安部司さん講演会 添加物について
生活クラブ主催の安部司さんの講演会に行ってきました。食品の裏側という本で有名な添加物のエキスパートです。前売り100円で、託児も100円と格安料金だったので、すぐ飛び付いちゃいました。本でしか知らなかったけれど、とてもテンポ良く歯に衣着せない話は、聞きやすく時間の経つのがあっという間。今の消費者が求めているもの1 安い2 簡単3 便利4 美しい5 味が濃い(おいしい)というこれらを実現するのが添加物、農薬だと。添加物、農薬がなければ、それは実現できないのだから、保存料、合成着色料無添加とうたっていても、それに代わるいろいろな添加物が入っているということだ。試しに、おにぎりやサンドイッチ、ポテトサラダ等々ほとんどの加工品に入っているph調整剤を作ってくれた。クエン酸、アスコルビン酸(俗に言うビタミンC)、その他6種くらいの白い粉を混ぜていた。で、汁が出ないように増粘多糖類やら、味を付けるために調味料、合成は聞こえが悪いからと天然素材の着色料などが入って、何十種類もの添加物が入っている。おもしろかったのは、一人だと阿部司、そこに鈴木君が加わると一年一組。という例え。一種類だと物質名を表記しなければならないが、二種類以上になると、まとめてph調整剤とか酸味料とか一括表記でいいのだそうだ。だから、表記されている「なんとか剤」の何倍もの添加物が入っているのが現実なのです。添加物はイヤ、でも安い、簡単、便利、美しい、おいしい物じゃなきゃダメというのは矛盾しているのです。そして、今の日本の7割くらいの人は、添加物はイヤといいながら、添加物の恩恵を受けた安くて簡単便利なものを買っているという。おかしな話ですよね?現実に、いい材料を使って昔ながらの真面目な作りをしている業者が潰れていっているという。そして、生協も同じで、安い、簡単、便利…な物を扱っているところがどんどん大きくなっていて、生協だから安心というのは全く違って、スーパーにあるものより添加物が多かったり安全性に疑問があったりする生協が多いのが現実だそう。そういう意味でも、生活クラブは「AERA」の特集で満足度一位になってたりしっかりしているなって思います。それから巷にあふれている清涼飲料水。それだけ飲んだら本能的に危険で飲めない程の甘さのブドウ糖果糖液糖に、酸味料(クエン酸やらアスコルビン酸やら)を加えると不思議と飲めてしまう。そこへ合成にしろ天然由来にしろ、着色料を加えて、それに見合う香料を加えれば、りんごジュースやオレンジジュース、レモン何個分のビタミンC入のドリンクなんかが簡単に作れちゃう訳だ。怖いのは500mlのペットボトル1本に約50gの糖質が含まれているということ。50gというのは大人が一日に摂取していい糖分量に当たります。ちなみに砂糖大さじ1杯で9gなので、50gは大さじ5杯半くらいとなる。それだけの糖分を一気に摂取してしまうため急激な高血糖になり、キレやすくなったりするし、若者の糖尿病も増えているという。それからカップラーメン。こっちは塩分量がものすごい。表示されているナトリウム量に2.54をかけると食塩相当量が割り出せる。単純に2.5倍と考えると計算しやすいです。大体のカップ麺には約2g以上のナトリウムが含まれていることが多く、2gとしても食塩5gは摂ってしまうことになります。一日の食塩摂取量は男性10g未満、女性8g未満とされています。WHOの指針では一日6g以下です。カップ麺一個で一日の目標量を摂ってしまうことになりかねません。知らず知らずのうちに、塩分も糖分も摂りすぎになっていることが怖いですね。その他にも色々な話が出ましたが、とりあえずこの辺で。