かつて三田市三田町町にある高齢者大学・大学院へ6年間通った時、JR三田駅からの
通学の往復で歩いた街でいくつかのお地蔵さんにであった。
新地の「北向き地蔵堂」とその付近の街
その名前の通り、未知の角にあって北向きに立っている。
確かなことは言えないが、背後に置かれている地蔵は、昔は別の場所に祀られていた
かもしれない。道祖神であれば様々な街角にあっても可笑しくは無い。
「三界萬霊」 お地蔵さんの置かれている棚の下にはこの石塔が置かれている。
欲界、色界、無色界を指しているらしい。全ての霊を大切にしましょう・・・・・
この地蔵堂穂ではっきり見えない建て方もあるが、多くの地蔵堂にこの三界萬霊の石塔
或いは棚に文字で書かれているなどで見られるそうです。
中町のお地蔵さん
ここは武庫川を背にした位置で在り、中町はJR三田駅までの地域なので他にもあるかもしれない
相生橋の北詰で東側の袂に祀られている。
中町のお地蔵さん
逆光なのでやむを得ずフラッシュをたいた。鳥の害を防ぐのかネットがはられていた。
造花でしょうか華やかなお花もお供えされており、さまざまなお供えがされている
ことだろう。
最近、改めて地蔵堂の姿から考えたことは:
必ずしも昔からここにあったと考える必要は無く、この町内の街角にあったと思うぐらいで
良いと思います。
中央町の一乗寺南地蔵 広場の西北詰にあって道路に面している。
もともと一乗寺があったらしい。 2014.09.17撮影
そのお地蔵さん
畏れ多くてまん幕を跳ね上げてないので、地蔵尊のお顔がみえていない。
この地蔵尊は両手を合わせており、多くの地蔵が右手に錫杖を持ち左手は如意宝珠を
持っているのに対して、特徴がある。
右下の紙には: 地蔵菩薩真言
「おんかかかび さんまえいそわか」 とあります。
花壇とご近所の一部
2014.09.17
いまは想像もつかないが、江戸時代などこの付近は洪水に見舞われ住民のご苦労が
多かったこと。その日々のなかこの付近にあった一乗寺の庭に祀られた地蔵尊は
一乗寺が廃寺となり、仏様は正覚寺へ移されたらしい。
しかし、ここにあったお地蔵さまはその池が潰されて今は公園となっているものの
北向き地蔵尊として住民の手厚い信仰にまもられている・・・とお札に書かれている。
◆ ◎
お寺の中に祀られているお地蔵さん 正覚寺境内(三田町)
その一 地蔵堂に祀られたお地蔵さん
そのお地蔵様
錫杖と如意宝珠 5体のお地蔵さんも見える。
境内に立つ立派なお地蔵様
三田九鬼藩以来、様々な歴史的な流れの中で街角の変遷やお寺の統廃合などの中
ここに移築されたとも推測できますが、その歴史は今のところ不勉強です。
興福寺の墓地で見られるお地蔵さん
たぶん どこかから移設されたお地蔵さんだと思います。
ここには重要文化財の宝篋印塔や板碑などもそのすぐそばにあります。
◆ ◎
墓地に並ぶ六地蔵
六道(餓鬼道、畜生道、地獄道、修羅道、人道、天道)を巡る菩薩と言う言葉あり、
お地蔵様を六つ並べる六地蔵もその謂れに結びついているかもしれません。
それ例は多いようでした。
その一つ
右手に錫杖、左手は如意宝珠 お地蔵様です。
◆ ◎ ☆
赤い前掛けの意味は:
街道筋やは街中のお地蔵さんは、大概その胸のあたりに赤い前掛け?をして、恥ずかしそうに?
見えます。涎掛けが正しい読みらしいがその真意は?
◆ ◎ ☆
赤い前掛けの意味は?
インタネットで検索させてもらいました。
北九州市立中央公民館の情報:
1. 願掛けをしたり加護をを受ける際に涎掛け(よだれかけ―私)やお供えをする習慣がある
2. 「地蔵の世界」には
願掛けの際の奉納物の一覧があり、その中に涎掛けがある。
何故赤いかははっきりしない。
昔から白布や赤布は男子、女子の性別を表すのに使われたとのこと。
3. 「小さい像の物語」にも
「お地蔵さまは、子供を守ってくれる仏さまとして昔から信仰されております。
赤い涎掛けをするのも、冬には毛糸の帽子や頭巾をかぶせるのも、赤ちゃんが
丈夫に育つようにというお母さんたちの願いが込められている。
以上は北九州市中央公民館が資料集めをして、質問者への回答にした例であろうと
思いますが、どの地域でもこのような習慣、信仰が長く続いている表れかと思います。
その他:
道祖神的役割
日本におかる民間信仰では、道祖神としての性格を持つとともに、「子供の守り神」
として信じられており、よく子供が喜ぶお菓子が供えられている。
歌、歌謡曲などに現れる。
例
美空ひばりさん
「これこれ石の地蔵さん、西へ行くのはこっちかへ・・・・・」 花笠道中より
これまでに2回に分けてお地蔵様の事を載せました。
江戸時代は麻田藩と三田九鬼藩の二藩があり、その京都、大阪へ通じる道、摂津の国と
丹波の国境など様々なものがあったと思われますし、今も残されていると思われます。
従ってここに出ているお地蔵さまはそのごく一部かと思います。