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みなさん、こんばんは。作家の早乙女勝元さんが亡くなりましたね。今日もシュテファン・ツヴァイク作品を紹介します。
ツヴァイク全集 8 三人の巨匠 Drei Meister Balzac,Dickens,Dostojewski Montaigne シュテファン・ツヴァイク みすず書房 バルザックについては、鹿島茂さんも書いているように、ナポレオンの影響をもろに受けた世代である。生まれ落ちた1799年が帝政の始まりで少年時代は 「ナポレオンの権力に渇えた手はヨーロッパの半ばをおさえ、彼の栄誉に憧れる夢は鷲の如く力強くはばたいて、アジアからヨーロッパに至る全世界をおおっている。」 「名もない一人の男が、何の伝手も持たぬよそものが、素手一貫でパリを得、そしてフランスを、そして全世界を手に入れる」 と、こうして文章を読んでいてもえらくかっこよく見えるナポレオンを見ていた。我こそは!と思っても不思議はない。ところが 「作品の中ではすべてを知っていたはずの彼、取引所の仲買人たちの巧妙な手段にも、大小の企業の精緻な術策にも、高利貸の奸計にも通暁し、あらゆるものの価値を知り尽し、作品中の何百という人々にその生計の手段を講じてやり、間違いのない論理にかなった手段で人財産築き上げてみせた彼、グランデ、ポピノ、クルヴェル、ゴリオ、プリドー、メシンゲン、ヴェールプルスト、そしてゴブセックを金持にしてみせた彼、そうした彼が自身のこととなれば手もなく資本を失い、屈辱にまみれた破滅を体験し、ただ残された船のように重い恐るべき借財を、そののち半世紀にわたる彼の生涯を通じて、運送夫の如く広い肩にうめきつつ背負い、ひきずり歩く羽目におちいった。」 作品で、いくら成功の秘訣を描いたとしても、本人が実践できるわけではない、という皮肉な結果に。 規格外上等主義のバルザックに対してディケンズは伝統重視主義だ。それはバルザックが革命と動乱を経験したフランス人であり、ディケンズが革命に遭遇していないイギリス人であることにも関係する。 「イギリスは一八四八年前後のヨーロッパで、革命を経験しなかった唯一の国家である。したがって、彼も転覆や新しい創造を夢みず、訂正と改善で満足した。」 「ディケンズは直線的性向の人物を描けばたしかに成功する。善人から悪人へ、神から動物へと抵抗なく移行し得るような、興味深々たる人物は不向きである。つねに黒白の明らかな人間、模範的な主人公でなければ陋劣の悪党、はじめから神の光を放つか、さもなければ罪の烙印をいただいている、それがディケンズの人物だ」 わかりやすいが、その分先が見えてて面白みがないという意見も。 巨匠のトリを飾るドストエフスキーは、死一歩手前の経験をした事でよく知られている。しかしツヴァイクはその経験こそが彼を作家なさしめたと断言。 「運命はドストエフスキーを永遠の人間像に彫りあげようと思えばこそ、すすんで苛酷な形をとったのであり、強大な人間に相応するために運命も強大になったのだ。」 「彼はヤコブのように永遠に天使と闘わなければならず、ヨブのように永遠に神に反抗し、そして永遠に屈服しつづけなければならない。」 いや死んでもそんな苦労したくないです、と言いたくなるようなあらゆる苦難が降りかかってくるドストエフスキーだが 「彼ドストエフスキー自身も、自分におおいかぶさっているこの運命の強大な意思をおぼろげに感じとっていたらしい。というのは、彼は一度も自分の運命に対して抵抗したことがないのである。」 ということは彼にもMっ気が?破れ鍋に綴蓋的な(違う)。 他ツヴァイクが「若い時は全然彼の良さがわからなかった」と述懐する『随想録』で知られるモンテーニュの評伝収録。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
June 15, 2022 12:00:19 AM
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