カテゴリ:日常生活から
蜘蛛巣城 1957年日本映画 監督黒澤明 脚本小国英雄・橋本忍・菊島隆三・黒澤明
三船敏郎、山田五十鈴,千秋実 『蜘蛛巣城』はシェイクスピアの戯曲『マクベス』を、日本の戦国時代に置き換えて映画化した作品です。 蜘蛛巣城主都築国春は足下の謀反で窮地に陥りかけますが、鷲津武時と三木義明の活躍によって劣勢を挽回しました。 2人は戦勝の報告に急ぐ途中「蜘蛛手の森」で道に迷い、不思議な老婆から予言を受けます。 それは「武時は北の館の主に、そして蜘蛛巣城の城主に。義明は一の砦の大将に、やがて子が蜘蛛巣城の城主に。」という内容でして、都築国春は予言の最初の部分のとおりに鷲津武時を北の館の主に、三木義明を一の砦の大将としました。 武時が正室の安茅に予言の一部が実現した事を話すと、彼女は武時に関わる予言の実現のために都築国春の殺害を勧めます。 シェークスピアの戯曲の映画化や上演に当たっては、中堅以上の立派な俳優さんが主演される事が多いようです。 しかし50のオバチャン言っちゃいます、「マクベス夫人もマクベスも状況判断は万全なの!?」 君主を弑するのであれば、数え年3歳くらいの嫡子が居なければ万が一の一族のリカバリーを期す事は難しいように私は考えたりします。 マクベス夫人は君主暗殺後間もなく妊娠、出産を迎えますが死産となりました。 立派な産後うつ状態となって都築国春の殺害に関与したうわ言をつぶやきながら徘徊して城内の秩序を揺るがしました。 ひょっとするとしっかり早とちりなのかもしれず、現代でこういう反応を取りやすいのはハイティーンから20代後半くらいなのかもしれないと私は考えたりします。 若くて怖いもの知らずなマクベス夫妻を見たいように考えたりもします。 そんなわけで鷲津武時ことマクベスは、老婆の第2の予言「森が動くまで城主であり続ける」の期限が思いがけなく近いものであった事を思い知らされる事となりました。 円谷英二氏による動く森の特撮と、本物の矢が自分めがけて飛んで来る恐怖に引きつる三船敏郎氏の演技は大変素晴らしいものでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.07.03 23:04:36
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