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みなさんこんばんは。百貨店そごう・西武の労働組合は31日にも西武池袋本店でストライキを実行する方向で調整しています。今日から5日間河出書房新社から出ている世界探検全集から紹介します。
まずは有名どころから。 東方見聞録 (世界探検全集) The Book of Ser Marco Polo,The Venetian,Concerning the Kingdoms and Marvels of the East マルコ・ポーロ 河出書房新社 青木 富太郎 (訳) これまでの軍人とは違い、商売をしにいったはずなのに、中国のハーンに気に入られ、そのまま役人をやっていたマルコ・ポーロの見聞録。昔アニメにもなった。 全体かなり長い。序章はマルコ・ポーロの父の時代から、ジェノヴァに戻ってくるまでのポーロ家の経緯。ポーロ家は二度元に赴いており、二度目にマルコが同道している。第一編はフビライ・ハーンの宮廷にて見聞きしたこと、第二編は再びフビライ・ハーンの宮廷と首都、西南部の国々、第三編にてようやく日本登場。いわゆるジパング(チパングとも言う)伝説のもととなった記述である。ところが内容は大幅に間違っている。今更ながら、本編が旅行記ではなく見聞録と名付けられた所以である。 「黄金は無尽蔵にあるが、国王は輸出を禁じている。しかも大陸からは非常に遠いので、商人もこの国をあまりおとずれず、そのため黄金が想像できぬほど豊富なのだ。(中略)宮殿の屋根は全部黄金でふかれており、その価格はとても評価できない。宮殿内の舗装路や部屋の床は、板石のように、四センチの厚さの純金の板をしきつめている。窓さえ黄金でできているのだから、この宮殿の豪華さは、まったく想像の範囲を超えているのだ」 「この国では火葬にするときは真珠を口の中に入れる習慣になっている。その他の宝石も多い。」 いやいやいやちょっと待ってちょっと待って。確かに金も真珠もとれるけど、そんなに豊富なら民もっと豊かになってますって。ましてや鎌倉時代。佐渡金山で有名な江戸時代ならともかく、鎌倉時代産業を組織的にやるというよりは、有力御家人同志の粛清やってたのでは。そんな事とはつゆ知らず、フビライ・ハーンはポーロの記述を信じて、豊かな国を狙い襲ってきたらしい。はい皆さんよく知ってる元寇ですな。傍迷惑な!おかげで鎌倉幕府は滅亡の一途をたどる。その時歴史は動いた! 他エピソードでも「これ、映像にしたら面白そうだがホント?」と言いたくなる記述がある。 ムラヒダ地方では山の老人アロアディンが美しい庭園と楼閣と宮殿に住んでいた。全て金箔をはり、川には蜂蜜、葡萄酒、牛乳、水がそれぞれたっぷりと流れていた。ただ一人の老人の側には美女が様々な楽器をかき鳴らし、歌い踊る(をを、ちょっと川端康成みが)。老人はアサシンに仕立てるため12歳~20歳までの若者を誘拐して(えええ!能力とかあらかじめ選別せずいきあたりばったり?それとも入れてから淘汰していく?それもっと悪い!)徹底的に鍛え上げる。この帝国は場所もわからないようであり、滅ぼすのは難しいかと思いきや、イル・ハーンの大軍に城攻めをされ、三年目に兵糧が尽き陥落。老人と部下は死刑にされた。うーむ、どこまで本当なのか。蜂蜜が流れるというのは、キリスト教に登場する乳と蜜の流れる土地カナンと共通である。 また、ハーンの治める国では、皇帝の遺骸を運んでいる際に誰かに会うと、護衛の者は、それらの者を剣で突き刺し、「さあ行け、あの世で我が君に仕えよ」と言った(おや?また出た行き当たりばったり感)。これまで皇帝に仕えていたわけでも何でもない、下手すれば別の国の旅人でもそうだってこと?本当なら何と理不尽な習慣か。皇帝が死んだら旅行者を禁ずるとかお触れを出せばいいのに。 東方見聞録 (世界探検全集) [ マルコ・ポーロ ]楽天ブックス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
August 29, 2023 12:00:23 AM
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