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三田のいのしし 見て歩き日記

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2010年05月27日
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既報の通り、堺市の菅原神社へ『短足型-関西型』と上杉千郷氏がその著書の中で指摘されておりました狛犬一対を撮影に出かけた時、南海電車の車窓から赤い綺麗な神社が見られました。

急行でしたから止まりませんでしたが、住吉大社駅と言うのでしょうかがあって、狛犬さんはその南海電車の駅手前に一対、阪堺線の駅を降りて住吉大社へ向かう参堂すぐに一対、ご本殿前の反橋(太鼓橋)際に一対と設置されておりました。
太鼓橋
この反橋(そりばし)(太鼓橋)は、かの有名な淀君の寄進によるものとか。
この橋の左右の袂に1番目の狛犬があります。

ここの狛犬さん達は全体としての印象は、大きくて立派でありました。
その前に、インタ-ネットで勉強した所では、住吉大社とはどんな所かと表現しようにも、創建は西暦200年ごろとかで、歴史も深く一言で語るなんて失礼な事は出来そうにもありません。
それだけに信者・参詣人も大変多い事でしょうね。

三対の狛犬さん達について
1. ご本殿に近い反橋(太鼓橋)の下は池で、その手前で太鼓橋の両側にこの神社で一
    番古い狛犬があります。
  「獅子・狛犬」型と称されるタイプでした。
  住吉右狛犬一番
  住吉大社で一番古い狛犬 獅子・狛犬型の内、獅子
  ご本殿に向かって右、口をあけている。
   首の横、後ろの髪の毛が見事にカ-ルしている。

  住吉左1番角
  住吉大社で1番古い狛犬 ご本殿に向かって左 獅子狛犬型の内、狛犬
  角あり、石造の狛犬で角がある狛犬をはじめてみました。
  髪の毛で肩に流れる毛は直毛になっている。

  この獅子・狛犬の台座刻印を拝見いたしました。
  (1)元文元年(1736年) とありその頃に設置された物と思われます。
  (2)第八代将軍 徳川吉宗公の時代。今から274年前の時代。

  上杉千郷先生の御本などで、獅子・狛犬の姿についての解説にも、一つの典型として
  (1)獅子は口をあけている、狛犬はしっかり閉じている
  (2)獅子は角なし、狛犬には角がある
  (3)獅子は髪の毛をカ-ルさせている。狛犬は直毛である。
   概ねこのような傾向が固まっているのは平安・鎌倉頃、次第に時代が下るにつれ、際
     立った特色が薄れていく傾向がある。
   そんな印象ですが、この住吉大社の狛犬に獅子・狛犬型の伝統が現れているのは、
     伝統を護る信者のお気持ちのあらわれでしょうか。

   こんな典型を拝見して私も興奮致しました。

2. 阪堺電車を下りた所から参道に入ったところにある2番目の狛犬。
   実に大きい上に台座も大きくて、背が高いので、撮影の下から仰ぎ見る形でした。
   住吉2番目右
   ご本殿のほうから見て2番目に設置されている獅子・狛犬型の内 獅子
   威風堂々、口をあけている。
   髪の毛は、カ-ルも見られるが、直毛もありそうで背が高いのではっきりしません。
                 
   住吉2番目左
   逆光で頭上の角が見えないでしょうが、角があります。獅子・狛犬型の典型的な狛犬
     スタイル。 
     (1) 昭和12年6月吉日 
   (2) 岡崎市中町 石匠 杉浦磯治郎 刻
   台座に残されていた刻印です。
   石匠の名前が刻印されている狛犬を見るのは初めてですが、江戸時代などから岡
      崎に狛犬を作る所があり、数多くの遺作がのこされているらしい。
   この狛犬もその流れを汲む作品だと思われます。

3.  南海電車住吉大社駅で、住吉公園側に設置されている一対
   住吉3番目右
   この作品も大ぶりなものでした。
    向かって右側の足(左足)下にマリを踏まえた姿、髪の毛はカ-ルしており、お顔の
      印象は、なかなかダイナミックな感じです。
    私が見た狛犬の中では、マリの大きさが大きい方の部類の狛犬さんです。

   住吉狛犬3番目左
   抱かれている子供狛犬が目をむいていて、親の元から飛び出したいのを我慢して、
      怒っている、そんな感じ。
   中国の獅子の伝統を踏まえた構図と思える節がありますが、面白い姿・形ですので
      チャンスがありましたらご覧下さい。
      台座への刻印  嘉永二年(1849年)〇酉歳四月吉日再建
    台座と上物の関係は、やや不明で、あるいは上の狛犬はさらに後に別の物が据え
      られたのかもしれません

湊川神社などは、六対の狛犬さんが設置されております。この神社のスケ-ルの大きさから言えば、三対では少なすぎる感じですが、大きな境内であり出入り口が沢山あって、それぞれに狛犬がるかも知れませんが、周囲を一周する時間もありませんでしたので、その点不明の点につきお詫びします。

それでも三対がそれぞれ個性がありましたので、その雰囲気のご紹介に努めて見ました
興味をお感じいただければ幸いであります。

                          
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                           






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最終更新日  2010年05月27日 15時31分01秒
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