唯、どうするんだろう。まさか、忘れたまま卒業なんてしないよな？」「いや、大丈夫だろ」澪の懸念を、しかし律はあっさり吹き飛ばした。大丈夫だろう。この程度の問題。律は、冗談抜きでそう思っていた。律の表情に何を見たのか、澪もムギも、すぐに納得した。あるいは、律とは別の論理から同じ答えに辿り着いたのかもしれない。　曰く、『憂ちゃんが何とかするんだろうなあ』唯に関するあらゆる問題は、とりあえずこれで何とかなるのだった。いっそ清々しい程の笑顔を浮かべて(苦笑交じり)、３人はそのまま校舎を出た。校内を探すという事なら、一応は校舎の周辺も見ておかなければ。--------------------------とりあえずここまで。色々と無駄だと思える所まで、敢えて描きたいし、必要かもしれない所をスルーしてるかもしれない。難しいなあ。

  Oct 6, 2010

  コメント(0)

全1813件 (1813件中 351-400件目)

< 1 ... 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 ... 37 >