DIY日本株投資ファンド 5th version

我が家は原発事故以来東京電力を批判しきれない立場できた。

夫は途中から患者さんの容態が悪化した手術を連想し、私は夫が倒れる前の彼の疲労困憊を知りながら何も出来ず倒れた後をおたおたと処理していった自分を連想してしまうからだ。

東京電力と社会保険病院の共通点は、役所からの天下りを受け入れている事だと私は考えている。
これは東洋経済にも掲載されているから明言するが、夫の勤務先は首都圏の社会保険病院でも累積赤字額が大きいところだ。
社会保険病院では事務長が社会保険庁の天下りだった。
事務長の年俸は院長に次ぐ高給だが夫いわく「何も仕事をしない」。
管理職がそんなだからその下の人々もそれに倣うのか、「頼み事をしてもほとんど動かない」。
病院改革が出来るような体制とは言えない状況だったそうだ。
救急医療は保険の点数が高いから赤字解消のために救急患者を多く診るべきだ、との病院の方針で夫は脳神経外科医として週２日から３日のペースで夜勤をこなしてきた。

まだ給料が上昇していた１９８０年代はそれで良かったようだが１９９０年代にそれが無くなり、給与カットのお話が出てきたら医師の人間関係がぎくしゃくしてきた。
夜勤やオンコール（緊急呼び出し）を嫌がる中堅医師とそれに反発する若い医師が殴り合いのケンカをしたのが夫が倒れる１年前のことだ。
夫が倒れた後に超過勤務を嫌がった医師は給与カットの実現で病院を離れていったし、かつて夫の同僚や部下だった脳外科医の多くが病院を離れていった。これは２００３～０６年の流行で、もう過去のお話だ。

もちろん東京電力は大組織なので、たかだか従業員３００人の病院のように単純なものでは無い、
事故の規模と影響も大変大きく、厳しいものだ。

ただ間違いなく言えるのは、トラブルを起こしたところにはもう天下りは居られない。

補足すれば２００３年以降の社会保険横浜中央病院の病院長と事務長は２人交代したが、その理由にはうつ病が上げられている。

うつ病が社会的に広く認知されたように、首都圏は放射能を意識しながら生活していかなければいけないと私は考えている。
騒動が収まったら、まずは茨城の日立の工場見学に行きたいな。