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2013年10月23日
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午後の古典文学鑑賞会で、感動的なことがあった。

2008年から開始した古典文学鑑賞会、
当初は毎回、古典のもろもろの題材を私が
ピックアップしてはみなさんに紹介していた。

毎月第2・第4水曜日午後1:30~3:30。
古典の題材はいくらでもあるので、毎回
自由に題材を拾うのは楽しいだろう、と
思っていた。

が、3年目あたりでネタが尽きた。
そこで、毎回、源氏物語の原文を一文一文
読み解いては感想を語ったり時代の背景を
説明したりする講座に切り替えた。

源氏物語を最初から読む講座は既に
郡山市内でも存在していたので、私は22帖
「玉鬘」から読み始めた。

玉鬘の数奇な運命を解説しながら、当時の
道徳や風習と現代との違いも語っていた。

玉鬘のエピソードは、「玉鬘十帖」といわれる
玉鬘の帖から続く22~31帖までにいろいろと
語られている。

今は、28帖「野分」である。

そして、この日、受講生さんの一人から、
玉鬘の人生についての感想・レポートをいただいた。

A4のレポート用紙にびっしり書かれたそれには、
玉鬘の翻弄される運命に怒りと悲しみが綴られていた。

ほかの受講生さんは楽しく聞けるかもしれないが、
自分は怒りと悲しみで胸がつぶれる思いだ、と。
そして、翻弄する原因となった光源氏に直截的に
怒りをぶつけている。

私は、うれしくて泣きそうになった。

玉鬘は千年前の、しかも架空の人である。

この、物語の登場人物にこんなにも思い入れをして
くれるとは!

講師冥利に尽きることだ。

しかも、こういう、架空の登場人物に一喜一憂する
ということについては、なんと、その、源氏物語の
25帖「蛍」の中で、光源氏の発言として同様の
ことが語られている。

この受講生さんは、紫式部と直接会話をしたと
同じ体験をしたのだ。

この受講生さんの怒りや悲しみを取り除くことは
できないが、むしろ、だからこその物語なのだ。
読んだ人がそれぞれ、想像を膨らませ、自分なりの
鑑賞をし感想を持つ自由があるのだ。

もちろん、背景となる時代や貴族の生活習慣などを
わかる限り調べて教えてあげることはできる。
そんな中で、登場人物に心を添わせ、自分のことの
ように心を惑わせることができるとは、すごい
ことだと思う。

それまで、源氏物語を全然読んだことがなく、
私のつたない解説を頼りに読み継いだ結果が
このレポートだった。

私も、彼女に強く影響された。こんな風に
自分をその時代の登場人物に思いを重ねて
読み進んでいかなければ、と気持ちを引き締めた。





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最終更新日  2013年10月25日 06時33分54秒
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