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１９５１年４月１９日、GHQ総司令官などを解任されたマッカーサー元帥が、米議会で
　老兵は死なず、ただ消え去るのみ
Old soldiers never die; they just fade away
と演説しました。

１９５１年、朝鮮戦争において、中華人民共和国の国軍である人民解放軍で結成された「中国人民志願軍」が参戦し、北朝鮮軍との反攻が本格化しました。

マッカーサー元帥は中華人民共和国の海上封鎖、台湾から中国国民党軍の本土への上陸、旧満州に対する空爆、さらには同国への核攻撃の必要性も主張するようになりました。

しかしトルーマン大統領は「核兵器を使用することでソ連を強く刺激し、その結果ソ連の参戦を招きかねない」としてこの意見を却下。

トルーマン大統領は、大統領命令を無視して米軍の北上を続けさせたマッカーサー元帥に激怒しており、４月１１日にその更迭を発令しました。

米議会での有名な演説の言葉は、元帥がウェストポイント陸軍士官学校に在籍していた当時に流行っていた、英軍の歌のパロディーです。

また、Old soldiers never die; they just fade awayは、英語の慣用句的な言い回しでして、
Old teachers never die; they just lose their class　という言い方もあるそうです。

歌の和訳の一部を紹介しますと、

遠くにある古ぼけた食堂（Old cook house）で俺たちは一日三食、豚と豆だけ食う。
だからおれたちゃ少しずつ消えて行くんだ

老兵は死なず、ただ消え去るのみ

二等兵様は毎日ビールが飲める
伍長様は自分の徽章が大好きだ
軍曹様は訓練が大好きだ
きっと奴らはいつまでもそうなんだろう、
だからおれたちはいつも訓練、訓練　消え去ってしまうまで

アメリカ軍は激戦地に食べ物のニックネームを付ける習慣があるようです。

第２次世界大戦の沖縄戦の激戦地はシュガーローフ（現在の那覇市新都心地域）と名付けられたそうです。

朝鮮戦争の激戦地はPork chop Hill、ベトナム戦争の９３７高地はHamburber Hillと名付けられて、いずれも映画化されました。

歌に出て来る食堂　Old cook house は戦場であり、そこで豚と豆を食べる事は戦いを意味する事となります。

Old soldiers never die; they just fade away　は兵士達が戦死していく様子を表す歌詞と読めます。

またアメリカ軍において元帥の位には引退の制度がありません。

実際にマッカーサー元帥は現実社会ではそうでなくても、軍籍においては生涯現役の元帥でした。

「老兵は死なず、ただ消え行くのみ」は色んな世代の人々が、それぞれの立場で解釈をされている有名な言葉です。

パロディー歌の元は米国の「善意は死なず　Kind words can never die」だそうです。

Kind words can never die; cherished and blest
Kind words can never die never die,never die

Our souls can never die,though in the tomb

という信念を歌ったものです。