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みなさんこんばんは。劇団四季などで活躍したミュージカル女優の久野綾希子さんが亡くなりましたね。 今日もフォードに関係する作品を紹介します。これはノンフィクションです。
エレクトリック・シティ:フォードとエジソンが夢見たユートピア ELECTRIC CITY トーマス・ヘイガー/著 伊藤真/訳 白水社 1921年12月、アメリカで最も影響力のある偉人、自動車王ヘンリー・フォードと発明王トーマス・エジソンを乗せた列車がアラバマ州のフローレンスにやって来た。その町の人達だけでない地元住民や同州選出議員らは拍手喝采。二人がとてつもない「夢の町」建設プランをぶち上げた。巨大ダム、クリーンな水力発電、自家用車に幹線道路など、当時の最新技術を駆使して、アラバマ州テネシー川流域の貧困地帯マッスル・ショールズを一大テクノ・ユートピアに変貌させようという壮大な構想だ。強欲な金融勢力の支配を排除すべく、独自通貨も発行するという。 利権目的ではなく地方の雇用を生み出す事が目的である点、何より巨大な電力量の創出が可能になる点、現在のポイント制やビットコインを彷彿とさせる通貨を作り、それをまた買い物に使用させることで消費を促進する点、どれをとってもいい所ばかりのように見える。ところが、皆が諸手を挙げて賛成したわけではなかった。フォードが音頭取りで始めるので、創出した電力は、フォードの工場にばかり使われるのではないか?という疑問が生じたのだ。スムーズに進めば突破力で蹴散らせる反対勢力も、遅々として進まなければ抵抗勢力も増えるし、戦う側も疲弊する。何せ企業はスピードが命なのだ。一方国家的プロジェクトは様々な方面との調整が必要。ならばいっそフォードが国のトップになって一刀両断すれば?と言う人がいてもおかしくない。 個人のスキャンダルを山ほど抱え、「アメリカ史上最も成功しなかった大統領」と呼ばれたハーディングが急死したことが、フォードの大統領出馬のタイミングを逸することになった。ハーディングなら勝てたかもしれないが、副大統領から昇格したクーリッジはそこそこできたので、家族も反対する中で敢えてフォードが乗り出さなくてもよかったのだ。次に登場するのはニューディール政策を掲げたルーズヴェルトだったので、永遠にフォード大統領の目はなくなった。 本命の計画においても、首都ワシントンでは一部の有力議員や慎重派が巨大企業による詐欺まがいのスキームと見て猛反発。フォードのプロジェクトを潰した上院議員ジョージ・ノリスは農家の生まれで、企業を信用していなかった。タッグを組んだはずのエジソンもなぜかフォードを支援してくれない。「自動車ならプロだろうが、政治家としてはアマチュアだろう」などと、トランプを大統領にした国とは思えないコメントが続出し、出馬表明はなくなった。フォードを警戒する共和党保守派の重鎮、クーリッジ大統領との取引が暴露され、「フォード構想」は突然の幕切れを迎えた。しかしマッスル・ショールズは国家事業としてダム建設がすすめられたことで、結果的には潤ったが、 都市ならではの技術の力と田園の自然美を組み合わせ、都会暮らしと田舎暮らしの最良の部分を合体させた場所にはならなかった。 巨大プロジェクトが持ち上がった際、企業が主導するか、国家が主導するか。これはアメリカに限らずいずれの国でも考える。企業が主導すれば、利益優先に走り、特定の者にしか潤わないのではないか。政府はいわゆるお役所仕事だから、決断力がなく、カンリョー主義で計画すら進まないのではないか。いずれにもメリット、デメリットがある。要は、どちらを取るかだ。 エレクトリック・シティ フォードとエジソンが夢見たユートピア / 原タイトル:ELECTRIC CITY[本/雑誌] / トーマス・ヘイガー/著 伊藤真/訳ネオウィング 楽天市場店 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
September 22, 2022 12:00:42 AM
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