カテゴリ:日常生活から
現在コンビニで販売されている短編マンガ集『泣ける!ちばてつや』550円に収録されています。
1970年代の作品ですがここに描かれている状況は1980年代には都市化と多角化を見た模様です。 1993年8月1日には「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」が完全施行されました。 昔飲んだ芋焼酎と美しい自然に再会するために、青年は日吉瀬の村を目指して蒸気機関車に乗っていました。 彼は途中列車に乗り込んで来た取り巻きを従えた若い女性に心引かれて、一緒に賭けトランプに興じます。 女性と取り巻きは青年と同じ日吉瀬駅で降りました。 駅前には都会的な身なりの男が女性を待っており、婚約者である彼女を車で家まで送ると申し出ますがなぜか彼女は自分はそうではないと言って自転車で帰宅します。 旅館のおばさんとの世間話から、青年は日吉瀬村は製紙工場の建設・操業で町となり、かつての田園は埋め立てられた事を知ります。 また女性は家業が手漉き和紙工房の飛田三七子で、男は製紙会社の御曹司で彼女に対してストーカー行為を続けている事を知ります。 青年は三七子と町で再会して喫茶店で一緒にコーヒーを飲みます。 これを見て逆上した御曹司は、取り巻きに青年をリンチさせてケガを負わせます。 責任を感じた彼女は、青年を自宅に引き取って母と一緒に介抱します。 製紙会社社長は飛田氏が死ぬ間際に不動産の譲渡を認める書類に署名・捺印をしたと主張して、水源池を含む土地を新工場建設用地として強引に収用します。 新工場の建設予定地はなぜか堤防の水門のすぐそばです。 社長は用地の確保で遅れた工場建設を真夏に急がせました。 三七子は奪われた池で兄が愛した蛍の養殖をしていましたが、一家の墓のそばの沢地に移転して続ける事にします。 青年と三七子はどんどん親密となり、御曹司は町でやけ酒を飲むようになりました。 暴力団関係者と見られる男性グループが接近して、彼の仇を討とうと申し出ます。 その夜三七子と青年が蛍にエサをやろうと沢地に行くと、農薬が撒かれて蛍の幼虫は全滅寸前でした。 逆上した三七子は後先を考えずに水門を開いて沢地の農薬を流します。 水は建設途中の新工場を押し流し、町にも浸水被害を及ぼします。 製紙工場関係者と町の人々が凶器を持って2人をリンチしようと迫ったところ、大群の蛍が飛び立って人々の気持ちを鎮めました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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