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February 12, 2024
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みなさんこんばんは。指揮者の小澤征爾さんが88歳で亡くなりました。
今日も世界探検全集からの紹介です。


中央アジア自動車横断 (世界探検全集 13)​
La croisiere jaune
ジョルジュ・ル・フェーヴル
河出書房新社


 「砂漠を車で行く探検記」と言われると、これまでの探検記と比べて、かなり違和感が否めない。なぜなら、これまでの移動手段といえば、ラクダ、馬、ラバ、犬など、病気などで、途中体力の限界や病気で死んだりする、およそ当てにならない動物か、吹けば飛ぶような筏といった、いかにも危なっかしげなアイテムだったからだ。自動車といえば三種の神器と呼ばれた事があるくらい、二十世紀の技術の粋を集めたアイテムだ。探検につきものの、危険はどこにある?

 本編は、シトロエンで知られるシトロエン社の創業者アンドレ・シトロエンの旗振りにより、1931年4月から翌年の2月にかけて行われた中央アジアを無限軌道車で横断する試みについて書かれている。無限軌道とは、いわゆるキャタピラのことだ。探検に使われた車は、後輪がキャタピラになっている。シルクロードとマルコ・ポーロが歩いた足跡をたどるのが目的だった。ヨーロッパ人特有のアジアの文化に対する憧れもあり、一隊はまだ見ぬアジアに大きな期待を抱いていた。

 ところが、途中通行する国に問題があった。現在蜜月?状態にあるソ連と中国である。中国は内戦中で、蒋介石のいる時代だ。探検隊は2隊に分かれ、ベイルートから旅立つパミール隊と、北京から出発する中国隊が、新彊省で合流することになった。ところがこれがケチのつき始め。中国隊は次から次へと困難に見舞われる。探検隊は、メインも出資元もフランスなのに、なぜか“中仏”と冠される。また、来るといっていた博士がなかなか来ない。来たと思えば博士というのは真っ赤な嘘で、政府が送り込んだスパイだったりする。それで敵対する側に疑われて、機材は要求されるわ、戻れと言われるわ、隊員の一人が慣れない土地で病気になるのもむべなるかな。二十世紀なのでさすがに通信手段はあるが、相手も傍受できるので、うかつに使えない。ううむ、今も昔もあざといチャイナ魂。一方パミール隊も、断崖絶壁を通らなければならず、やむを得ず車を分解して進んだ。車が宙に浮いた写真もある。いやはや大変だ。やはりこれは冒険の要素がある。

 結論から言えば、二隊は無事合流を果たした。やはりアンドレ・シトロエンというスポンサーの存在が大きい。中国の「もらった機材壊しちゃったから新しいのをよこして」という、厚顔無恥な要求も全てのみ、ウルムチで合流を果たす。今は亡き、バーミヤンの大仏も見ることができた。美術品をじっくり見る事なく素通りさせられたこともあったが、探検行にあたっては映像資料も多く残っている。ただし、アンドレ・シトロエンの経営上の右腕ジョルジュ・マリ・アールトが、探検行を終えた後に香港で亡くなる。彼の遺体を出迎えたのは、シトロエンだ。シトロエン社も経営破綻し、タイヤメーカーのミシュランの資本を受けることになった。経営から退いたアンドレ・シトロエンは1935年失意のうちに胃癌で死去。探検行が二人の最後の共同作業となった。


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最終更新日  February 12, 2024 12:00:25 AM
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