アイデア生活館

『賢明』と『力』　Allegory of Wisdom and Strength
　ヴェロネーゼ 作
Paolo Veronese (1528-88)


１．生物の死の意味

資源を分配して、次世代を育てるためには、親と子が争ってはならない。
親は死ぬ事によって、子供へ資源の贈り物をするのだ。
子供がある程度、自立できるようになると、
親は死ぬようにプログラムされている。

「脳死」とは、生命活動を維持するために、
必要な脳幹が回復不能になることをいう。

この状態になると死体として扱ってよいという法律がある。
心臓も呼吸も正常であっても死体なのである。

この「死」の早い認定によって、
生きた臓器のプレゼントが可能となった。
ある意味、貴重な資源の再活用であるが、
売買の対象となると問題が生じる。
金持ちしか臓器移植を受けられないからである。

２.遺伝子治療

細胞には、体をつくる体細胞と次世代を作る精子と卵子の生殖細胞の2種がある。
遺伝子治療のガイドラインは、生殖細胞の治療は認められない。

しかも、体細胞の治療も、患者本人のみである。
世界的にみても、人間の遺伝的な「質」の操作、
つまり、子孫に関係する体細胞の遺伝子操作は、
仮に将来病気になることが、あらかじめ認知されていても、
倫理的にしてはならないという意見が大勢を占めている。

つづく

http://www.blogmura.com/
にほんブログ村ランキング・ランクin！

　　アイデア生活館
　　http://koyo.tsubomi.net/idea
　　http://koyo.tsubomi.net