吉備津彦神社の焼き物の狛犬
吽形狛犬
逆光で難しいので、後方から撮影してみました。
備前焼
上杉千郷氏の著述の如く、この狛犬の価値が評価されておりますので、付け加えて
かくことはありません。
ご参考に願います。
焼き物の狛犬についての参考情報:
1. 上杉千郷氏「日本全国 獅子・狛犬ものがたり」2008年刊行124ペ-ジから抜
粋
「我が国の陶製狛犬はそのほとんどが瀬戸、美濃地方で焼かれてものでした。
しかしただ一つの例外として備前焼の狛犬があります。最古のものは岡山県
備前市の福神社の物で、これには1686年の銘がありますが、ほとんどは幕末
から明治にかけて造られたものです。備前焼は伊部焼ともいわれ、岡山の備前
市伊部を中心に造られている。素朴で温かみのある焼き物です。
(実例として、この吉備津彦神社をあげ、高さ1.4m、また四国の石鎚神社には
1.7m の巨大なものがある)」
2. 備前焼の神戸市のおける実例 生田神社、湊川神社など
湊川神社 (その例として)
備前焼狛犬・阿形
備前焼狛犬・吽形
現地へこの頃出かけておりませんので、阿形と吽形の狛犬の位置をはっきりと
記憶しておりません。
これが焼き物の狛犬さんであること、湊川神社にあることをご理解頂ければ十分かと存じます。
上述の上杉千郷氏は、その著作の中で焼物の狛犬は愛知県の瀬戸と岐阜県の
美濃地方を除けば、備前のみと考えておられますが、以下の資料にもみられます
ように、実は、各地にそのユニ-ク姿態の焼物狛犬が存在したようです。
3. 伊万里焼の狛犬
2010-4-04
高知市のホテル「城西館」にて写真撮影分
その狛犬に接した時にネット検索したところでは、勿論伊万里焼に狛犬があるが
その製造年月は割合短いとあった。
多分この城西館もその貴重さを理解されて収集に当たられた「お宝」の逸品だと
理解しました。
4. 広島県内の例:石州(島根県)焼
情報
ブログ「昔に出会う旅」 http://blog.goo.ne.jp/tako_888k/e/60ed9a12d3fd1dc497db5550b3dba46d
その記述内容をかいつまんで:
(1) 石州焼の狛犬もあったらしい事。(蘇羅比古神社)
(2) 佐賀県の有田市の例
焼き物の狛犬では、佐賀県有田市の有田焼陶祖「李参平」を祀った「陶山
(とうやま)神社」にも独特の顔をした狛犬がありました。
特に興味をお持ちの方は、上のURLをクリックしてご覧願います。
あとがき
吉備津彦神社の狛犬さんのご紹介からだいぶはみ出しましたが、瀬戸、美濃や備前焼以外にも焼き物の狛犬の例があることが分かりました。
神社に見られる隋身門(隋神門の例もありますが)における隋身さんも各地で、思い思いに造られたので、その姿は思いがけない展開が見られます。
型にはまらないその姿に接して、興味を掻き立てられることが多い・・・こんな記事
がよく見られますね。