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あすとろ日記

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カテゴリ:棋士
トップランナーの収録見学後に記憶をたどりながらとったメモを見返しながら、録画してあっ

た番組のビデオを見ました。

大体は番組の中に盛り込まれていたし、私の記憶から落ちていた部分もありました。

逆に放映されなかった部分もあります。

ちなみに、収録見学申込の時に私が書いた質問事項は大きく3つ。

1.七冠獲得に向けて、体力面が気になるがトレーニングをしているか

2.中国・韓国に対抗するには何が必要か

3.娘さんに囲碁を教えているか(奥さんの泉美さんは英才教育の逸話が残っている)

このうち2.は番組の中でテーマとして取り上げられましたが、張五冠が国際棋戦での戦いに

ついて触れた部分はカットされていましたね。

また、MCの箭内さんやSHIHOさんから、七冠獲得についてや、心澄ちゃんへの囲碁教育

について質問が出ましたが、それも放映されませんでした。

カットされた部分があるとこの前の日記にも書いたので、中には気になる方もいるだろうし、

少しご紹介しようと思います。ただ、あくまで私の記憶によるものなので、違っている部分が

あるかもしれないことをご了解いただければと思います。

(以下、MCと張五冠のやり取り、収録時の順番とは順不同になっているものもあります。)

・「将棋界では羽生名人の七冠獲得があるが」と聞かれて

 将棋の羽生さんと比べられても困る。将棋と囲碁とではまったく異なる。

・「コンピュータは囲碁で人間に勝てるようになるか」と聞かれて

 囲碁はコンピューターが人間に勝てるようになるとは思わない。

 もしそうなったら、人間はコンピューターを制御できない世界、人間がコンピューターに

 支配されている世界になってしまっているだろう。

・「七冠獲得について」と聞かれて

 大きな夢であるが、実現は難しい。夢として持ち続けてはいたい。

・入段に関するエピソードを話す中で

 (伸び悩んで先も見えず)帰国することも考えた。その時、師匠から、「中途半端な状態で

 帰ると後悔する」と引き止められた。師匠の言葉がなかったら入段できていなかった。

・奥さんの内助の功について話をふられた中で

 (対局の日に締める)ネクタイは彼女があらかじめ結んでくれたものを首にかけるだけ。

 余計なことに煩わされたくない。

・対局のときの食事について聞かれて

 対局の時はあまり食べない。消化のよいもの、麺類を食べることが多い。

 沢山食べると頭がボーっとする。血の巡りが胃の方にいくからではないか。

・持ち物を紹介する中で

 (タイガーバームのような軟膏について聞かれて)自分は集中力を一気に高めるほう。

 ここぞという時、集中しないといけない時に、こめかみにつける。

 でも、つけることを忘れることが多い。

 サロンパスや目薬なども入っている。花粉症なので春先はつらい。

・一人暮らしを始めた時の話の中で

 勉強会は早碁を打つのが好きだが、人が集まらなかったりして時間を持て余し、詰碁を作り

 始めた。読みを鍛えれば武器になると思ったし、良い詰碁ができると満足感が得られる。

・本因坊戦初挑戦で負けて泣いた話をした中で

 子供の頃はよくあることだったが、負けて泣いたのは久しぶりだった。

・見学者からの質問で「なぜプロになるのに日本を選んだか」と聞かれて

 当時は日本がダントツのトップだった。他の選択肢は考えようがなかった。

・番組で放映された男の子の質問の冒頭で「ボクのこと覚えてますか」と聞かれて

 囲碁以外のことについては記憶は良くなくて、色んなところで失礼をしてしまっているので

 はないかと思う。ごめんなさい。

・国際棋戦についての話の中で

 国際戦で戦うことは本当に大変なこと。国際戦は個人戦でありながら団体戦のようなもの。

 同じ国同士の対戦組み合わせは避けられるので、日本は優勝するまでには中国・韓国のトッ

 プ棋士4、5人を倒さなければならない。

 日本の中でのタイトル戦などでは棋士への対応が丁寧だが、海外へ行くと、賞金稼ぎに来

 たのだろうという扱いをされ、モチベーションを高めるのが難しい。

 一時期国際戦に勝つことに力を入れたこともあるが、優勝しても思ったほどではなかった。

 国際戦を戦うと国内戦のスケジュールに影響がでるし、国内の成績が悪くなった。苦労して

 勝っても、たいした扱いをされなかった。

 中国や韓国では、囲碁はサッカーにつぐくらいの人気がある。棋士に対するプレッシャーも

 凄くて大変だと思うが、、、(それに比べて日本では関心が低い)。
 
 日本の棋士は国内戦があるため国際戦に出る機会が限られる。少ない機会の中で中国・韓国

 のトップを倒さないといけないので、ますます難しい。

 自分の分析では、自分は何とか世界のトップ10に入っていると思うが、他は中国と韓国の

 棋士ばかりではないか。

・「心澄ちゃんに対する英才教育は」と聞かれて

 まだ3歳だし(自分が碁を覚えたのが6歳だったので)まだ考えているところ。

 なかなか自分の言う事を聞いてくれない。

 (何かを教えるというより)一緒に遊んで癒される感じ。

 父が台湾で子供教室を開いている。生徒はすぐに強くなるので、教え方を教わりたい。

・囲碁による教育の話の中で

 父は囲碁ほど教育になるものはないとよく言っていたが、本当にその通りだと思う。

 囲碁によって自らを高めることができる。

 落ち着きのない子供は落ち着きを学べる。落ち着きがある子は勇気がない面があるかもしれ

 ないが、囲碁では守ってばかりいては勝てないことを学べる。

 盤上で色々試して学ぶことができる。

 囲碁では子供が大人より強くなることは珍しくないが、それも子供にとって自信になる。


こんなところでしょうか。

囲碁による教育の話については、MC側としては最後のまとめにしたかったのかもしれません

が、話が止まらないくらい続いたので、放映には収まりきらなかったみたいですね。

なお、収録前にMCの箭内さんとSHIHOさんが登場したとき、箭内さんが「今日はいつも

よりオーディエンスが多いですね」という発言がありました。見学者は10歳から49歳ま

で、全部で65人だったようです。

MC、スタッフとも囲碁のことを事前に勉強はしたけれど、(見学者ほどは詳しくはないの

で)暖かい目で見て欲しいということと、この番組は対局の内容よりは、張五冠の人となりに

スポットを当てることが目的であるとの説明がありました。

それとどうでも良い話ですが、MCのSHIHOさんが張五冠を紹介するときに「いごきし」

という言葉のイントネーションが不自然になり、つまっていたのがおかしかったです。





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Last updated  2009.07.20 14:33:32
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