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October 5, 2015
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みなさん、ニュースをご覧になりましたか?日本人がまたもやノーベル賞を受賞しましたね。電話インタビューを聞きましたが「微生物に賞をあげたい」とおっしゃっていたり、気さくな方のようです。

さて、今日紹介するのはイギリスのミステリーです。シリーズものです。

水の葬送
Dead Water
アン・クリーヴス

『大鴉の泣く冬Raven Black』『白夜に惑う夏White Nights』『野兎を悼む春Red Bones』『青雷の光る秋 Blue Lighting』シェトランド四重奏と銘打たれた先のシリーズはタイトルに規則性があり、邦題では四季、原題では色が入っていた。現在ニ作目まで刊行されている新シリーズでは、本作の原題が「Dead Water」次作が「Thin Air」である。ペレス警部とシェトランドを取り巻くのは、どうやら四大元素になりそうだ。

 最終作でペレス警部を襲った衝撃的な事件から半年後。鉄の処女と揶揄されてきた地方検察官ロ―ナ・レインが、他殺死体の第一発見者となる。被害者は地元出身の新聞記者、舞台はお馴染みシェトランド。本来であれば捜査の第一線に立つはずのペレス警部がリハビリ中であり、ロ―ナも目撃者という微妙な立場にあるため、ペレスの部下だったサンディ刑事はインヴァネス署のウィロー・リーヴス警部の指示を仰ぐ。折しもシェトランドでは、何やら日本の原発立地市町村を思わせるような対立が起こっていた。事件と関連はあるのだろうか?


 ペレス警部がもし一般市民であれば、被害者として恋人の死を嘆いていればよかった。しかし彼は警察の人間だ。いくつもの犯罪を未然に防ぎ犯人を逮捕してきた彼が、最も救いたい人を救えなかった。その事でペレスの負った傷の深さたるや、どれほど想像を巡らせても、その先の深い所へ傷の裂け目が向かうだろう。やれやれ、著者は途方もなく高いハードルを彼に課したものだ。但しその事は、著者の彼への信頼がそれだけ深いことの現れとも言える。さて絶望の淵から彼はどのようにはい上がってくるのか。

その過程は
1.当の本人、ぺレスの視点
2.新参者ウィローの視点
3.サンディの視点
4.ロ―ナの視点
の複数視点で描かれる。
中でも興味深いのがロ―ナの視点だ。彼女は地方検察官としてこれまでペレスやサンディに命令を下す側であったが、今回図らずも?関係者となったために事件から遠ざかる素振りを見せる。彼女をよく知るペレスやサンディは「それは当然」という見方をするが、外からやってきたリーヴス警部は彼女の言動に不審を抱く。そして幸いな事に神視点を与えられた読者は、ロ―ナが何やら隠しているらしい裏事情をも垣間見ることが出来るのだ。シリーズ第一作とあって「慣れ親しんでいる者だからこそ真実に近づくことが出来るペレスやサンディの利点」と「先入観なしに事件や舞台を見る事の出来るウィローの利点」双方を楽しむことが出来るわけだ。


 新シリーズのメインテーマは、やはりぺレスの再生の旅路であろうが、一方で新たに投入されたキャラやお馴染みのキャラクターの成長や変化、ペレスとの関わりも見逃せない。傷を負ったことでペレスが今後変わってゆくのであれば、出世にしか興味がないと思われていたロ―ナも、今回の事件を契機に何らかの変化を見せるのかもしれない。


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最終更新日  October 5, 2015 09:39:47 PM
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