テーマ:囲碁全般(743)
カテゴリ:本
「404 Blog Not Find」 で、「これで540円、同業他者涙目」と”弾言”されたのは、おとといのことだけど、私は文庫化されてすぐに入手して読み始めていました。単行本のときのamazonのページを見て、気になっていた本です。 ・まず、素直に読む 最初の方に書いてある部分なのだけど、「まず素直に読む」という項が、なかなかどうしてじ~んときてしまった。受験期に、英語の講座で聴いた、”クリティカル・リーダー”という言葉に妙に惹かれてしまったというか、それを誤解・曲解してしまってというべきか、斜に構えて読む癖がついてしまったように思うのですよ。余談ですが、GO!さんとの十番碁で、相手の意図を外すために本筋を外れる手を好んで打ってしまうのも、その辺りに遠因があるのか?でも、やはり、まずは、素直に読むというのが大切ですね。この本の著者(日垣隆氏)によれば、専門家や当事者たちが使っている言葉(キーワード)を理解しないと、その面白みは理解できないというのです。言葉の意味とは、一般的な辞書や、専門用語集に書かれていることです。とはいっても、キカシとか、厚みとかの難解碁はどうにもなりませんが(苦笑)。もちろん、読み手が勝手に妄想して都合良く定義し直したって、その言葉本来の意味から離れてしまうので、思索や対話の役には立たないんですね。言葉の意味って、碁で言えば、石の形の基本のようなもので、個性なんかが出る場面ではないわけです。本を読むときって、何か都合の良い情報を掴もうとか、読み手の意図がぼんやりとでもあることが多いでしょうから、「素直に読む」ということが意外に難しいのかなとも思います。碁盤を見るときもそうでしょう。弱い私はそういうことが定常だったりします。 さて、これにつづく項がまた泣かせます。 ・全集の効用 ・相手の思考回路をなぞる >個人が、どこまでバリエーションのあるもの、あるいは一貫性のあるものをつくることができるのかを肌で知っておくと良い。相手の言っていることを正確に、その回路にしたがって読み取るという訓練を、徹底的にしたほうが断然いい。自分の汲み取りたいように汲み取るというのは基礎が出来てからの話です。 ということなんですね。なぜ全集か、というと、 >全集が出るということは、それだけの読者(ファン)を集めた人だということです。かなり偏った人であったとしても、それはそれとして、強い説得力をもった人だと言っていい・・・ というわけで、出だしから感じることの多い文庫本です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 10, 2010 11:46:00 PM
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