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November 18, 2022
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みなさんこんにちは。政府観光局が16日発表した推計によると、10月の訪日客は前年同月比22・5倍の推計49万8600人でした。10月11日に水際対策が大幅緩和されたことが原因と思われます。今日も韓国小説を紹介します。

大丈夫な人 (エクス・リブリス)
白水社エクス・リブリス
カン・ファギル
小山内 園子 (訳)

「湖――別の人」
親友ミニョンの恋人で、周囲から「すごくいい人」と評判の男性イハンと湖に行くのがひどく憂鬱だった「私」=ジニョン。その湖はミニョンが暴行された現場であり、ミニョンは腕に痣があり、怖がっているようだった。イハンに何度も同行を求められ、彼を疑い続ける自分も信じられなくなってきた「私」は、ついに湖に一緒に行くことにする。イハンがわざわざ“自分”と対象を断って「ミニョンが自分について何か言わなかったか?」と執拗に聞く場面がおかしい。また、友人達がミニョンが酒を飲んでいた過去のエピソードを紹介した時に、イハンの表情が変わる。表面いい人だが、彼は実は暴力を振るう人なのでは?と匂わせておいて
私はゆっくり彼と顔を合わせた。そしてすべきことをした。そうするべきだと思った

でばさっと幕。さて、私は一体何をしたのだろうか?。

「ニコラ幼稚園――貴い人」
著者がよく物語の舞台に選ぶアンジンが舞台。「ここに入れば出世する」と噂のニコラ幼稚園の園児募集に、二年続けて落ちた娘ミヌを是が非でも入れようと奔走する「私」。韓国が教育熱心な事はよく知られているので、今回もその類かと思っていた。ましてや「私」は読み書きを教えてもらえず惨めな思いをした自分の二の舞にならないようにという思い入れが強い。しかし他の子のお母さんから「ミヌはちょっと変わってる」と言われたり、補欠二番手なのに呼ばれている不思議があったり、また面接している相手が本当に有力者なのか曖昧な描写があるなど、「私」の精神状態に疑問符がつき、信頼できない語り手なのでは?という疑いが浮上する。

 「大丈夫な人」
婚約者の彼と一緒に暮らす家を見に行くため車に乗っている「私」。彼は高収入の弁護士。「私」は母親が亡くなり質素な生活をしていたから、他人からはこの結婚が幸運に見えるだろう。だが今車内で「私」は不穏な何かを感じている。実は私は彼に突き飛ばされていた。単なるはずみなのか、それとも恒常的な暴力なのか。見極めがつかない「私」のモノローグは読者をも惑わせる。

 男性優位の家父長制の影響を色濃く受けて育った人達は映画化もされた『82年生まれ、キム・ジヨン』でも描かれてきた。キム・ジヨンは肉体的暴力を受けたことはなかったが、「女だから気をつけなければいけない」「女はこうあらねばならない」という精神的抑圧を受けてきた。それらは言葉にした所で万民に伝わらず、目にも見えないから厄介だ。短編の中では実際に登場人物達が受けた精神的・肉体的暴力があからさまに描かれていないため、不満を抱く読者もいよう。しかし書かれなくとも想像が出来てしまう読者もまた多数いる。潜在的な記憶や長い歴史の中で、男性による女性への暴力を受容し、それでも‘大丈夫’だと言い切ってしまえる空気があることこそが問題なのである。

他「虫たち」「あなたに似た歌」「手」「雪だるま」「グル・マリクが記憶していること」
収録。


大丈夫な人 (エクス・リブリス) [ カン・ファギル ]​​楽天ブックス






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最終更新日  November 18, 2022 12:09:54 AM
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