凍えたココロ

母と外出の用事があった為に、

またもや一睡もせず

雨の降る夜から朝にかけて

過ごしていた。

空を仰ぐと、何が哀しいのか

ざあざあと涙を流す雨雲があり、

私の心も塞いできた。







しかし、母との外出は嬉しかった。

気分転換になったし、沢山話す事も出来た。

ただ、眠っていない為に朦朧としていて

元気は全然でなかった。

１年前の母であれば、

テンションの低い私を叱責したかも知れないが、

今の母は慮ってくれて

何の諍いも無く過ごせた。







今は、かなりショックな事があって

少し立ち直れないで居る。

自分の不注意で、大切なドラマのビデオの

上から、他の番組を録画してしまったのである。

このドラマは１９９３年に放送された

中○貴一と観○ありさ主演の

『じゃじゃ馬ならし』というものである。

もう今更再放送はされないであろう。

全１２話中の、６話の上から録画してしまった。

冷や汗がだらだらと流れ始め、

手が震えた。

完璧に４本のビデオに収まっていた１２話分。

どうしたものかと煩悶とし、そう言えば

中学生の時録画したものがあった筈だと

想い出して、ビデオが収納されてある

押入れの中を大捜索した。

その中から、奇跡的に状態は悪いが

その６話を見つけ出す事が出来た。

夜中に４話と５話を見た後、

ビデオをそのままにして置いたのに、

睡眠不足の頭が、他の何でも

重ね録りしている様なビデオが

入っていると勘違いして

録画してしまった事が悔しい。

ＰＣでＤＶＤに録画すれば良かったと、

物凄く後悔している。







頭がぼんやりしているのは、

睡眠不足の所為だけではない。

昼から物凄く苦しい過食嘔吐を

してしまった事も影響している。

やはり私にはまだ外食なんて出来なくて、

「食べてしまった」

という激しい悔いの念が押し寄せてきて、

「もっと食べて吐かねば」

と言う思考になってしまった。

頭も身体もくたくたで、この様な

絶対有り得ないミスをしでかしたのであろう。







疲れてしまって、何も食べる気がしない。

いつも時間になれば『過食嘔吐』の衝動が出て

厭でも食べてしまうのであるが、

余りにも今日のビデオについての出来事は

私にとってショックな事であったので、

気が塞いで仕方なく、食べられない。

他人から見たら物凄く些細な事である。

でも私にとっては“観○ありさ”が関わっていると

どうでも良い事ではなくなる。

今日は電話診察で奥深い話をしたのに、

綴る力が残っていない。

印象に残った事はまた後日、記したい。

もう手に入らないものを失うと、

少しの間は立ち直れない。

時間がやがてこの後悔を拭い去ってくれる事を

信じながら、押入れの奥深くから探し出した

状態の悪い中学生の頃録ったドラマを観て、

今日はゆっくり休みたい。