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碁法の谷の庵にて

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2019年07月22日
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テーマ:囲碁全般(743)
カテゴリ:囲碁~碁界一般編
当記事の前提としている事実について、一部報道と日本棋院の発表との間で食い違いがあることが判明いたしました。
 詳細は追って別記事の形で出しますが、当記事のマスターズカップ終了に関する内容につき、前提となる事実に齟齬があり、その真実性には現状重大な疑問があることを確認の上で、以降の記事をお読み願います。
 なお、本件を通じたネットでの世論喚起狙いが非常に危険な行為であるという論旨それ自体には変更はありません。

 



※※※※以降本文※※※※

囲碁界のベテラン棋士による棋戦、マスターズカップ終了だそうです。


 しかも、その原因について、
「参加している棋士がツイッター上で非常な悪質なものを何度も出すことになり、フマキラーさんが棋戦を降りることになりました。その棋士の責任は大きいですが、日本棋院としてもおわびしなければならない」
毎日新聞より小林覚九段談
「棋戦そのものに傷が付いたとして、フマキラー社がスポンサーを降りる意向を示していた」
読売新聞
という事です。
 朝日新聞報道も同旨であり、間違いないと見ていいでしょう。

 仮に小林九段の表明が真実であったとして、「スポンサーが降板する理由」を「降りた側が説明する」のはともかく、「降りられた側が説明する」というのは非常に疑問があります。
「一度スポンサーになったら、降りる理由を棋院にばらされてもおかしくない」ということになりかねません。
 もしかしたら「経営がまずくて資金が出せない」というような余計な疑いを招かないよう、スポンサーサイドから明示してほしいと言われているのかもしれず、それなら分かりますが…(マスコミ報道が一言一句出している訳ではないので、その辺も会場では説明している可能性はある)。


 今回問題となった依田九段のtwitterでの一連のつぶやきは私も保管してある訳ではなく、ざっと検索してみた限りログも断片的なものしか見当たらなかったので記憶頼りですが、日本棋院の運営に関する内部告発を内容とするものでした。
 確かに、twitterでの元従業員などの告発からブラック企業やパワーハラスメントなど、一定の組織的な違法行為の存在が明らかになり、更にはそれに企業が火消しを誤って大炎上する…というのも、近年よく見かける光景です。
 炎上まで期待していたのかはともかくとして、依田九段に好意的に解釈する(私個人は依田九段は良くも悪くもその辺り正直な人という印象を持っています)ならば、棋院内部の現状に対して、twitterなどから支援する動きが出てきて、依田九段が問題あると考える現状を変えることを期待していたのかもしれません。
 しかし今回の件は、日本棋院が火消ししたというよりは、消す前から自然鎮火した挙句、一番燃やしてはいけないものにだけ延焼するという最悪の結末にしかなっていません。
 
 統計がある訳ではないので私の推測・体感で書くことをお許しいただくよりないのですが、組織の内部告発をtwitterで行うことは、非常にリスキーな行為であると言えます。
 やったはいいが、告発者自身に問題があったり事実誤認があったりすることがバレてしまい、告発に問題ある現状を改善する効果はなし。残ったのは告発者自身の不名誉や、「火のない所に煙は立たぬ」「こんな奴を雇っているのか」の理屈で評価を落とされる組織…という誰一人得をしたと思われない(せいぜい炎上で盛り上がった外野だけ)構図も散見されます。
 特に炎上現象の場合、火消しを誤って大炎上する企業や、告発者自身が故意の何かをやっている自業自得…というようなケースが目立ちやすいため、「特に悪意がある訳ではない告発者の目論見の成功率」は実際以上に高く見えやすいと思われることには留意しなければならないでしょう。
 さらに、炎上したとして、それが原因で寄ってたかって人を叩く人たちが本当に問題意識を持っているのか。例えその瞬間だけは炎上した問題に対して問題意識を持ってくれても、単なる消費財として燃料を扱っているだけではないか、と言った問題点も非常に大きなものです。(私自身も、瞬間的に興味を持つことはあってもその興味をずっと継続できるケースは多くありません。)
 先日の記事にマスコミは制御不能なねずみ花火のようなものと書きましたが、ネットの炎上も似たようなものです。


 私個人としては、きちんと裏付けがあることや,内部での是正手段を尽くして(是正手段があっても危険がありすぎるなど)なお…ということであれば、twitterをはじめとする媒体によるネットでの告発自体を絶対的に否定する訳ではありません。
 とはいえそれは「絶対否定ではない」というだけの話。
 よほどのリスク、それも自分にとどまらず、告発対象の組織も取り返しのつかない傷を負う可能性があることを覚悟しなければならないし、それができないならば肯定はできません。
 自分の依頼者がやろうとしていたら止めますし、止めるつもりの全くない人からの新規の依頼はお断りという形をとるかもしれません。
 

 今回の依田九段の例は、私の見た中ではネットでの世論喚起狙いがもたらした最悪級の失敗例であると言わざるを得ません。()





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最終更新日  2019年07月26日 12時03分18秒
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