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カテゴリ:摂食障害
夕方、歩く道々。空を見ればもう
アメジスト色の透明な雲が流れていた。 田んぼの隅に咲く、雑草の花は 何処までも小さく美しい。 煙草の自動販売機でボタンを押した時の虚しさ。 ゴトンと商品が落ちて来る空々しい音。 今日は全てが『虚無』で満ち満ちている。 先日の突発的な発熱は、多分精神的なもの だったのであろう。次の日にはすっかり熱も下がり、 後に残る症状は無かった。 ただ、母にはとても心配をかけてしまった。 その為、少しでも私と居る時間を増やそうと、 今日と明日は、日中にある仕事の2件分、 お休みを取ってくれた。 その気持ちだけで、とても嬉しい。 理由を聞くと、私と居たいからだと言ってくれる。 少し、『甘えても良いのかな』と言う気持ちが 生まれ出た。 しかし、母の負担になってしまった自分が許せず、 精神が落ち着かなくて、眠りに就くのが困難であった。 そして普通の人ならば24時間は眠れるであろうお薬を 服用しているのにも関わらず、断眠も酷く7時間程しか 眠れなかった。早く起きてしまうと困ることがある。それは、 『お腹がすいた時、何を口にしたら良いのか分からない』 と言う事である。空腹が過ぎると低血糖を起こして 体が震えてしまうので、何とかインスタントのスープを 飲んでみたり、ミルクティーを作って飲んでみたりする。 しかし飲み物ではお腹は然して膨れないし、 直ぐにまた空腹が訪れる。 だから出来る事なら、夕方まで中途覚醒も無く眠っていたいのである。 願わくば、ずっとずっと眠っていたい。 1日中、ずっと。それが毎日続けられたら 食べる事に執着する事も無くなるし、 何も食べないで済む。 過食衝動も訪れないから、過食嘔吐しないで済む。 しかし、これでは生きている意味が希薄になるので、 アンビバレントである。 やっと形成され始めた『喜怒哀楽』を、 押し潰してしまう事になる。 どう足掻いても、生きていく事に対して自信を失くす。 此処最近はそんな気持ちばかりが、浮き沈みしている。 何より苦しいのは矢張り病症である。 『何をしていても虚しい、抑うつ状態』 『何か固形物を口にしたら最後、過食嘔吐になる。』 『お腹が空いても、どうしたら良いか分からない』 『もっと、もっと痩せなければならない』 『兎に角痩せていなければならない』 うんざりしてしまう。 何も分からない赤ん坊でも、本能で泣いて お腹が空いた、寂しい、オムツを替えて欲しいと 心を出せるのに、幼少期から下手に心を包み隠すように してきた私には、それすら出来ない。 遠慮に遠慮を重ねて、相手を不機嫌にさせてしまう。 摂食障害にうつ病。強迫神経症は日毎に酷さを増している。 自分が全く分からなくなる。 けれども、全てに意味がある事を忘れてはならない。 抑うつ状態になるのは、摂食障害の現象だけを見ていたら、 それは毎日の事であるので、「何も変わらない」と 感じるからである。でもこの現象は、氷山の一角に過ぎない。 氷山の下側に注目していると、ほんの少しずつではあるが、 『変化』しているのである。つまりそれが『可能性』なのである。 どうしても氷山の一角ばかりを見詰めてしまい、 抑うつ状態に陥るが、その下側にある『少しずつの変化』を 見る事も忘れず、それがきっと『可能性に繋がっている』 と言う事を信じたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.09.03 20:59:26
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