DIY日本株投資ファンド 5th version

１９４９年５月９日、米コロンビア大教授シャウプが団長の使節団が来日しました。

彼らは１９４９年８月と５０年９月の２回にわたって日本の税制改革に関する報告書を提出しました。

これらは「シャウプ勧告」と呼ばれ、日本の国税制の基礎となりました。

当時の日本は戦後のインフレーションを収束するための経済安定９原則とドッジ・ラインが実施されていました。

シャウプ勧告はこれを税制面から補完して、経済安定を達成する事を目的とすると同時に、将来にわたって修正の必要が無い税制の確立を意図していました。

国税には累進制を緩和するために富裕税を採用し、地方税は独立税とし地方交付金を設けました。

相続税は実質的な財産税として資産課税としました。

法人税は３５％の比例税のみとしました。

１９５０年度の税制改革は、シャウプ勧告の影響が強いものでしたが、改正を重ねるうちに日本の税制はこれから離れたものとなりました。

１９５３年に、現在の消費税に相当する富裕税は廃止されました。

現在の法人税率はシャウプ勧告のそれより高率です。

地方自治体には地方交付金の他に国庫補助金制度が設けられ、地方主権が弱まったとされるようになりました。

中央省庁の補助金制度による支配を見直すための政策議論は、２００１年に「三位一体の改革」として注目されるようになりました。